- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822248529
感想・レビュー・書評
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グレイトフル・デッドの活動スタンスを、マーケティング手法に置き換えて、読者に向けたアドバイス・提案に結びつけたビジネス書籍である。半ば強引にマーケティングに結びつけた内容の箇所も若干見受けられるが、ビジネスマンにとって少なからずヒントとなるような事柄はいくつか見つかるものと思う。
何よりもグレイトフル・デッドというバンドについて色々学べる事が楽しく、音楽好きの人も楽しめる一冊だと思う。
読後、無性にグレイトフル・デッドの音楽を聴きたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
比較的わかりやすい。
バンド自体は実は何でも良く、彼らのやったことを一般的な教訓に結びつけ、同様のことをやったcase studyをまとめているだけ。
分量は半分以下にできる。
30分で読むべし。
特に印象に残ったのは、自分たちが変わり者であることで、ファンが風変わりであることを奨励し、クリエイティブな、表現をする機会を提供するという部分。
差別化するという意味では重要。
一方で、core fun or universal funのどちらを選ぶのかがリスク。
また、時代性に左右される可能性。 -
グレイトフル・デッドというロックバンドがあります。
アメリカで1965年に結成されました。
音楽はロック、フォーク、ジャズ、ブルーグラス、カントリー、
ブルース、サイケデリック・ロックなど様々な要素を取り入れ、
ライブでの即興演奏を信条としているそうです。
本日ご紹介する本は、
ライブは録音OK、音楽は無料で聴き放題。
それなのに年間5000万ドルも稼ぐという
グレイトフル・デッドというバンドから
マーケティングを学ぼうという1冊。
ポイントは
「よそとは正反対」
とにかく、常識とは正反対なことを
やっているにもかかわらず
売り上げは、多く上げている。
現代のフリーやソーシャルを、
昔から実践していた感じです。
「フリー」
ライブ録音OK、音楽はネット上に流れ
無料で聞き放題という、音楽業界の常識では
考えられないことをやっています。
収入はどこから得るかというとライブのみ。
音楽はフリーにすることで、見込み客を劇的に増やし、
ライブで大きな収入を得ています。
現代のフリービジネスに通じるものがあります。
「ソーシャル」
とにかく個人的なつながりを大事にし、
ネットなどで、バンドの近況やライブ情報など
積極的に情報を発信しているバンドです。
3つのビジネスモデル
①専門化 ②コストリーダー ③密着型
でいうところの、③密着型にあたります。
現代のソーシャルビジネスに通じるものがあります。
「バラエティ」
普通、バンドは音楽のどこかのジャンルに属するものです。
ロック、フォーク、ジャズ、ブルーグラス、カントリー等
あらゆる要素を取り入れているバンドは他にはありません。
好きだからできることでしょうが、
あらゆるジャンルを取り入れることは相当な努力の
積み重ねが必要だったと思います。
変わり者にアピールできるものを提供し、
それを積み重ねて行く姿勢に好感がもてました。
一般的なビジネスにも活かせる考え方だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
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このジャンルの文章の目的は、読者を説得し、自分の主張を広めることだ
文章を書く作業の出発点は、メッセージの明確化である
「チャンスは心構えのあるものを好む」「偶然は、準備の整った実験室を好む」
文章は初め方と終わり方が難しい「始め」=読者を引きつける 「終わり」=読後に残る印象
抽象的な概念をわかりやすく伝えるための方法=①比喩 ②具体例 ③引用
「とにかく書いて、あとで直す」=あまり気をつかわず一応書き上げ、あとでチェックする
「始めなくてはできない」=完全でなくてもよい。そこから文章は成長していく
新しい発想は「考え続けることによって生まれる」
自分自信との対話を通じて、文章を成長させることができる
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◆目次◆
1 メッセージこそ重要だ
2 骨組みを作る1-内容面のプロット
3 骨組みを作る2-形式面の構成
4 筋力増強―説得力を強める
5 化粧する1-わかりにくい文章と闘う
6 化粧する2-100回でも推敲する
7 始めればできる
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◆マインドマップ◆
http://image01.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/b1dd53fd50bbb2ff.png
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どこまで意図をしてとった戦略かは分からないが、結果として上手くいっている彼らのビジネスは、ネットワークテクノロジーが普及した今に応用できそうなところがたくさんある。
筆者の2人の他、表紙のデザイナーや挿絵の写真を手掛けた人など、みんながグレイトフル・デッドのファンだというのが滲み出ていて面白い。 -
グレイトフルデッドというひとつのバンドをベースにマーケティング、特にソーシャルマーケティングについて説明しているのはとても面白い。
彼らにとっては"ファンにとって何が大事か"を徹底的に追求していった結果が、意図せずして先見性のあるマーケティングを生み出すことになったのかもしれない。ただ、良くも悪くもありきたりなことが書いてあるだけ、という印象も拭えないかも(笑) -
一年くらい前に買って、ようやく読みました。読んで感じたのは、やはりフリー(無料)は最強、ということ。自分も無料コンテンツを(これが無料で読めるなんて、と思ってもらえるようなものを)増やそうと思います。あらためて自分が進むべき方向を指し示してもらった気がしました。
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2013年5月1日読了。糸井重里も邦訳の刊行に寄与したという本。内容はタイトルの如し、ヒッピーカルチャーを牽引したバンド「グレイトフル・デッド」、爆発的なヒット曲も持たず(私は1曲も知らない・・・)華美なルックスも持たない彼らが多くのファンをひきつけ今も愛され続ける理由はその「マーケティング戦略」にあった!という話。・・・数年前ならいざ知らず、本書中でも取り上げられているがアップルやグーグルのような会社が高い業績を上げている今、かつデッドというバンドへのイメージ・愛情が乏しい私のような読み手が読んでも「ふんふん、なるほどね」と受ける衝撃は小さく思えた・・・。「常に変化し続ける」「失敗を恐れない」「プロセスを公開し、失敗すらストーリーの一部にする」「お客さんに感動して楽しんでもらう」「無料で価値あるサービスを提供し、お客さん自身に体験を広めてもらう」など、デッドの実践した手法は全てつながっているなーと思った。
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洋楽に結構疎いので、グレイトフル・デッドというバンドは知らなかったが、先明的な音楽活動を行っていたんだなあと思った。音楽を囲い込んで中間業者が利益を奪い、ついには街に音楽が消えてしまった邦楽とは真逆だよな。やり方を見習わないと邦楽の未来は暗いよね。
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バンドとマーケティング、どちらも自分の興味がある内容であったので両方の意味で楽しめた。内容はよかったのだが、本の手触りや紙の質、表現方法(レイアウトとかフォントとか)が気に入らなかった。ざらざらする紙は苦手です。
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類書の「グレイトフルデッドのビジネスレッスン#」の方が、内容もまとまっており、奇をてらったデザインや書面構成ではないので読みやすい。
デザイン重視なのか、書体・赤文字など読み進めるのが辛かった。文章もいまいちまとまりに欠けており、章タイトルと中身の関連も薄く感じられる部分がしばしば。
ビジネス書として一冊読むなら前述の方がオススメです。
デザインやインパクト、ワクワク重視ならこちらも有り。