- Amazon.co.jp ・本 (489ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344012141
感想・レビュー・書評
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いまさら、宮部みゆき。
「楽園」以来、半年ぶりかなぁ・・・
相変わらず、引き込むのが上手な作家さんです。
自分の周囲にも潜む「毒」
ふとしたきっかけで、自分も「毒」になり得るかもしれない。
相変わらず、読後に考えさせられる作品でした。
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きっと周囲にもいる。
毒は等しく人間の中に。 -
読了日2010/10
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やっぱりこの人天才だ…。登場人物の歩かせ方が尋常じゃないくらい巧み。原田っていうキチガイ女の異常な言動の数々は神経逆なでされる。こいつ発達障害か何かなのか?って思ってたら、別の登場人物が彼女は発達障害ですか?と両親に聞いたりするし、読んでいる間ずっと宮部みゆきの掌の上で転がされてる感じだったわー。人を見る観察眼とそれを自然に表現できてしまう宮部みゆき、最近の作品よりも、この本のタイトルにあるように毒を以て毒を制するタイプの本になると本領発揮するのね。
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心にとうぶん残りそうなお話し。
「毒」というだけあって、
青酸カリや土壌汚染の話しも絡んでるけど、
1番伝えたかった事は人の内にある「毒」。
この「毒」が1番恐ろしい。あらゆる事を起こしてしまうから。
誰でも人は他人と自分を比較して生きていく生き物だけど、
それを自分で解釈して理解して生きていかないといけない。
自分ばかりツライ思いをして、なんであの人ばっかり幸せなんだ!
って思う人は多いと思うけど、
そう見える人にだって、悲しい思いは沢山ある。
人は誰でも何かに「怒っている」。
それをぶつけるか、ぶつけないか。
他人を傷つけて言い訳が無い。
傷つければ傷つけるほど、自分が苦しくなるのに。
優しいだけじゃ生きていけない世の中が悲しい。 -
図書館から借りた。さすが安定した文章力。