2021年3月10日
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みずうみ 他四篇 (岩波文庫)
- シュトルム
- 岩波書店 / 1979年11月16日発売
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とにかく情景描写が美しくて胸に迫る。若かりし日々の成就できなかった恋の追想
150年前の純愛物語が今を生きる人の心に寄り添う。短編集ならではのあえて描かない物語の拡がりを想像するのも至福
湖水の白水蓮は君。一瞬が永遠に繋がる景色が…その記憶が..我を生かす。
久しぶりの時代小説。皆、各々は葛藤や寂寥感を抱えながら、心町の長屋の人達は人の情に優しく寄り添う。
誰かが誰かを思い遣る時、澱んだ川底にも光が届く。
真の主人公に気づく最終章では涙。叶わぬ想いとか親の子を想う気持ちは現代も変わりはしないから。優しい読後感⛩
2021年2月8日
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滅びの前のシャングリラ (単行本)
- 凪良ゆう
- 中央公論新社 / 2020年10月7日発売
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小惑星が衝突して地球は滅びる
猶予は僅か一ヶ月..絶望という名の嵐の海をユーモアという小舟に乗って航海し続けた―主人公達。深刻なのに無茶っぷりが微笑ましい。死を意識することは生きることをより鮮明にさせると思った。終末へと加速する臨場感も秀逸。
2021年1月24日
映画にもなりそうなSF短編集。
悪い記憶をリセット虐待児を護るマザーズ法(母の法律)。犯罪要因を見つけるまで何度も偽人間達を周回させる金持ち(保安官の明日)。宇宙人との戦闘に備える老人(戦闘員)ザワザワの種を落としていく..著者の多様なモチーフを楽しめる一冊。
99人の人がそれは違うと言っても、たった1人、そうだよと呼応してくれる人がいたら生きていける…… そんな一組の男女の物語です。
男は加害者、女は被害者として。一生付き纏うレッテルを貼り続けるのは悪意なき世間。
事実と真実は違うのだということ、本当のことは当事者同士にしか分からない、皆がそれぞれ勝手に解釈しているだけ。もがき、諦め、無力になり、息を潜めて暮らしていたら、自分は何者が分からなくなってしまうのだという。人は自分だけでは自己を確立できない、周りの人間、社会の中に身を置き、はじめて客観視出来るから。二人のそれぞれの流浪の月日が痛み入る。心情に共鳴しながら、ようやく、ようやく、、安住への旅路は果てなく。いや、安住など求めてはいないのかも..
ただ、二人で居られることがお互いの心のとまり木になれば、充分だったのかなと。
今年度の本屋大賞受賞作品。
彼と彼女の章に分かれて進行します。
心象描写が秀悦で、先を急ぎたくなる面白さがありました。韓国作品の『オアシス』を彷彿させられました。切なさややるせなさがいつまでも残ります。
2020年10月6日
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82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)
- チョ・ナムジュ
- 筑摩書房 / 2018年12月7日発売
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キム・ジヨンは韓国では凡庸な姓名なのだそうで、そんな彼女の抱える苦悩は沢山の女性たちのそれを投影したもの。女性である、ひいては母であるというだけで強要される生きづらさや心の傷みがジリジリ伝わってきて、女性なら誰しも少なからず経験し同調しないではいられなくなります。救いはやはり身近にいる家族が気づき思いを受け入れてあげること。手遅れになる前に。
こちら、コン・ユと、チョン・ユミさん主演で、つい最近公開された映画の原作です。本国ではベストセラーとなり反響が大きかった作品だそうですが、読み終えてみれば、一昔前にもこういうお父さんはじめとする、学校の先生やお偉いさん、これが世の常みたいな世間観は漫然と日本にもあったのだろうと思いました。
現在も形を変えて、ジェンダーの問題はじめ、偏見を偏見とも自覚出来ないような問題も、本当にどの時代、どの国でもなくならないことなのは容易にわかります。
2020年10月10日
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ブレードランナー 2049(初回生産限定) [Blu-ray]
- ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント / -
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面白かった!
私は30年前の前作品を知らない
デッカードとレイチェルの愛の物語…
それのみならず、レプリカントと人間性のせめぎあい、グレーな世界の成り立ちを遡って是非、観てみたいという気持ちにかられた。
ライアン・ゴズリングの役は魅力的。
人格?というか、Kの意識の変化、ラスト間近の驚愕の真実を知った上での選択した行動に人としての尊厳さを見た気がした。Kはレプリカントから人間に昇華したように思う。また、Kを愛した人工知能のジョイも同じだった。
触れることが出来ない切なさ、生身の体は持てなかったが、愛する男性のために終始尽くした。Kの涙、ジョイの涙が見える。。
映像、音楽もすばらしかった
この世の果て的な世界観…
木が希少価値あるものとなってしまうような未来、何でもバーチャルで暮らせ、満足しなければならない世界は御免だ。
2018年9月3日
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僕のワンダフル・ライフ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
- ラッセ・ハルストレム
- NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン / -
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素晴らしきかな、犬生
そのうちに大事なことばは覚えた
男の子の名前は イーサン
ぼくの名前は ベイリー、ベイリー、ベイリー …
呼ばれ慣れた自分の名前に
もう一度特別な意味を
持たせてくれるのが
好きな人なんだと思う
呼ばれたいと想う
呼びたいと想う
大切な大切なその名前を
全編を通して犬目線の語り口が凄くよかった
始まってから最初の30分位がキラキラ..何度でも観たい場面の連続。偶然が引き寄せた出会いと一緒に過ごした時間がどんなにかけがえのないものになったか分かるから
大切な人の気持ちに寄り添い、護ってあげる犬愛。
人はどれだけ応えてあげられてるのかな
何度生まれ変わっても大丈夫だよ
記憶は心に刻まれたんだ
一緒にまた今を生きられることに
ありがとう、、ワァン!!
2018年7月31日
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パッセンジャー [DVD]
- モルテン・ティルドゥム
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント / -
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クリス・プラット♡ジェニファー・ローレンス
「はい♡クリスはイケメンでしたよ」(笑)けどキャラはマグニフィセントの方が好きだったかも?宇宙が庭、近未来のラグジュアリー空間で楽しませて頂きました。彼の罪は試練を乗り越えて行く中で生まれた情愛によって昇華されたのかな?これもし醜男に美人が…れたらスリラー?数奇な運命に翻弄され打勝った2人。夢は夢のままで… 死がふたりを分かつ最期の時まで相愛であったと願います。
2017年9月25日
こんな近未来、まっぴらごめん。
若い男女の性欲がなくなり、生殖機能も後退、若者の自殺にも歯止めが効かない。
これにより、政府や国が超個人的な子作りに介入してくる。「アカガミ」= 選ばれし男女は「マッチング」して「つがい」となり、最適な環境を全て与えられて出産、育児までシステムサポートを受ける。が、主人公の二人は次第に疑問を抱く。そしてあることに気づいてぎりぎりの選択を… 最終的に待ち受ける運命とは。。
男女のぎこちない愛の育て方の段階ではまだほんわか優しい気持ちでいられたけれど、終盤に向かうに連れ空恐ろしい心持ちになってしまった。戦中の軍国主義が形を変えただけ的な。近世がここまで極端な現実にはならないとは思うけれどある種の危惧を抱いてしまったのは私だけではないような…
何とも穏やかには終われない、でもこの若いお二人に微かな、でも確かな希望を託して物語は終わる。いや、終わらない……
続編も出来そうよ(^_^;ふぅぅ..
2016年7月26日
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Mommy/マミー [DVD]
- グザヴィエ・ドラン
- ポニーキャニオン / -
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"人生はきっと楽しい
浮いても沈んでも自分の人生
止まってほしい時
早く過ぎてほしい時
いろいろあるけれど
一瞬でも素晴らしい景色が、
体験がそこかしこにはあるんだね "
ある人が言ってくれた宝石のような言葉をふと
思い出しました。
君をみていると 何だかつらい
無邪気さと無鉄砲、その不器用な剥き出しの心は
ただ愛を求めていただけだったのに
喜びと切なさはいつだってセットなんだよ
たとえ一瞬でも思いをぶつけ、受け止めて
貰えたのなら人は幸せだ
生きていけるだろう
決してなくならない宝物を抱きしめて 囚われることのない自由な心を
青い空に羽根を広げて
一瞬が永遠に繋がる 素晴らしい景色を、、
その記憶が 君を生かす
2016年6月24日
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サヨナラの代わりに [DVD]
- ジョージ・C・ウルフ
- ポニーキャニオン / -
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ヒラリー・スワンクもエミー・ロッサムも素晴らしい。二人の迫真の演技に終始引き込まれました。
原題は「You're Not You 」。ストーリーとは直接関係ないですが自分の中でストンと腑に落ちたシーンがあって。主人公が自宅に新旧の友人を招いてディナーを囲む場面。美味しそうな料理、暖かいキャンドルの灯り、皆の愉しそうな表情とお喋りを彼女がそれは顔を輝かせて幸せそうに見つめるところ。進行性の病魔に冒されている彼女は言葉も上手く口から出て来ないしひとりではスプーンも持てない。唯、何とも嬉しそうに微笑む彼女の様子は、
「ただ見ているだけではないのよ、ここで(胸を指し)感じているの」と、別の場面で同じALSの病気の友人が言った言葉とリンクする。
共感、共鳴は人を一瞬で幸せにする近道。
命が徐々に尽きるという重いテーマと二人の女性の友情と簡単には言いつくせない程の絆。はたまたパートナー、家族との関係、自身がどう在りたいのか どうあるべきなのか わたしなら…あなたなら…
それぞれの心の声に静かに耳を澄ましたくなる感動作品です。オススメしていただいた方に感謝!私もオススメしたい…エンディングの歌声をぜひ聴いてください。
2016年6月15日
図書館の返却期限ギリギリの一気読み^^;
心理描写、とりわけ主人公の男の内面がストーリーの骨格になっています。複数の人物から一つの事象の側面を見方方向を変えて語らせる湊さんの作品も面白いと思っていますが、こちらは主人公が最初は負の観点から事件の深層を探るべく、関わりある人間と接触、一つの出口へ向かうジワジワ感その過程で自身の良心も回復、上手く収まるという感想でした。が。。。
これで終わらなかった^^; 最初のオチがやって来た後に本当のオチが待っています!!
人には日々の暮らしの中で自分にはコレだというディテールを持ち愉しみを見つけ、それは自身の少なからずの誇示、支えとなっていると思いますが、そこを巧く使ったなという印象。
タイトル『リバース』の意味するところとは・・
うーむ、ちよっぴり苦味が残る読後感です 。
2016年5月3日
一言で言うなら 抗わない大人の愛。
感情が自分の為にあり無意識の欲求を孕むのなら、理性が相手の為に働き愛を育むということなのかな…
「未来は常に過去を変えていける」がキーワード。読書なのにギターの音色が聞こえてくる心地良さ…。
再読を心待ちする時間さえ愛しい。
2016年6月1日
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二度目の初恋!?が、やってきた [DVD]
- ノ・ミヌ
- Happinet(SB)(D) / -
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一日が. 一日が.
あなたのいない一日が..
一人では長く感じる、心が痛む
あなたに会えなくなってから
じょうずに笑えない.
手遅れになる前に もう一度
私の愛を届けたい
わたし達 傷つくのはもうやめよう.
わたし達 とても幸せだった.
二度と会えなくなってしまった初恋の相手。
10年という時の流れを越えて、願いが成就された奇蹟をファンタジックに甘く切ない唄と共に描いています。
『フルハウス take2 』のノ・ミヌ、益々スレンダーになり、カリスマ的な美しさでムフ♡正直、ストーリーの出来にはあまり期待せず?久しぶりの彼と、彼の甘い歌声を愉しむつもりでレンタルしました(笑)派手な実生活と内面の純朴さではちゃめちゃ感あり、(周りの人たちも含めどうも韓国ドラマはこれをやりたがるw)
オーバーリアクションに今一、入っていけない場面も多しでしたが、人が人を大切に想う気持ちは充分、伝わってきました。
二度と会えない相手に自分の気持ちを伝えることは、この作品のようにはいかない。普通の現実世界では起きないでしょう。
でも、祈ることは出来る。相手の幸せを願い、自分自身も幸せになれるよう努めることは、どんな人にでも許されていると。。
「わたしは 幸せです」心の声が、あの人へ届けられますように。
あぁ、
久々の韓国ラブストーリー♡(軽目w )
この位の涙が心の浄化作用に良いですね(笑)
2015年11月19日
西田敏行さんの持ち味が生かされている。おでこ見せたおかっぱ頭の竹下景子さんが何とも可愛く清らかだ。山田洋次監督、1993年の作品。田中邦衛さん、萩原聖人さん、裕木奈江さん、中江有里さん…若かりし名優さんたちが演じる生徒一人一人のドラマが本当にありそうで切なくて胸がしめつけられた。
それから冨田勲さんの音楽♪
冒頭からエンディングまで…なんて優しい音色だろうと。気持ちがほぐれていくようなあったかい音色が物語と良くマッチしている。
夜間中学校の存在は知らなかった。
挫折や苦境を経験し様々な事情を抱えてここに通う人達と教師の交流。
「生きるってどういうこと?」
「幸福って何ですか?」
小さな教室でのホームルーム。みんなが真剣に考え悩み自分の中で答えを見つけようとしている様に 体の芯を温めてもらえるような感動に包まれた。
そして、、その日の夜に夢を見てしまった(^^;;
小学校時代の仲の良かった女友達二人と耐久レースみたいな大会に参加して長い道のりを愉しみながらチャレンジしているような⁈ 懐かしかった。映画に影響されたからなのかはわからないけれど寝起きに口元が緩むような(笑)良い夢だった❀*
ありがとう
何度も見たくなる作品がまた…
この後、3作品続いたらしい「学校」
楽しみに、ゆっくりと 味わいたい
2015年9月19日
19歳の主人公が産まれた時からの特異な環境の中で自我に目覚め他者との関わりを経て自分の運命を受け入れるまでー
と、一括りにするには物足りないし、そんな生易しいストーリーではなかったけれど、読み手のわたしが受け取ったメッセージは、「生きていくこと、それこそが人生。」ということ。
母も、主人公の舞子も、国は違えど壮絶な経験をして生き抜いてきたエリスやアナも、自分の人生を諦めてはいなかった。世間の掟や常識という枠からはかなりはみ出ていたかもしれないけれどね。善悪を問うてはいない、生きることは何人たりとも裁かれるものではないんだなと。
後半に行くにつれ話しが加速するように、こちらもぐいぐい物語の中へ引き込まれていった。
国籍もIDも持たない存在、不法入国者、犯罪者の子どもや家族の世間からの苛めを負い、贖う事実。闇を抱えた幾つものポイントがこのお話には撒かれていて、それこそがタイトルに暗示されているみたいに。
唯一自身と重ねられるものがあるとしたら それは “ もう一人のわたし ” の存在かな。
決して良い読後感とは言えなかったけれど必死さがガツンと届く一冊。
2015年9月7日
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恋づくし - 宇野千代伝
- 工藤美代子
- 中央公論新社 / 2015年3月9日発売
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恋は一途に 別れは潔ぎよく
宇野千代
まさに この一文が彼女を語っている。
工藤美代子さんが書いた宇野千代の自叙伝はとても 艶っぽく、生々しい女の半生だった。工藤さん曰く
「調べれば調べるほど、宇野千代は男の人との性愛が原動力になっている女性であることがわかったんですね。女としての宇野千代がなにを見て、なにを感じ、どんな喜びや苦しみを味わいながら生涯を生きたのかを描きたいと思ったとき、ノンフィクションは創造が許されないジャンルなので、タブーのない小説なら“女・宇野千代”が書けると思ったんです。」と、あるインタビューをたまたま目にして、私自身興味が湧き、借りてきた一冊。読後感は、なんて大それたことを次から次へと行動にしてしまう女性なんだろうと(笑)
自分の気持ちに嘘をつかないでいることは世間の目なんか気にしないで突き進むということなのかなと。。愛欲が枯れないところも凄い…。
今作を読んだ限りでは、作家活動はどちらかというと不安定な生活の糧を得るためにし続けた感があり、そういえば、一冊も読んだことなかったので読んでみようかなと思いました (^_^;) 作家 宇野千代を知りたい。
2015年8月5日
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100万分の1回のねこ
- 谷川俊太郎
- 講談社 / 2015年7月16日発売
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永遠の命よりたった一度の愛
僕ら猫からすれば
人間の心って面倒くさいよね
いや、口から出る言葉と、心と、
体がバラバラだからさ…
負の想像ばかり逞しくしてどうするの。
相手を思い遣る気持ちが自分の要求の前にみえなくなるなんてこともね…
どんなことも心向きが大切だってこと、
教えてあげたいよ。
僕らみたいに、吹く風に身を任せてごらん…
もう少し楽になるよ、たぶんね。
それと、人間サマを見ていて
分かったこと。。
後から分かるんだ
愛ってやつは。。。
だから、今、一緒にいられる人を
(猫をw )大切に✨ (=^x^=)
2015年11月2日
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ソウル・サーファー ブルーレイ [Blu-ray]
- ショーン・マクナマラ
- ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 / -
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片手を失った少女が早い時期から
「海に入りたい」と家族に訴えていたのには驚いた。鮫に襲われた恐怖心はトラウマになってもおかしくない。 彼女が一度は挫折しそうになりながらもサーフィンを、そう夢を諦めなかったのは寛容で信頼しあえる家族や友人の存在も大きかっただろうけど、一番はただ好きだからやる!その事に尽きたのではないかなと。。
ハワイ語の調べ♬が心地よい冒頭ー
「愛がある所が家、私にとっての家は海。血管には海水が流れ、肌に太陽の愛を感じる 」
他にも印象的なシーンに溢れている今作。
留めたくなったのは、
試練の渦中でのボランティア体験は彼女に壁を越える一歩となったのだが
「 近過ぎると見えなくなる、ならば視点を変えてみる」コーチの言葉の難しさを噛み締める場面。
終盤クライマックスは大きなスクリーンで見たかったな〜と。
サーフィンの大会での波(ウェーブ)の映像美はダイナミックなだけでない、色彩の拘りが感じられてストーリー展開も相俟って感涙してしまった。
そしてそして。
鮫に襲われてない頃に戻れるなら戻りたいか? のリポーターからの問いかけに
「過去は変えない。この貴重なチャンスを逃したくないだけ。今は両腕で抱くより大勢の人を勇気づけられるから 」
そう正々堂々返した主人公の笑顔が素敵だった。
プロサーファーになる夢を実現したこのお話は実話だそうだ。
ひとつ失った。が、彼女は多くのものを得たのだろう。困難を友達にし、感謝と喜びにかえて。。
誰にとってもかけがえのない人生を愛し、楽しむことが出来ると この作品は証明してくれている。
2015年7月1日
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キネマの神様 (文春文庫 は 40-1)
- 原田マハ
- 文藝春秋 / 2011年5月10日発売
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読んでる最中、そして読み終わった後も凄く意識したのは 三浦しをんさんの『舟を編む』のイメージ。登場人物一人ひとりの人物像が丁寧にきちんと描かれていて、笑いあり涙あり、家族、そして同じものを愛し求め、志す仲間っていいなと素直に感動できる点で重なりました。
しをんさんのは辞書作りを軸に、こちらはずばり映画です。
「この世に映画がある限り、人々は映画館に出かけて行くだろう。家族と、友人と、恋人と。ひとり涙したい時はひとりぼっちで… 」
映画愛に満ちたこのセンテンスに深く頷けました。日本のゴウちゃんとアメリカのローズバット、この二人の一つの映画作品を語り合う熱いバトルの一端と、次第にお互いの胸の内を明かし思い遣る親友へ、やがてローズバットの正体が明かされ・・・の展開が小刻みよく楽しめました。半世紀以上も映画をスクリーンで観てきた2人だからこそ、分かち合える境地、そして人生の年輪に刻まれてきたであろう数々の作品への敬意が感じられたのが良かったですし、それを若い人達が公開ブログとして技術面でサポートして広めていけたのが気持ち良かった。そう、、彼等だけではなく、幾つもの人間のドラマがこの本にはあって、それぞれの心境が率直に読み手に伝わってくるのも読後感が爽やかな気持ちで満たされた理由だと思いました。
観た作品は勿論のこと、未鑑賞のものチエック入りました(笑)私も大好きな作品をこんな風に語ってもらえて嬉しかったです❀*
2015年9月17日