オン・ザ・ロード (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-1)

  • 河出書房新社
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感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309709413

感想・レビュー・書評

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  • これの置いてある本棚は相当にカッコいい。
    と、言わざるを得ない。

  • 疾走する車、ビートニク? それもあるだろう。だが、ここに語られている基調は死と再生だ。だから惹かれるんじゃん。当時バンド仲間のヘキさんはペイパーバックで買い、ル・クレジオに夢中だった俺はペンギンから出てたマヤ文明の本を買った。あとで交換して読んだ。高校時代の痛烈な読書。それを池澤夏樹の個人編集でまた読むとは。実は、この全集に入っていなかったらもう昔打ち上げた花火のように忘れていたかもしれない。久しぶりにあの頃のザリザリしつつ、見るものすべてが真新しい気分を味わった。

  • 新訳で再読。

  • アメリカって汚いイメージ。カポーティとかも汚く書くから。でもこの小説、むちゃくちゃだけど生命力がある。リアルなジャズ聴きたい!

  • <魅惑のスピードスター★>



     池澤夏樹個人編纂の世界文学全集は、翻訳物好きなら喜びの震えが止まらなくなるような(って、危ない人だね★)ラインナップ!
     ハイウェイ大国アメリカが産んだ太陽の書、『オン・ザ・ロード』でスタートを切れるのだから、気分爽快です。世界の文学へと旅立とうとする者に道(ロード)を指し示すなんて、気がきいているじゃないですか☆

     実は、従来訳『路上』初読の際は、「アメリカアメリカ」した言葉がガンガン鳴っているのがツラくて、なれるまでに頭痛が伴ってしまった覚えが……★
     そんな私でも、新訳のすがすがしさには背中を押された。7年に渡る分厚い旅小説を、一気に突っ走りました。のみならず、ビートの利いた文体に「のる」こともできちゃいました!

     広いアメリカ大陸を縦に横にと駆け、全身でビートを打ちまくるディーンは最高に最低のろくでもない男。そばにいたら、さぞ迷惑でしょうね(笑)。
     同じあやまちのループにはまることを恐れない勢い。物事を可か不可か考えないお馬鹿パワー。彼を見ていると、ちっとも落ち着かない自分を、知るのではなく取り戻してしまいます★
     一か所に留まると「終わりが近づいている」とのたまう体質になったサルが、ディーンの行動につける名(迷)解説にも困った(苦笑)。

     たどりつく場所なんてないのです。常に道に出て、絶えず動いている者だけに視える狂養。作中で最もディーンが小さくまとまりかけたか……に思えたまさにその時、かえって暴発したビートを引用します!

    「どんなことをしていようがだれにでもどこへでも行ける道(ロード)はある。さあ、どこでどうする?」
    「くそっ、おれたちは男の子だ。それを忘れるわけにはいかねえよ。跳びまわれるような男でなきゃ男じゃない。~中略~ どこにいようが、おれのトランクはベッドの下からいつでも取り出せるようになってる。いつでも出ていける。」
    (いずれもp351)

  • 自分も旅に出たいっす

  • いつもロード小説に憧れて、読んではのめり込めないまま打ちのめされる。残念ながら、オンザロードも例外ではなかった。想像力が足りないのか、若さが足りないのか… 一緒に旅に出るとまではいかなかった。ただ、凄まじいまでのスピード感、焦燥感と言ってもいい、路上へと誘うパワーは感じた。驚いたのは、本作がよもや冷戦の息吹によって保守化の波が押し寄せる時代に描かれていたとは!平和な場所からちょっとした刺激を求めて冒険すると言ったノホホンとしたロード小説ではない。燃え尽きる場所を求めて彷徨い続けるビートの亡霊たちのドキュメントだ。

  • 無軌道で生き急いで今起きていることすべてに狂喜するディーン
    ディーンにあこがれてアメリカを何度も放浪するサル、いつのまにか憧れだったディーンが女に追われ仲間にみはなされていくうちにディーンを越えていく主人公
    意味もなくアメリカを端から端へ移動し、各地にいる仲間や新しい友人すべてを巻き込んでサルとディーンが行動をともにするのが読んでて楽しい。ここまで生き急ぐ登場人物に戸惑いを覚えるが、なぜだかすごくあこがれる

  • 今ある諸々を投げ出して「旅に出たい!」と思いました。自由の謳歌。

  • 2011.1.4

    テンポだ。振り返らないで読む。
    外に広がる旅。アメリカってでかいんだな。

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著者プロフィール

1922年マサチューセッツ生まれ。大学中退後、アメリカ大陸を縦横無尽に車で移動する旅を始める。著書に不滅の青春のバイブル『オン・ザ・ロード』や、『地下街の人びと』など。

「2013年 『トリステッサ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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