- Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566024120
感想・レビュー・書評
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ワタリガラス族と共に暮らすトラク。
ある日正体不明の病が森を襲う。
それを解決するためにトラクは旅に出てアザラシ族に出会う。
森の氏族のためにたった一人で旅に出るトラクと、そんなトラクを懸命に追うレンとウルフの友情が美しい。
レンはずっとトラクといてくれると嬉しいなぁ -
ワタリガラス族の中で暮らすトラク。敵である魂喰らいと戦うために旅にでます。1で別れたウルフとも再会。
トラクが大好きなウルフが可愛い。ウルフ視点が好きです。 -
漂うハリーポッター臭!でもまぁおもしろかったけど。
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いろいろ矛盾は感じつつ、それでも引き込まれてしまった・・
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第1巻に引き続き第2巻もサクサクと読み終えてしまいました。 読んでいて感じたのは第1巻の Review でも書いたことだけれど、上橋菜穂子さんの「守り人シリーズ」との類似性です。 扱っている時代も舞台設定も人物造詣も異なると言えば異なるんだけど、どこか似ている・・・・・。 それは文章の持つ息遣いのようなもの。 舞台で生きる人々の生き様の説得力の強さ・・・・のようなもの。 そしてそこに説得力があるだけに、太古の時代には人間はかくも自分が属する「村」や「里」、「族」独自の文化を持ち、そこにはそれぞれの「信仰」があり、それらの「暮らしぶり」「文化」「信仰」といったものに誇りを持っていたことが切々と伝わってきます。 昨今では新しいブームに乗り遅れまいとする風潮が強いような気がするんだけど、そしてそれを「進歩」と信じる空気があるように感じるけれど、「変わらないものを大切にする」生活にある種の羨望に似たものを感じました。
(全文はブログにて) -
うわーますますおもしろいよ〜!いつの間にか急速にひろがってゆく得体のしれない病。失われる命。なんとか治療法をみつけようと1人ワタリガラス族のもとを離れるトラク。その背後に忍び寄る怪しい影。次から次へと襲いくる事態。目が離せない展開でした。以下いつも以上にネタばれあり。今回は海が舞台とゆーことで森で育ったトラクにとっては慣れないことばかり。しかーしウルフと再会できたのでよかった。うう、ウルフ、ほんっとけなげ。合間合間に入るウルフ視点のお話からもすごく彼の気持ちが伝わってきてレンじゃないけど、いいなあっと羨ましいくらい。トラクが悪霊と闘うのを助けるのが自分のすべきことなんだ、と悟っていたけど、魂喰らいはまだあと5人もいるわけで、たいへんだー。にしてもテンリスは絶対怪しいと思った!あの火傷がねえ・・・・。だから段々トラクが懐いていくのが心配で心配で。でも結局血のつながりがあったわけだから、そうなるのも仕方なかったのかも。まさかお兄さんだったとは・・・・。トラクつらいなあ。自らの力も受け入れないいけないし、もう宿命、としかいいようがない。作者の言葉、で彼らは生存の達人で、というのがあったけど、本当にその描写が素晴らしい。たとえばレンが雨に降られたときに洞穴を見つけるんだけど、その時にすぐに飛びこんだりしない、そこが安全かどうか確かめてから、というような部分、そーゆーとこがすごい好きだ。やられたーーって感じ。あと皮に熱した石をいれてつくるスープとか。なんて魅力的なのかしら。ほんといいシリーズみつけちゃったなあ、次巻も楽しみだ!
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6000年前の世界を舞台としたファンタジー。部族の掟や暮らし、原始宗教の様子などの描写が細やかで、作品世界に引き込まれます。シリーズ2作目ということで、すぐに物語が展開され主人公・トラクとともに翻弄されるのも面白いですな。前作で示された謎が明かされ、そしてまた新たな謎が浮かび上がります。トラクの前には次々と困難が襲いかかりますが、必死に乗り越えようとする姿がいじらしく応援したくなりますな。また酒井駒子による挿絵が世界観と相まって素敵なんです。全てひっくるめて気に入っております。
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能力があるって辛いこと。人と違うのも辛いこと。でも産まれは選べないから。落ち込まないで、自分の道を進んで、トラク。
少しずつ仲間が増えていってるのが嬉しいな。 -
森に広まってきた恐ろしい病の治療薬を見つけるために一人旅立ったトラク。しかし他の部族のなわばりや掟に無知なため、またもやトラブルを起こしてしまう。
今回は海が主要な舞台。作者はノルウェーやグリーンランドで、サーメ人、イヌイットの伝統的な暮らし方を研究し、アザラシ族の造型に役立てたらしい。ファンタジーだが世界をしっかり作り込んでいる。
前作よりミステリー&サスペンス色が強く面白かった。トラクの秘められた力や出生についても少し明らかになってきて、続きが楽しみ。狼視点でトラクについて語るパートがなごむ。