可燃物 (文春e-book) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • audible。図書館予約したがすごい待ち、読むのをやめて聴くことにした。
    米澤穂信の警察もの。ドラマティックではないが抑えた展開が面白かった。これはなかなかいい。

  • 2024.01.audible

    警察は初かもしれないけど、
    ずっとミステリーの人なので、違和感なくサクサク聞きました。
    葛警部の人物像がくっきり見えてこなかったけど、活躍の仕方は好きです。
    続編出るかな。
    短編ではなく、長編読みたいな。

    Amazonの本の紹介
    米澤穂信、初の警察ミステリ!

    二度のミステリーランキング3冠(『満願』『王とサーカス』)と、『黒牢城』では史上初のミステリーランキング4冠を達成した米澤穂信さんが、ついに警察を舞台にした本格ミステリに乗り出しました。

    余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
    群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。

    群馬県警利根警察署に入った遭難の一報。現場となったスキー場に捜査員が赴くと、そこには頸動脈を刺され失血死した男性の遺体があった。犯人は一緒に遭難していた男とほぼ特定できるが、凶器が見つからない。その場所は崖の下で、しかも二人の回りの雪は踏み荒らされていず、凶器を処分することは不可能だった。犯人は何を使って“刺殺”したのか?(「崖の下」)

    榛名山麓の〈きすげ回廊〉で右上腕が発見されたことを皮切りに明らかになったばらばら遺体遺棄事件。単に遺体を隠すためなら、遊歩道から見える位置に右上腕を捨てるはずはない。なぜ、犯人は死体を切り刻んだのか? (「命の恩」)

    太田市の住宅街で連続放火事件が発生した。県警葛班が捜査に当てられるが、容疑者を絞り込めないうちに、犯行がぴたりと止まってしまう。犯行の動機は何か? なぜ放火は止まったのか? 犯人の姿が像を結ばず捜査は行き詰まるかに見えたが……(「可燃物」)

    連続放火事件の“見えざる共通項”を探り出す表題作を始め、葛警部の鮮やかな推理が光る5編。

  • カフェオレと菓子パンで淡々と事件を解決する葛。なんだか癖になる。表題作もなかなかだが、最後の「本物か」がスリリングで面白かった。

  • 息を吐くようにミステリー賞を受賞しているような気がしてしまう筆者の初の警察短編小説
    「すごいパンチはないけど、とてもコクがある」みたいな感じの一冊でした
    所謂刑事ドラマのような話とは一線を画す、(本当はどうなのかは知らないけれど)リアリティを感じさせる描写が印象的
    話の内容もどれも上手い一捻りがあり、また決して良いとは言えない後味が残る感覚が癖になる面白い本でした

  • 警察の方々は市民を守るために、プレッシャーがのしかかる中、自らの危険も顧みず日夜勤務されているのだ、ということが伝わってきて、感謝の念しかない。
    本作品は県警本部の葛班が担当する事件に関する短編集であったが、どれも面白かった。
    事件解決に至るまでの葛刑事の頭の中を覗き見ることができた気分だ。
    事実をかき集めて必要なものと不要なものに分け、たった一つの真実に導いていく様は、男の自分から見てもとても格好良く思えた。
    自分は最後の章の話が驚きもあってとても好きだった。

  • 4.0

  • 著者の、初めてとなる警察小説の短編集です。
    5編の各短編は、主人公の警部があまりしゃべらないこともあり、本当に無駄のない文章運びで、ストーリーに引き込まれます。

    5編の中で一番印象深かったのは、「本物か」という、人質事件をテーマにした短編でした。
    事件の中で、主人公の警部がなぜそんなことを重要視するのか、途中まで全く分からなかったのですが、最後の方は、「ええ~!!」という感じで、完全に著者にやられてしまいました。

    これまで、警察小説の短編で、横山秀夫を超える小説はないだろうと思っていたのですが、それに匹敵する小説が現れてきました。
    今後は、警部を主人公にしたシリーズ化を強く望みます。

  • それぞれの作品が読み応えのあるものです。凄い作品ばかりです。

  • 「命の恩」については、7/2ススキノのホテル殺人事件の事かと思いました。62歳の男性が頭部を切断され死亡し、犯人は20代の女性とその父の2人だったかと思います。

    米澤さんは、この本を2023/7/25に第1刷発行したのでタイミングは合っているのかな。と思いました。
    しかしちゃんと確認すると、命の恩は「オール讀物」二〇二三年第二号で出されていました。

    これはつまり、米澤さんが元々この事件が起きる事を予測していたのではないか。という考えも頭によぎります。
    たまたま昨日、映画「鳩の撃退法」を見ていたので、完全に一致する気がしてしまいました。

  • 米澤穂信さん
    好きなんだけど
    ファミレスの話は
    真相をお話ししますの一話目と
    展開が少し似ているような気がしてしまったの
    私だけ?

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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