- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784534051943
感想・レビュー・書評
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これまでのソフトウェア開発の狭間を埋める、納品のない開発。所有ではなく、利用に焦点を絞って、毎月定額で、ソフトウェア開発サービスを提供するという感じか?成果に焦点を当てるという非常に意欲的な取り組み。取り回しの良い小規模企業でないとなかなか上手く行かなそうだが、ギルドという仕組みで、フリーランスやそれ以外の共感する人々を取り込んで行こうという発想は素晴らしいと思う。
以下注目点
・本当に必要な機能を本当に必要な順番に少しずつ開発していく
・デフェンシブな開発からアグレッシブな開発へ。
・オーダメイド、納品しない、派遣しない。
・開発と運用を担当
・完成責任は請け負わない代わりに、圧倒的な費用対効果を提供する
・専門性の高い職種に対して、他の社員と同じ扱いはできない。
・プロフェッショナルサービス
・新規事業と要件定義の相性は最悪
・一ヶ月から3ヶ月程度で開発できる機能で、はやめに運用に入る。
・作らない提案。思いつき程度の機能は、すぐには作らない。
・納品ではないので、瑕疵担保責任は負わない。
・ドキュメント読み終わった、訪問読み終わった、納期や完成品の約束読み終わった。
・要件を定義するのではなく、事業の目的を共有する。
・顧客が動作確認できるレベルで作業を切り出す。
・なぜその機能が必要なのか
・所有から利用へ、完成から持続へ
・本当に必要になるまで、予想で作ったりするのはやめよう。
・資料を残さない代わりに、コードを読みやすくすることにこだわっている。
・KPT keep, problem, try
・そもそもを考え、何をやらないかを決める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
http://naokis.doorblog.jp/archives/sonic_garden_kuranuki.html【書評】『「納品」をなくせばうまくいく』〜ソニックガーデンはIT業界変革の先駆企業
<目次>
はじめに
1章 常識をくつがえす「納品のない受託開発」とは
2章 時代が「納品のない受託開発」を求めている
3章 顧客から見た「納品のない受託開発」の進め方
4章 事例に見る「納品のない受託開発」
5章 「納品のない受託開発」を支える技術とマネジメント
6章 エンジニアがナレッジワーカーになる日
7章 「納品のない受託開発」をオープン化する
おわりに
2014.07.25 Pachiさんのブログで見つける。
2014.07.28 予約
2014.12.26 読書開始
2015.01.08 読了 -
以下で書評を書いてます
<a href=\"http://blog.yhasegawa.biz/archives/2015/10/12115357.php\" target=\"_blank\">http://blog.yhasegawa.biz/archives/2015/10/12115357.php</a> -
地味な前提を整理しときたい。あと、なぜ今まで納品があったのか。
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顧客のビジネス成功をゴールとするシステム構築をする場合、派遣やSESなどの客先常駐をすることが多いのだが、本書ではそれをせず、月ごとに定額の費用を払うビジネスモデルの解説をしている。
実際にこのようなビジネスモデルに理解をしてくれる顧客が多い企業だとできそう。従来の企業、大企業などは理解を得られにくいかも?でも実現できればお客様・働く側双方にとって良いビジネスモデルとなるから広まって欲しいと思った。 -
ソフトウェア業界の"常識"を変えるビジネスモデル「納品のない受託開発」を紹介するビジネス書。
職場の知り合いから、長い間借りたまま積読になっていたので、そろそろ返さないと、と半ば強制的に読みました(^-^;
タイトルを見たときから「アジャイル」と何が違うのかが気になってましたが、要は広義のアジャイル開発手法というか、「手を動かすコンサル契約」のようなイメージのビジネスモデルです。
実際、開発手法を「スクラム」のようなアジャイルで進めようとしても、顧客との契約が旧来の契約である限り、また社内開発であっても、プロジェクトの評価方法が旧来の方法である限り、アジャイルは絵に描いた餅になります。
おそらくSIerで働く誰しもが、契約面から見直さないとアジャイルの適用は難しいと感じていたと思いますが、この書籍は、その契約面からのアプローチを実際に実践した形だと思います。
今後は、こういったビジネスの形が主流になっていくような気がしていますが、多くのユーザー企業は欧米のように自社でエンジニアを抱えて、アジャイルで開発していくようになるんじゃないかなー。。
なので、こういったビジネスモデルは、自社でエンジニアを抱えられない、中小規模の会社をターゲットにやっていくのでしょう。結局は、多くのITコンサルと同じですね。
それにしても、SIerの未来が心配です。ホントに世の中に置いてかれるぞ・・・。 -
かなり良本。
私個人も現代のSIer業界に違和感を感じて悩めるエンジニアに対してキャリアコンサルを提示しているが、本来エンジニアのあるべき姿。
特にフリーランスSEという働き方はあるが、本来フリーランスはプロ(個人事業主)。ようは1人社長だ。
なのにも関わらず、某エージェントの「簡単に稼げる」という煽り文句の広告のせいで、ナレッジワーカーな姿勢が見えない、中途半端なフリーランスSEが増えて来た。
最終的にはスキルもないのに「楽して高収入」目的で、フリーランスに入る。
エージェントにはワガママを、現場にはできないタスクを押し付ける微妙なエンジニアも増えていく。
ぜひ、エンジニア、そして全てのSIer業界の役職ある方達は読んで欲しい良本。
むしろ2014年に発刊して、未だに変わらないこの状態であることが不思議。
だからこそ、我々から見ると穴だらけなのだが多くの人は気づいていない。 -
ソフトウェアを所有すると利用するの区別は大事
その区別なくソフトウェアは所有するものだという考え方が染み付いてる業界はまだまだ多く存在する -
読みやすいです。同僚にも読んでもらいたい。
WEBシステムは最初からやりたいことが決めらられなんだから、だったら最初から「納品」をなくした方がいいんじゃない?という話。
最初にやることを決めない替わりに、1週間単位でやることを決めて実装していくというスタイル。
こんな会社で働きたいと思った。
気になったのは、以下の二つ。
* 人の単価をどうやって決めるのか?「この人は何年目だからこの単価です」とかで、客は納得してくれる?
*「来週ここまでやります」という、何を説得材料として説明するのだろうか? -
以前勤めていた職場のつながりもあって読んでみた一冊。今の仕事でもそうだし、この形での働き方は求められているだろうなと思いました。これまでのやり方を踏襲してうまいことまわそうとすると、技術の進歩のスピードやお客さんの要望の変化するスピードとのギャップが大きくなりがち。割と地方の中小企業のIT相談役のような役回りをしている企業はこういう問題を多く抱えていると思うし、ベストエフォートで定額で一緒に頑張っていきましょう、の方がお互いに無理なく前に進んでいけると思いました。いいヒントをもらったな、という印象です。