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- / ISBN・EAN: 4527427643369
感想・レビュー・書評
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中国で人気が出ているというニュースを見て、積んでたDVDをようやく手にとった。2008年の作品だから20年近くを経てようやく観たことになる。
端的にとても良かった。生と死のつながりを納棺師という仕事を通して静かに語られる。死にも流儀というか生き様がある。納棺師はそれに花を添えるような仕事で、本木さんの所作がとても美しく、見とれてしまう。今この年齢のこのタイミングで観たことにに何か意味合いを感じるし、自身や家族の死ということに思いを巡らせた。
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葬儀屋、チェロ弾き
これだけでもう良い映画フラグ立ちます
俳優もいい俳優がいい?音楽がいい題材がいい -
やっと観れた。ヒット作だから観たわけではないが、ヒットしていなかったら知る機会もなかっただろう。
かつて、外科医は下賤な仕事と扱われていたが、葬儀屋や納棺士にもそういった差別・偏見は今でもあるのだろうか。
絶対に必要で、誰かがやらなければいけない仕事なのに。
本来尊敬されるはずの仕事だ。かっこいいじゃないか。
「幸せな死に方」と言うと、批判が飛んでくる。不謹慎じゃないか、と。死ぬのに幸せなんてないじゃないかと。
そうだろうか。
「長生きしてほしい」には、往々にして周りの家族のエゴが含まれる。
生き様はもちろん大事だが、死に様だって大事だ。
死後の世界や魂の存在を信じ、死が終わりであるとは本人もその家族も考えない。
「死んだら終わり」では、これまで自分が出会った全ての人たちの存在が、なかったものになってしまうから。
その気持ちに宗教的な差はないだろう。
お葬式や供養は、特別な行事ではなく、介護や緩和ケアとひとつながりであるべきだ。
明日からまた、勉強を頑張ろうと思える映画だった。 -
重い題材を扱いながら、軽薄にも流れず、しかしながらコミカルな娯楽性も失わない素晴らしくバランスの良い映画。所作の様式美はやはり三息の呼吸にあるんだなとあらためてかんじる。ひと所作毎に雪がれていくようなさまを、もっくんがみごとに演じている。部分的とはいえ、チェロの運指も全く違和感ない素晴らしさだ。「コンペティション」のR・ドレイファス以来かもしれない。
遺体に触れた手で抱かれることへの生理的な抵抗感を覚える広末が、妊娠したからと舞い戻るあたりは、やや、理解しかねた。世間体への覚悟レベルに解消し得ない根深い感覚がそこには隠喩されているわけだから。。、
とはいえ、本作では、滝田監督のバランス感覚をかう。あと、撮影、照明が素晴らしいです。
この映画は、葬儀から帰ってきたときに家に入る前にやる清め塩を、リアリティをもって感じられる世代にはその重たさがわかると思う。逆に清め塩?何それ?という若い方には、広末や杉本哲太のあの忌避ぶりは理解できないかも。それはいいこたなのかもしれないが。。 -
良作。山崎努の演技がすばらしい。
音楽と舞台の雰囲気とテーマがきれいに合っている。どんでん返しのストーリーも露骨な感情発露も存在しなくとも物語を成立させている貴重な日本映画。 -
滝田洋二郎監督、2008年、日本。
所属していたオーケストラが解散してしまい、たまたま、それと知らずに飛び込んだ新しい仕事が「納棺師」だった・・・。
なるほど、人の死を扱う仕事ではある。でも、映画への先入観もあって、「おくりびと」が後ろ指を指される存在とはまったく気がついていなかったので、嫁に説明できなかったり、友人から疎まれたり、遺族から「この人みたいに償いの人生を送りたいのか」とか言われたりするのがすごく意外な展開であった。映像そのものや山崎努、モックンの立ち居がきれいすぎる?せいもあるか。
ともあれ、そうした「誤解」がやがて解け、実はその最期にあたって人と人を結び合わせるような尊い営みであるとつながっていくに及んで、思わず泣かされてしまったりするわけである。
原作の人は、映画の結末が自分の意図したもの(宗教とか永遠)と異なるとして、原作者としてクレジットされることを拒まれたそうだが、単なるヒューマニズムで終わっているわけでもないんでないかな。原作も読んでみるかな。
配役もみないいが、広末涼子も思ったよりよかった。
音楽(久石譲)もいい。チェロアンサンブルがイメージぴったり。 -
思ったよりもポップテイストな作りだった。納棺師、偏見がある職業なんですね。その感覚はちょっと理解できない。とても立派なお仕事だと思います。お仕事の葬式の一瞬の場面で貰い泣きしてしまった。
広末涼子がキャピキャピし過ぎていて他の人の演技と差を感じました。余貴美子さんはいつもすごいと思う。
チェロの音楽が素敵。納得の久石譲。 -
BSPでやってたのでなんとなく鑑賞。
2008年日本の映画。
なんとなく見てたけど面白かった。
今月子供が産まれたところなので、一人で死んでいく人、家族に看取られて死んでいく人、いろんな死の形があるなあ、と思った。願わくばこの子にも主人公の赤ちゃんにも、素晴らしい生と、穏やかな死がありますように。 -
公開当時から良さそうだなと思っていて、DVD化されたら早速観ようと待っていたが、アカデミー賞騒ぎで人気が高騰してしまい、なかなか借りられなかった。観てみると、キャスティングも素晴らしく、やはり期待通りの出来。シチュエーションだけ聞くと何か目新しさを求めたように聞こえてしまうが、普遍的なユーモアと感動を巧い具合に織り交ぜて、過不足なく構成している。広末も人妻が板に着くようになったか、とちょっと驚いた。私生活では結婚も出産も離婚も経験したんだから当たり前だが、瑞々しかった若い頃より魅力が増した印象。
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2008年日本
本木雅弘、広末涼子、余貴美子、山崎努
★4つでもいいかなぁぁぁ?????と非常に悩みます。
基本的にすごくよく出来てます。いいです。
やっとオーケストラで演奏できるようになったのに突然つぶれて職を失い、故郷に戻る大悟(本木雅弘)。
おいしい求人広告を見つけて採用してもらった仕事はなんと納棺師、、、納棺師って聞きなれない言葉ですよね。
今はこういうお仕事ないかもしれませんね。
うちの両親が亡くなった時も病院で死化粧はある程度施されていて、その後葬儀屋さんがきれいにしてくれていましたから。
モックン演じる納棺師大悟!!!
最初はとまどい、仕事が嫌になり、、しながらも次第に仕事に誇りを持つようになるんですが、、、モックン綺麗!!
納棺師の所作は舞踊のような感じがします。
決して流れを乱すことなく、綺麗に仕上げていく。舞踊のような納棺師の所作を見事に演じてます。モックンじゃないとだめですね、、これは。
周りを囲む出演者たちもよくって、笑いも程よく盛り込まれてとってもよかったのですが、、、
残念なのは妻(広末)の態度と納棺師をバカにする世間の態度。
あそこまで差別的な態度、、今でもあるんでしょうかね?
ちょっとリアリティに欠けてる気がして★4つならず、、、残念。