水の眠り 灰の夢 (文春文庫 き 19-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167602024

感想・レビュー・書評

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  • 週刊誌の傭兵「トップ屋」が事件の容疑者になりながら執念で真相を追い詰めるお話。なかなか読みごたえがあり、60年代を追体験した気持ちです。

  • 昭和38年9月、地下鉄爆破に遭遇した週刊誌記者・村野は連続爆弾魔・草加次郎事件を
    取材するうちに、一人の女子高生の殺人事件の容疑者に。
    東京オリンピック前夜の高度成長期を駆け抜ける激動の東京を舞台に、村野の執念が
    追いつめたおぞましい真実とは。孤独なトップ屋の魂の遍歴を描く傑作ミステリー。
    高校生のタキや中島嘉子はインチキモデルクラブに登録し、
    「人形遊び」といった売春を始める。普段、薬でラリっているが
    強力な睡眠薬で眠り昏睡状態となる。
    「人形遊び」を買うのは誰なのか、何故情報が抹殺されてしまうのか。
    政治家や世間の大物のトップシークレットを職を失わされるが追いかけてゆく。

  • 12/14

  • 桐野さん、さすが。女が主人公じゃない本も面白く書けるんですね。これで村野ミロ(関係)ものにすっかりはまりそうだ・・・

    村野ミロつながりの小説だけど、週刊誌記者の男が主人公で、時代も昭和30年代。雰囲気がほかの本とはちょっと違う。文体はそれほど硬派じゃない感じで、読みやすい。
    読後感も明るい未来を予想させるもので、爽やかで、この作者にしては珍しいかんじ。
    こういうふうに、一冊の本にでた登場人物を、別の本で主人公にして物語を作り上げていくっていうのは、読者にとってはすごく嬉しいことだ。
    次の主人公は鄭かなあ。読むのが楽しみだ!

  • あのシリーズのプロローグなんですね。

  • ミロシリーズ三作目。今回は、ミロの父である村善こと、村野善三の若かりし日を描いた作品。

    しかし、男性を主人公にしただけで、これだけ硬く男臭い作風になるとは、桐野夏生の筆致力に感嘆した。又、高度経済成長期の社会を描いていて、興味深かった。

    そして、ミロの出生の秘密につながって行くとは…

  • 探偵ミロシリーズ。

  • 戦後の熱気を帯びた卑しい空気感。

  • ミロシリーズ。

    父の村善の若かりしころのお話。
    幼いミロと母親も登場します

  • 裁断した後で、これは母の本では?と思ったが、もう遅い。もったいないので、私が代わりに読んだった。

    偉そうな物言いが許されるのなら、桐野夏生さんなので、読みやすく、言葉に飽きのこない文章である。

    が、しかし、
    前のページで誰かがぽつんとつぶやいた言葉など、少なくとも私は覚えていないため、若干、推理に取り残された感を否めない。

    また夜に電気を消して読んでいると、部屋の片隅に誰かがいるようで、何度も確認しつつの、スリリングな読書となってしまった。

    何も怖くないのに、何かが怖いんだよねえ。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

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