アジャイル開発とスクラム: 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

  • 翔泳社
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感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798129709

感想・レビュー・書評

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  • アジャイル開発とスクラムについての説明がわかりやすかった。
    (過去に別のアジャイル開発についての本も読みましたが、こっちの方が概念を理解しやすかった。)

    スクラムの手法やアジャイル開発で必要そうなことを知りたかったのですが、この本の1章を読めば、だいたい概念は理解できたので、仕事でも実践できそうだと思いました。
    2章の楽天、リクルートの話しは興味深かったけど、残りはほとんど流し読み、3章はほとんど読んでないです。

  • 「アジャイル」については一年以上前からその存在は知っていた。しかししっかりした意味を学ぶことはなかった。
    今回、この本を読んだ事でその意味は判ったと想う。
    その上で「アジャイルとプロジェクトマネジメントは水と油だ」と言う表現に疑問が生じた。アジャイルは「マネジメントしないプロジェクトマネジメント」なだけで水と油では無く、プロジェクトを完遂する手法の一つ、言わば水とジュースの様な間柄では無いか。ものによってはプロジェクトマネジメント手法がマッチするし、ものによってはアジャイルがマッチする。そんなイメージが在る。企業風土や職種、そのプロジェクトの目指すものによって使い分ける柔軟性が必要な気がする。
    本書は「アジャイルとは何か」から始まり、定義、構成するもの、魂について触れる。まさに「アジャイルの扉」で開けようかどうしようか迷って居る人に、何も言わずそっと差し出すのに最適な本で在る。また「アジャイル」の存在を知らずとも、組織の活動に疑問、不満を持つ人々、コミュニケーションの在り方や会議の在り方に悩む人々の"モヤモヤ感"を振り払う可能性を秘めて居る。
    そんな意味ではITに限らない職種(例えば飲食業、建築業、小売店)などにも是非オススメしたい。大切なのは技術だけで無く思想(魂)なのだから。
    もし適用して"すんげえ良かったよ!"と感じられたら、是非ともシェアして頂きたい。

    そんな未来を感じさせる素晴らしい本である。

    《投稿用更新》

  • 「アナログな手段での見える化」「対話と共感で創る当事者意識」「小さなサイクルでの振り返りと軌道修正」辺りがポイントか。
    各人手短に「昨日やったこと」「今日やること」「障害となっていること」のみ話すスタンドアップMTG(朝会)など、いつかのPJTで経験したプラクティスも意外とあったり。

    概要と実例と歴史的背景が小さく纏まった良書です。

  • アジャイル開発とそのひとつであるスクラムをマネジメント層に紹介するような内容。なので内容は技術的なものより、イノベーションや組織運営とアジャイル開発の関係などに重点が置かれていました。

    アジャイル開発のチームメンバーの共感を重視する姿勢は、開発スタイルに関わらず大切なものだと思いました。

  • 本書は3部構成になっている

    1部は概論で、目新しさはないが分かりやすくまとまっているので初学者にもおすすめである。既学者は飛ばしていいかも。

    2部は事例紹介。国内事例なので慣習が近い分参考になる。

    第3部の議論は本書のポイントで、スクラム原論文やSECIモデルと照らしてアジャイルを再考している。
    特に、アジャイルで議論が進んでいない部分にも言及している。
    そのことが、アジャイルが引き続き議論を進めていくものであることを示しており、今後の発展に向けて非常に意義深い。既学者でもこの3部は一読に値すると思う。

    それにつけても、野中先生の「合宿をしなさい」という一言にある意味すべてを感じた。

  • 野中郁次郎氏と平鍋健児氏の邂逅のくだり。ワクワクします。

  • 様々なステークホルダーの意見がわかれた時、意見を一つにまとめるにはどうしたら良いか、という質問に対する野中郁次郎の「合宿をしなさい」という答えが一番衝撃的だった

    デイリースクラム:たったまま15分で、各メンバーが昨日やったこと・今日やること・障害になっていることを共有

    ふりかえりKPT:やってみてよかったことKeep、うまくいかなかったことProblem,それらをふまえてやってみることTryを共有する。この順番がちょうどよい

    デジタル導入の前にアナログで

  • システム開発のマネジメント本。
    (第3部は、野中さんのSECI本)
    アジャイル開発(その中のスクラム)について書かれている。
    過去に手を着けたジム・ハイスミスの本に比べ、
    取っつきやすく、かつ汎用的に書かれていたと思う。

    システム開発のマネジメントツールとして利用出来るものが多々あった。(参考文献も要チェック)
    「ふりかえり」のKPTなどすぐにでも実践出来るものも少なくない。

    ただしアジャイル開発成功の必須要件としてある チーム一体化 は、企業風土によってはなかなか難しいかも。

    再度読み返したい。

  • 本書は3部構成になっており、第1部はアジャイル開発とスクラムについての形式知、第2部は実践事例、第3部は平鍋 健児と野中 郁次郎の対談となっています。

    昨年、細川泰夫さんのアジャイル(特にスクラム)に対する講義を受けていたので第1部についてとてもポイントを押さえた説明になっていることがよく分かりました。

    第2部についてはいかにもアジャイルが合うシステム開発への適用事例でした。一つくらいは、金融システムや自動車業界などアジャイルが適用しにくいと思われているものへの適用事例があると(仮にそれが失敗事例であったとしても)より参考になると思いました。

    第3部の対談はなかなか興味深いもので、無理やりSECIにあてはめなくてもと思わないでもなかったですが(私はSECIモデルにはちょっと懐疑的なので)、面白く読めました。

    全体を通しては、一篇の論文だよなぁと思いました。
    部門長クラスの人にソフトウェア開発に対して正しい理解をしてもらうためにそっと手渡すと良いかもしれません。

  • 第2部のインタビューでは、現場の臨場感が伝わってきて読み応えがあり一気に読めてしまう面白さ。また、著者である平鍋氏と野中先生の対談もその場にいて話を聞いている様な錯覚を覚える内容で、久しぶりにワクワクした一冊でした。

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著者プロフィール

平鍋 健児:(株)永和システムマネジメント 代表取締役社長

「2023年 『世界標準MIT教科書 ストラング:教養の線形代数』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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