アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981423

感想・レビュー・書評

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  • 図解の絵本みたいなやつ
    とかではいままでも
    読んだことがあるけど

    そうではない類では
    初めて読んだ
    アスペルガーについての本

    えと 面白かったです

    Twitterで これを読みながら
    リアルタイムでツイートしたものを
    貼り付けておきます

    アスペルガー症候群の本を読んでいたんだが。其処に出てきた『受容性言語能力(言葉を聞き取り、理解する能力)』と『表出性言語能力(話したり書いたりする能力)』て 言語の世界においての所謂インプット能力とアウトプット能力のことだろうか。

    あたしのいうインプット能力とアウトプット能力は 言語の世界に限られたものではないから、厳密には違うけど(他者の表情や雰囲気を読むこともインプットに含むし、絵を書くことや表情を作ることもアウトプットに含むから)

    似たような概念が 実際にあるのを本のなかに確認したことがはじめてなので 少し興奮気味なう。うわあ うわあっ

    『誰かが不意に、自分の世界に入りこんできたり〜激しく拒絶反応や癇癪を起こすことになる』てのは。あたしがひとりぼっちのつもりで 書き物をしてて それに対して不意に呼応されたとき。

    何もない机の上で書き物をしてたのに 唐突に机の上に(グロテスクなくらい)鮮やかな花が咲いたように感じて激しく混乱する 感覚のことかしら。

    咄嗟に遮断 拒絶しちゃうもんなあ…。嫌だ とかじゃなく。吃驚して

    ちなみに アスペルガー症候群は 表出性言語能力に比べて 受容性言語能力が弱いらしいです。まる。で 表情や雰囲気読めないとかはまた別に書かれてるんだけど 個人的には いっしょくたに インプット と言ってしまっていい気がする

    人形遊びや砂遊びやごっこ遊びを十代になってもすることが あまり一般的ではないなんてしらなかった。あたしは少なくとも 中学生までやっていたし 遊びそのものが進化していったから 幼い感覚はなかったよ。

    ルールも 設定も いくらでも作れたから 楽しかったんだけどなあ。でも そういえばその頃には ひとりで もしくは 五歳くらいの子としかしなかったなあ。

    とりあえず 既に考えて あたまにまとまっているものを 本で改めて発見すると とても興奮するのでした。("⌒∇⌒")

  • アスペルガー症候群とはどのようなものか?から症状、診断、原因など様々な視点から述べられています。
    文章も読みやすく書かれており、この1冊でアスペルガー症候群に関しての知識は網羅できると思います。

  • 説明はとても平易なのだが、結局「アスペルガー症候群」が何なのかますます分からなくなった。というのも、本書によれば、ビル・ゲイツも、スティーブ・ジョブズも、ジャージ・ルーカスも、アルフレッド・ヒッチコックも、エジソンも、ダーウィンも、アインシュタインも、ウィトゲンシュタインも、宮沢賢治(一生涯童貞だった!)も、ヒトラーも、みんなアスペルガー症候群だったというのである。

    アスペルガー症候群の人が示す傾向とは、いわゆる「天才」と呼ばれる人たちから喚起されるイメージそのものである。対人関係が苦手、周囲に無頓着、言語能力は優れているのにコミュニケーションが一方通行、顔や表情を見分けられない(「空気を読めない」)、言葉を額面通りに受け止める、同じ行動パターンに固執する、細部に過剰にこだわる、感覚過敏、動きがぎこちない、などなど・・・。とはいえ、病気としての「アスペルガー症候群」と「アスペルガー的傾向」とは違うはずであり、本書ではその区別が曖昧に思えた。アスペルガー的な傾向をもつ人なら、(自分を含めて)周りにあまりにも多数存在するのだ。

    アスペルガー症候群は、高機能自閉症(IQが正常な自閉症)とも異なる。高機能自閉症では言語発達の遅滞が見られるが、アスペルガー症候群では言語性IQは正常かそれ以上だという。ただ、この辺の区別は、専門家の間でも意見の分かれるところのようだ。いずれにせよ、アスペルガー症候群は自閉症スペクトラムの一部なので、自閉症の軽度なものと考えてもそう間違ってはいないだろう。

    「似たもの夫婦仮説」というのが面白い。自閉症は遺伝的な要因が大きいが、アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラムの有病率は近年急増している。この仮説によれば、自閉症遺伝子を少数もっている状態がアスペルガー症候群である。現代社会はアスペルガー的な人が繁栄しやすい社会であり、アスペルガー的な人同士が結婚することによって、自閉症遺伝子が蓄積しまうというのである。

  • この本を基とすると誰でもアスペルガー症候群に当てはまってしまうのではないでしょうか。

  • それほど難しい専門用語も出てこないので入門書としては最適。
    自閉や鬱と合併して複雑になってしまう前に周囲に対処してもらうための知識布教本としておすすめ。

  • 産業カウンセラーなのに、メンタル系を敬遠してる私・・・
    ダメじゃん自分・・・もっと勉強しなきゃ

    この本を読み終えて、いろんな勘違いをしていたことに気付かされた
    でも正直「どうすりゃいいんだ?」って気持ちになったことも確かです・・・
    例えば、アスペルガーの同僚が実際に社内にいたら、受け入れる側の体制作りって
    まだまだ日本の企業では偏見とかあって難しい部分が多いと思う
    そもそも、そういうメンタル系の社内教育すらまともにできていないしね
    でも、受け入れ拒否ってのは違うとも思うし・・・

    まだまだ、この本に書かれてることを語れるほど私は勉強ができていません
    私の来年の課題として「メンタル系強化」があるので、また何度か読み返して
    いきたいと思います

  • 20110922読了
    ・改めて発達障害についての知識獲得のために購入。
    ・この本はアスペルガー症候群についてよく書かれているが、コーヒーブレイク的に登場する著名人の例はとても短絡的というか、そのような一面を切り取って貼り付けた感じがする。
    ・「~ということも少なくない。」という言い回しが多くめまいがした。よく言えば、いろんな側面、いろんな個性があるから「これがアスペ」と言い切れないのがとてもわかる。
    ・恥ずかしながら、よく聞き目にするスペクトラムが一つの頂点からの連続体だとやっと理解した。
    ・編集したらもっとコンパクトになるんじゃん?笑 重複あるぜw

  • アスペルガー症候群について、有名人のエピソードも交えながら、基本的なことが書かれているので、読みやすい。

    アスペルガー症候群は、知的な遅れを伴わない自閉症(高機能自閉症)
    で、

    ・共感性がない→自分・周囲の感情に無頓着
    ・狭い分野で力を発揮する
    ・周りとのかかわりを求めない(一人でも平気)
    ・合併症を併発しやすい(うつとか)
    ・整然としたルールを好み、入り混じったものを嫌う
    ・同時になにかすることが苦手

    などの傾向がみられる。

    ただ、書いてあることが異なっている箇所もあり、アスペルガー症候群自体が、一口に「こういう症状」と言えないことの証なのか、と思った。

    有名人では、

    エジソン、アインシュタイン、ピカソ、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、ジョージ・ルーカスらが、アスペルガー症候群とされている。

    型にはまった機械的教育によってまんべんなくどの分野も伸ばすより、興味を持ったことを伸ばす方がうまくいくようである。

  • ASの概念理解には手ごろな1冊。手元に置いてマニュアル的に読み返すには、簡潔な説明でわかりやすく重宝した。

  • 「アスペルガー症候群は天才予備軍」

     ある時、試験問題を作っていると、学校のスクールカウンセラーからメールが届いたことがあった。ある生徒の試験問題について、白い紙ではなく黄色い紙に問題をプリントして欲しいというものだった。白い紙に黒字で印刷されたものは集中できないが、黄色い紙だと大丈夫だというのである。私の生徒ではないが、これは初耳だったので尋ねてみると、アスペルガー症候群の一つの特徴らしい。自閉症とも違うようだ。
     そこで、岡田尊司の『アスペルガー症候群』を読んでみた。言葉は聞いたことはあっても、明確な知識はなかったが、驚く事が多かった。この症状の特徴を持っている人物が、ビル・ゲイツ、ジョージ・ルーカス、ウィンストン・チャーチル等だと示されると、これは天才症候群なのかと疑いたくなってしまう。アインシュタインやヒトラーの名前を挙げる人もいるようだ。実際自閉症との大きな違いは「言語と智能の発達に遅れがないこと」だという。

     ではどういう特色があるかというと、コミュニケーションが苦手、狭い領域に深い興味を持つ、人間より物に関心を持つ、運動が苦手、抜群の記憶力、繊細な感覚、ルールを好む等がある。これらの特色のいくつかがあてはまる人間などいくらでもいそうである。岡田は現在の診断基準や考えられる原因をきちんと示しているが、それは専門家に任せるとして、興味深いのは有病率の急増である。もちろんこの障害の認識が進んだ事もあるだろうが、「それを差し引いても、有病率が増加している」のである。

     多くの実例が紹介されているが、ドイツで発見されたカスパー・ハウザーという青年の例は興味深い。「幼い頃から塔に幽閉され、食べ物だけを与えられて育った」のだが、元々智能に恵まれていたため、後に高等知識も身につけることができた。しかし、彼がどうしてもできなかったことがある。それは「その場の空気を読んだり、相手の気持ちを推し量ったり、ユーモアを解すること」だった。

     これはアスペルガー症候群の特徴と見事に一致する。ここから判断して岡田は「どんな子どもも、人と滅多に顔を合わさず、表情のないロボットや画面に囲まれて育てば、間違いなくアスペルガー症候群になるだろう。」と結論付ける。テレビ、パソコン、携帯電話等、現代の日常生活は画面だらけである。さらに、マニュアル通りの言葉しか話さないロボットのような店員たち。有病率が増加するのは当然と言える。

     我々はこのような状況にどう対応していけば良いのだろう。ヒントは「アスペルガー症候群の遺伝形質は、強く集中しすぎると障害となるが、ほどよくあると、むしろ非常に強みを発揮する才能や特性となる」ことだろう。子供ならば、その子の才能や特質を良く見て、良い点を褒めながらゆるやかに方向を示してやることができる。大人の場合は、日本型会社人事を考え直す事だろう。一般の会社では、不公平をなくすために種々の配置転換が行われるが、これはアスペルガー症候群の才能を潰してしまう。適切な部署で一つの仕事に長く取り組んでこそ、他者の追随を許さない才能を発揮する可能性があるからだ。

     近年、友人知人等に鬱病を発症する人が増えている。これもやはり日本型会社人事や仕事の特色が原因の事が多い。経済的には素晴らしい先進国でありながらも、国民の幸福度が低い日本。原発も含め多くの事を考え直さなくてはいけないこの時期に、一読の価値がある一冊と言える。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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