マーケティング22の法則: 売れるもマーケ 当たるもマーケ
- 東急エージェンシー (1994年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884970239
感想・レビュー・書評
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マーケティングの原則を22に分けて説明している。
原著は1993年なので事例は古いものの、本質的なところは今でも十分に通じる良書。
全体で230ページほどで、各章も短くて読みやすい。その分、「つまりどういうことか」を自分で噛み砕く必要があるとは思うが、得られる情報に対しての読みやすさとしてのコスパはかなり良いと思う。
マーケティングでオススメの本を聞かれたら、リストに入れたい1冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マーケティングの基礎を知るには良いかと。
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大学で勉強するような小難しい理論ではなく、マーケティングの仕事をしていてブレイクスルーしたくなると手に取っていた実践書の傑作。どこを開いてもヒントが出ている。考えているテーマによって違って読めるところはまさにBible。
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マーケティングとは。
一番になれなければ1番になれるカテゴリーを探せば良い。
ネガティブな表現をポジティブに変える。 -
マーケティングとは知覚をめぐる争いという言葉にはしびれた。ある意味雑草の戦略と似ているかな。
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マーケティング実務経験からすると当てはまってそうなことも多いけど、根拠があまり示されていないし、根拠となる事例があってもアメリカ、かつ古いので分かりにくい感じ。一番手の法則、集中の法則、犠牲の法則辺りが役に立ちそう。一番手になる必要あるし、顧客に伝えるメッセージは一つに絞ったほうがよい。
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1994年発刊。マーケティング戦略において押さえておくべきツボを「マーケティング22の法則」として解説した一冊。
「自然には法則がある。だとすれば、マーケティングに法則があってなぜおかしいのだろうか」
「私たちはこれらの原則をマーケティング不変の法則と呼んでいる。もしあなたがこれらの法則を犯せば、危険に見舞われることを覚悟したほうがいい」
↑イントロダクションからみなぎるこの自信、実際に25年以上も前の著作とは思えないほど納得できる箇所が多く、不変の法則と豪語するのも頷ける。
“マーケティング作業から、神話と誤った考え方を取り除く”という著者の強い意志が文章の端々に感じられる。
特に、マーケティングは商品ではなく知覚をめぐる戦いである。という金言は当たり前に思えて意外と忘れがちなので、覚えておきたいと思った。
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以下備忘録。
■1.一番手の法則
マーケティングの基本的な課題は、あなたが先頭を切れる分野を創造すること
■2.カテゴリーの法則
あるカテゴリーで一番手になれかい場合には、一番手になれる新しいカテゴリーを作れ
あなたが新製品を開発するとき、真っ先にすべきことは「この新製品は競合商品よりどこが優れているか」ではなくて「どこが新しいか」ということである
■3.心の法則
市場に最初に参入するより顧客の心の中に最初に入るほうがベターである
あるマインドがすでに出来上がっている場合はそれが変わることはまずありえない。マーケティングにおいて最も無駄な行為は、人の心の中を変えようとする試みである
■4.知覚の法則
マーケティングとは商品の戦いでなく知覚の戦いである
マーケティング戦争をより複雑にしているのは消費者がしばしば間接的な知覚を頼りに購買決定をすること。自分自身の近くではなく誰か他の人の知覚をもとに購入決定をするのである
■5.集中の法則
マーケティングにおける最も強力なコンセプトは見込み客の心の中にただ一つの言葉を植えつけることである
独自の言葉である必要はなく辞書からすぐ引っ張り出せるような簡単な言葉がベスト
私たちは高品質にしろ何にしろ、それに対して反対意見を唱える余地がないようなアイディアに焦点を絞り込むことはできない
いったん言葉が決まったら、市場でその言葉を守るためにあらゆる手を尽くさねばならない
■6.独占の法則
二つの会社が顧客の心の中に同じ言葉を植えつけることはできない
競合相手の商品コンセプトを自分のものにしようとするのは愚策である
マーケティング担当者をこの危険な誘惑に追いやるのは多くの場合リサーチと呼ばれる素晴らしい仕掛けだ
■7.梯子の法則
採用すべき戦略はあなたが梯子のどの段にいるかで決まる
顧客の心の中には購買決定をするにあたって用いる序列尺度が存在する
一般に心の中は当該カテゴリーにおける自己の商品の梯子に合致する新しいデータのみを受け入れる。ほかはすべて無視される(二位以下の会社が一位のように振る舞うことはできない)
■8.二極分化の法則
長期的に見ればあらゆる市場は2頭の馬の競争になる
顧客は、トップブランドのほうがよりましに違いないという素朴な考えからトップブランドを欲しがる
顧客はマーケティングとは商品の戦いだと信じている
■9.対立の法則
ナンバーツーの座を狙っている時の戦略はナンバーワンのあり方によって決まる
ある特定の商品カテゴリーの顧客層をみるとおよそ二種類に大別できる。ナンバーワン商品を買いたがる層と逆に買いたがらない層である
ナンバーワンの対極に位置することでナンバーワン以外の全企業からビジネス機会を奪うのである
ナンバーツーとして揺るぎない座を占めるブランドは臆病であってはならない。ナンバーワンへの攻撃を止めればその他大勢のブランドから二位の座を脅かされることになる
■10.分割の法則
時の経過とともに一つのカテゴリーは分割し二つ以上のカテゴリーに分かれていく
カテゴリーは分割されこそすれ結合することはない
■11.遠近関係の法則
マーケティングの効果は長い時間を経てから現れる
長期的なマーケティング効果は短期的な効果の正反対である場合が多い
■12.製品ライン拡張の法則
ブランドの権威を拡げたいという抗しがたい圧力が存在する
ダントツに破られている法則
多く会社にとって製品ラインの拡張は安直な打開策である。新しいブランドを開発するとなれば金がかかるしアイディアとコンセプトを必要とする。しかも、その新しいブランドが成功するには新しいカテゴリーに一番乗りしなくてはならない。あらゆる方向にフルスピードで突っ走れというのは、危険な吊り橋からの呼び声である
■13.犠牲の法則
何かを得るためには何かを犠牲にしなくてはならない
この法則は製品ライン拡張の法則の反対である
ゼネラリストは一般に弱者である
ペプシコーラはティーンエイジャー市場を除くすべてのものを犠牲にすることにした。あなたがマーケティング上想定するターゲットは即ちあなたの商品を実際に買う顧客ではない。ペプシコーラのターゲット市場には自分が29歳だと思われたい50歳の男性も含まれる
■14.属性の法則
あらゆる属性にはそれとは反対の優れた属性があるものだ
ナンバーワンと張り合える正反対の属性を探してみる
バーガーキングはマクドナルドからファーストという属性を奪おうとして失敗した。マクドナルドが占有しているもう一つの属性は子供たちである。バーガーキングは犠牲の法則を発動させて子供層はそっくりマクドナルドに譲るという姿勢でなければならない
■15.正直の法則
あなたぞ自分のネガティブな面を認めたら顧客はあなたにポジティブな評価を与えてくれるだろう
顧客の心の中に入り込む方法はまずネガティブ面を認めてそれをポジティブ要素に変えること。あなたが自分について語る(1970型フォルクスワーゲンはいつまでも無骨なスタイルのままでいます/スマッカーはせめて品質をよくせざるを得ないのです/ジョイ、世界一高価な香水etc)
ネガティブな言葉は即座に本当のこととして受け入れられる。これに対してポジティブな言葉はせいぜい疑ってみられるのが落ちだ。とりわけ広告においてはそうである
■16.一撃の法則
各々の状況においてはただひとつの動きが重大な結果を生むのである
マーケティングにおいて実効を上げうる唯一の行動は一回きりの大胆な一撃である
■17.予測不能の法則
自分で競合相手のプランを作成したのでない限り、あなたが将来を予測することはできない
将来を予測することはできないがトレンドを掴むことはできる
リサーチが一番役立つのは過去を測定する場合であり新しいアイディアやコンセプトについてはほとんど測定不可能である
あなたの持つ製品カテゴリーに突如変化が生じた時、以後長期にわたって生き延びるためには進んで素早く変化を遂げなければならない
ある確度をもって未来を予測できる人は誰もおらずマーケティングプランにおいてもそんな予測を試みるべきではない
■18.成功の法則
成功らしばしば傲慢につながり、傲慢は失敗につながる
人は成功すると客観性を失う。彼らはしばしば自己の判断を市場のニーズと混同するのだ
■19.失敗の法則
失敗は予測することもできるしまた受け入れることもできる
失敗に対処することを可能にする考え方は「構え、撃て、狙え」
■20.パブリシティの法則
実態はマスコミに現れる姿とは逆である場合が多い
新聞の一面は無視してもよい、もし未来への手がかりを模索しているならあとのほうに載っている月並みなベタ記事に目を通すことだ
■21.成長促進の法則
成功するマーケティング計画は一時的流行現象(ファッド)の上に築かれるのではない。トレンドの上に築かれるのだ
ファッドは短期的現象でありそれなりに利益をもたらすが会社に貢献するほど長続きしないし、ファッドをトレンドと間違えると過剰なスタッフと多額な生産設備をかかえて立ち往生することになる
一つの逆説として、あなたがファッドの恩恵に浴して急成長しているビジネスに携わっているなら、そのファッドに水を差してそのファッドを長持ちさせることだ。人気を食いつぶしてはならない。商品への需要を長く維持する方法の一つはその需要を完全には満足させないことだ
■22.財源の法則
しかるべき資金がなければせっかくのアイディアも宝の持ち腐れとなる
マーケティングの世界を動かすのは金である。成功することをいま望むのであればマーケティングという車輪を回転させるのに必要な資金を見つけてこなければならない
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仕事に関連するので読んでみた。対立の法則など、章ごとにちょこちょこ面白い実例もあったが、最後の最後のとにかく財源、のところでズコーッとなった。笑
この翻訳独特の、情緒のない感じがなかなか入ってこなくて読みづらい〜 -
マーケティングとは売るための技術だとばかり思っていた自分に反省。
ともすれば販売促進策と誤解していた。
①基本は、先頭を切れる分野を創造すること。
②新製品開発で最初に問題にすべきことは、他社製品に比べ優れている点ではなく、どこが新しいか、どのカテゴリーで一番になれるか、ということ。
③どの会社も、中小に限らず、一流企業でも陥りがちなのが、製品ライン拡張の誘惑に負け、ラインナップを拡げてしまうこと。そのためには犠牲を伴う。
④最後は、資金力。トホホ。
⑤最も重要なのは、まともに法則を使うと、ものすごい抵抗や非難にさらされるリスクがあること。