キャズム: ハイテクをブレイクさせる超マーケティング理論

  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798101521

感想・レビュー・書評

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  • 大学で経営学を学んでいる自分には、最初の方は理解できる部分も多々あったが、後半以降、難解な部分が多く現時点では読み解くことができなかった。社会人になって読書スキルが上がったらまた再読したいと思う。

  • ハイテクマーケティングに関する名著です
    高機能な商品が売れるわけではない
    普及させるには何が必要か
    などといった疑問への解答があるかもしれません。。

  • イノベーション、特にハイテク・イノベーションを、どうしたら広く普及させシェアを獲得できるか。あるイノベーションの普及は、普及率が16%を超えると一気に広まっていくというのはマーケティングでは有名な話ですね。ところが、その16%付近に位置するアーリー・アドプター(早期採用者)までは普及しても、アーリー・マジョリティ(早期多数者)まで到達することができずにニッチなままで終わってしまうものも多い。そのアーリー・アドプターとアーリー・マジョリティの間には、大きな溝(=キャズム)が横たわっていて、そこを超えない限りイノベーションは普及しない、というのがこの本の趣旨です。

    そのキャズムが生じるのは、アーリー・アドプターとアーリー・マジョリティーとがそもそも全く性質が違っていて、さらにアーリー・マジョリティーは保守的で前例を必要とする。だから、アーリー・アドプターに対して行ってきた数々の施策はアーリーマジョリティには通用せず、アーリーマジョリティへの普及は困難になる、ということでしょうか。ターゲットとする顧客層の違いを明確にすることで、キャズムを超えるべき新しいマーケティングを提案しています。こうして構造化されたターゲットの違いから、とるべき施策を演繹的に導きだしているので、論理的な一貫性があって非常に説得力があります。そして、ただ演繹的でなく、さまざまなケースを提示することで、帰納的な説得力もある。

    ただ、実際のところいちばん難しいのは、会社が今まさにキャズムにはまっている、ということをちゃんと認識できるかどうかでしょう。まだアーリー・アドプターをターゲットにしていていいのか、アーリー・マジョリティーにターゲットをかえるべき時期に来ているのか、そもそもだれがアーリー・アドプターでだればアーリー・マジョリティーなのか。そこを見極めることがもっとも大切で最も困難なんだろうなあ、と感じます。普及率なんてのは市場規模がはっきりわかることが前提ですが、イノベーションは未知数で市場規模の予測は難しい。そうしたことをどう見極めるかについては詳しくは書かれていません。そこはさまざまな状況を考慮して総合的に判断、ということにならざるをえないのでしょうか。

    とはいえ、キャズムという概念と、それをどうこえるかという命題が、とても構造的かつ明解に書かれていて、非常におもしろくて示唆に富む内容です。ハイテク産業に限らず、マーケティングにかかわるすべての人が読んで損は無いものだと思います。


    それにしても、タイトルと表紙デザインが流行りものというか一過性のものというか、時事的な内容をあつかった本のような印象を与えてしまう気がします。せっかく良い本なのでもう少し長続きしそうなタイトルとデザインを考えた方がよかったんじゃないでしょうかね。

  • さすがにこれは良書。もっと早く読んでおくべきだった。

  • マーケティングこそが、ライバル企業を打ち負かす力の源泉となるのである。

  • 光ファイバーがこのキャズムを乗り越えつつある時期に、
    仕事でもこのキャズム理論を駆使して山を乗り越えた(この
    場合は谷か)ことが思い出。(2006)

    ツイッター、スマートフォン(これは越えるでしょう)、
    3Dテレビ
    これらがこれからキャズムに挑むことになる。

  • マーケティングに関して、どんな教科書を読むよりも実際のところ役に立ちそう、という感想を持った。MBAのマーケティング教科書より断然。
    ひとつだけ、2000年に書かれた本なだけに事例がいささか古いのが残念。とはいえ主旨は時流に影響されるものではない。

    新しいテクノロジーにもとづく製品を市場に投入するとき、まずはニッチな市場をねらってそこで成功することを足がかりに他へも広げていき、テクノロジー・マニアだけでなくマジョリティに浸透させていけ、という話。

    一部のテクノロジー・マニアやアーリー・アダプターには受けても、それ以外に広がらない製品を多く持つ技術志向な大企業にとっては必要な策ではないでしょうか。

    そういう大企業はたいてい大きな市場を目指して汎用的な仕様にしがちで、それでいて新しいことをやることに意味がある、とニュースリリースを出すことがまるで目的かのように最先端の技術を使ってサービスを始めるものの、一部の新しもの好きにしか結局採用されず、世の中には広がらずに赤字のままサービスアウト。その数年後にほかの企業がもっとうまいやり方ではじめたら、すっかり受けて浸透し、それを横目に見ながらああ自分たちは時代を先取りしすぎたね、と嘆く。

    そうならないためにこの本は有効だと思います。(と、自戒をこめて)

  • どうやってブランドを立ち上げればいいのか。その仕組みやターゲットの大切さを教えてくれた本。仰々しいけど知っておいて損はなし。新カテゴリーを造ったときに気をつけて考えなくてはならないことが書いてある。

  • 22/4/22 65 使える人には使えます
    嘘には三つの嘘がある。普通の嘘、とんでもない嘘、そして統計」>マーク・トゥエイン

    「いつも思うことだか、この世界では優しい言葉だけよりも、優しい言葉と拳銃の療法を使うほうが、多くのものを手に入れることが出来る」>銀行強盗、ウィリー・サットン

    キャズムエレベーターパス>これは「①」で問題を抱えている、「②」向けの、「③」の製品であり、「④」することが出来る。そして、「⑤」とは違って、この製品には、「⑥」が備わっている。

  • これは、読みにくかったが、必要な知識でした。

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著者プロフィール

破壊的テクノロジーがビジネスと組織運営に与える影響と企業がとるべき戦略をテーマに、著述と講演を続け、スタートアップと大企業の双方に助言をしている。複数のベンチャーキャピタルを支援するとともに、コンサルティングやトレーニングを手がけるキャズムインスティチュート、キャズムグループ、TCGアドバイザーズの名誉会長を務める

「2017年 『ゾーンマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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