アイルランドの薔薇 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 128
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737450

感想・レビュー・書評

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  • 石持さんのデビュー作品。アイルランドが舞台の長編推理小説。唯一の日本人フジの活躍が格好良かった!
    ブッシュミルズの正体がまさかの人物で驚いた。

  • 面白かったです。<長編本格推理>とあったので期待して読んだのですが、予想以上に良かったです。特に“人物”が良かったです。カタカナの名前は覚えにくい上に誰がどんな人だったのか把握出来ないのですが(私が苦手なだけですが…)、本作の登場人物は個性的にしっかりと描かれていて流れよく読むことが出来ました。そして“してやられた感”もしっかり味わい、二度読みしてしまいました。フジの活躍が小気味よかったです。大満足!

  • フジ、かっこいい

  • 久しぶりに石持さんの作品を読んだけど
    やっぱり楽しかった!(^^)! 

  • 著者の処女 長編作品。
    私が初めて読んだ 著者の作品。
    始まり方がまったく その後の流れを予想できない。アイルランドの國の問題が冒頭から、でてくるため、政治色が強そうでいて実際は各自の心の襞がかいまみれる語りでありぐいぐいと登場人物の中に引きこまれていく。アイルランドという土地で日本人のフジ特異な面が浮き彫りになる。文化や歴史が個人に与える影響というものを考えさせられる。

  • イェイツ懐かしい。いくつかの詩は今でもなんとなく覚えてる。
    「アイルランド人は困った人に優しい」って台詞があるけど、本当に信じられないくらい親切でびっくりした記憶。それはこの本にあるようなアイルランドの複雑な歴史も一因なのかもしれない。

  • アイルランドを舞台にした、アイルランドの南北問題をテーマにしたクローズドサークルミステリ。

    警察関係者が来れない閉鎖的環境というのがこの作家の真骨頂らしい。

    この作品も同様の環境下で、武装勢力NCFという組織が関わるという状況が通常のミステリとは一線を画して面白い。

    ただ探偵役のフジを筆頭に、出てくるキャラが特殊すぎて、感情移入しずらいのが、この世界観に入り込むのを妨げているような感じ。

    とはいえ読みやすいし、デビュー作だそうなのでそれを考えれば悪くない作品ではないかと。

  • 物語はアイルランドの統一問題を背景に進んでいきます。

    日本人にとって宗教による争い(人殺し)は程遠い世界の話です。

    自分が思う宗教、宗派を絶対だと思うが故に争いは混迷を深めていき、創始者が愛だ恋だで説いていた教えを自分達の利権やプライドの為にひん曲げてしまう所が、神様を信じている人々を『劣る存在だな~』と思ってしまいます。



    物語の舞台はアイルランド北西部スカルゴーの湖畔の宿屋、南北アイルランドの統一を目指す武装勢力の副議長が何者かに殺された。

    怪しい宿泊客達...

    武装勢力の参謀長とその部下が粛清を加えたのか?

    武装勢力に敵意を剥き出しにする会計士...

    自分探しの旅に来ている女子大生と好きな詩人の故郷を訪れるアメリカ人

    とにかく怪しいオーストラリアの花屋

    宿屋の女将は色っぽい未亡人

    誠実そうな宿屋のコック

    人の良さそうな主人公...


    科学者で鋭い洞察力と機転の良さ、人に好かれる魅力と柔道黒帯の実力を併せ持つ日本人、黒川富士雄


    この中に物語の序盤に登場する殺し屋『ブッシュミルズ』がいる!


    果たして殺し屋は誰なのか?
    殺人犯は殺し屋なのか?

    物語は登場人物達の思いが絡みあいながら進んでいき意外な結末を迎えます。

  • 2015年1冊目。
    面白かった。フジが素敵。

  • 組織を裏切った者の暗殺を謀ったが裏切り者は何者かの手によって殺されてしまう。日本人の活躍により謎が解けていく。
    最初はアイルランドの紛争のこと自体知らなかったので、入りこめるか心配でしたが、読んでいくうちに北と南の人間性もわかるようになりました。
    しかし、少しあっけなかったような感じです。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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