聴き屋の芸術学部祭 (ミステリ・フロンティア)

著者 : 市井豊

• 東京創元社 (2012年1月27日発売)

感想・レビュー・書評

[microstoryさんの感想 · 2012年7月23日]

謎解きは意外性もあってけっこうおもしろい。しかし、それ以外がつらくて、読むのに苦労した。謎解き以外に重点を置かないにしてもさすがに人物造形やら会話文やらから漂う陳腐さはなんなんだろう。クリシェにしても書きようがあるんじゃないかと思った。おかげで謎解きの説得力までも低下している気がする。

まあ、陳腐さは突き詰める価値はあると思うのだけどこれに関してはおよそ自覚的にそうしているようには見えず、これは上達を待つパターンだろうか。いずれにせよ、謎解きはおもしろいから待つしかない。

[kobbanovaさんの感想 · 2012年7月10日]

　聴き屋体質（？）の大学生が探偵役となる短編集。ほのぼの日常の謎系な作風であるが、そのほんわかと穏やかな流れの中で、クスリと微笑ませる笑いのセンスと、あくまでもミステリな展開はなかなか素敵であります。
　主人公たちのキャラも好し。

[まるちゃんさんの感想 · 2012年7月4日]

芸術学部の主人公が学内外で起きた事件を解決する短編集
主人公は聴き屋(人の話をとにかく聴くだけ)で それも珍しいし 芸術学部という設定だからか個性豊かな面々がでてきて 楽しめます

[bvboさんの感想 · 2012年6月24日]

「生まれついての聴き屋体質の大学生・柏木君が遭遇した四つの難事件」
学園ミステリー系で現代風キャラも個性的っぽいが、その魅力が文章でちょっとわかりづらいかな〜。シリーズ化するみたい。

[小葉さんの感想 · 2012年6月21日]

T大芸術学部を舞台とした４つの短編。聴き屋の柏木が遭遇する４つの事件。登場人物が魅力的で、テンポが良い。軽い調子のわりにちょっと人が死に過ぎという気がしないでもないけれど。「聴き屋の芸術学部祭」「からくりツィスカの余命」「濡れ衣トワイライト」「泥棒たちの挽歌」の４話。続編の予定もあるということで、楽しみ。

[pokopoko0713さんの感想 · 2012年6月13日]

連作短編集。
面白かった。なんだか淡々と進んでいくんだけど、会話のやり取りも良かったし読みやすかった。

[shigetamaruさんの感想 · 2012年6月9日]

キャラクターの設定も良いし

面白かった

[永杜さんの感想 · 2012年5月27日]

人様から話を聴かされる体質を活用して、祭りにて客寄せパンダをしてみたり
友人から面倒な事を回されてみたり、推理を強要されてみたり
祭りで売り上げた黒字を持って温泉へと楽しくでかけただけだったのに…な
４つの連続短編集。

どこれもこれも、人の良さが前にでたような感じです。
流されている、というのではなく、頼まれると、というのではなく
じゃぁ一応…みたいな感じでしょうか？
本人が普通じゃないだろうか？　と思うくらい
出てくる人達が無駄に個性的です。
こういう大学があったら、ちょっと覗いてみたい気もします。
一員にはなりたくないですけど、はっきりと。

２話目、台本の続きを作らねばならない話ですが
普通に童話のようなもの、として楽しんでしまいました。
ひとつを読んでいるのに、もうひとつ読めるというのは
やはり美味しい感じがします。
が…これ、背景大変じゃないでしょうか、とか
考えてしまいましたけど、どうなのでしょう？ｗ

[keixinhuさんの感想 · 2012年5月20日]

面白い。
聞き上手な主人公は聴き屋として、文化祭で発見した焼死体の謎や未完成の脚本の謎などを解明する。
何より軽快な会話のテンポやユーモアのセンスがとても良い。ロジックも良く出来ていて納得。
短編のため、すぐに読む事が出来た。続編や長編が楽しみになる。

[館長さんの感想 · 2012年5月17日]

(収録作品)聴き屋の芸術学部祭(ミステリーズ!新人賞佳作(2008/5回))／からくりツィスカの余命／濡れ衣トワイライト／泥棒たちの挽歌