犬の力 下 (角川文庫 ウ 16-5)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042823056

感想・レビュー・書評

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  • 何だか消化不良のまま終わった感あり。
    決して面白くないわけではなく、下巻は面白くて上巻に比べ、まとめて読み進めることができてたと思う。
    しかしなあ。あれだけ狡猾な奴等が、最後、あんな風になるかなあ。続編があることを知らなければ、かなりガッカリしたと思う。

  • とてつもなく暴力的な麻薬取引のシーンの連続だが,そのなかで,ノーラとカラの震えるような恋愛ドラマが浮かび上がるところが切ない。

  • 全然知らない世界なので、自分の中では最高に面白かった。
    文章にはチョット分かんなくなっちゃうし、前提が違うんじゃ無いのっていう場面もあったけど、そんなつまんないことなんて気にしない位引き込まれた。
    何でそこまで自分の人生を掛けられるんだろう。

    この後、麻薬、カルテル、メキシコって調べたし、読んだし、関連映画も観たね。
    これって現在?こんな世界があるの?

  • 長かった、久しぶりに時間かかった。下巻はの途中から一気に麻薬戦争も佳境に入り、後半は主だった登場人物が一気に消えていく。追うものと追われるもの、どちらの強大な組織のトップにいながら、最後は自分たちで決着をつける展開。本人出ていかなくても指揮を執ってやらせればいいのに。主人公は最後死ぬかと思ったけど、悪者サイドがやられてまずまずの終わり方。ただ、途中途中で子供が死ぬシーンがあるのがキツイ。

  • すごく面白かった。緻密に設定が練られているので、どこまでがフィクションでどこまでが裏付けのある現実的な設定なのか、分からないし気にならない。
    視点がどんどん変わることに加え、正義感に溢れていたはずの主人公のアート・ケラーが、闇を見つめ、どんどんなにか得体の知れないものに飲み込まれていくさまはノワール小説やピカレスク小説の要素もある。圧巻だったのはやはりアクションシーンで、ハリウッド映画のようなスピード感と緊張感が絶妙。文でここまでスピード感がある小説を読んだことがなかったのですごく新鮮だった。

  • 麻薬、暴力、殺人。たくさんの人間の欲、金、地位。そういうものが絡み合っている。でもそれぞれに人生があり、家族がいる。そういうものがしっかりと描かれているから悲劇が際立ち大きな恐怖がある。捜査官アートの企み、麻薬組織内での対立。読み進めるほどに迫力は増していく。麻薬で金を稼ぐ者、利権、権力を利用しようとする者、巻き込まれてしまった者。そのひとつひとつにたくさんの展開がある。アートの苦悩や家族と麻薬組織の撲滅とを天秤にかけようとする心の内。麻薬の世界に嵌り込んだ者たちの圧倒的な物語。

  • 表裏一体。メキシコを中心とした30年にも及ぶ麻薬戦争。その物語は文庫本下巻でスピード感を増し、各方面へ火の粉が飛んで行き、表も裏も焼死する寸前での攻防が繰り広げられる。善と悪、支配と被支配、生と死。
    標題「犬の力」とは何を意味するのか。人それぞれの感じ方を読後に味わって貰いたい。

  • このミス海外編、2010年版1位。しんどかった。登場人物がやたら多くてしかも似た名前ばっかりだし。誰が主役か、誰が良軍で誰が悪軍かもわからん。FBIだのCIAだのマフィアだのいろいろ出てくるんだけど、誰がどこに所属してるのかもさっぱりわからん。殺し合いが延々1、000ページぐらい続いて、死んだと思ったら逃げ延びてるし途中から読み続ける気力がなくなりました。あと、USとメキシコの国境付近の話が多いのだけど、地名みてもそれがどっち側なのかもわからんし。それでも何とか読み進めたら、人がどんどん死んで行って残り100ページぐらいで主役クラスの人が数人になってたので、やっとこの人が主役だったのだと分かって少し気力が回復したのだけど、その人が前に何やってたかが既に思い出せなくなっててやっぱり面白くなかった。まあ、中南米が最近まで無茶苦茶な状態だったということは分かった。自分はサッカーが好きで、メキシコとかコロンビアとか好きだったんだけど、昔、コロンビアがワールドカップで優勝候補だったときにグループリーグで敗退して、オウンゴールした人(エスコバル)が帰国したら射殺された事件があったのです。この本読めば起こりうる環境だったということが良く分かった。

  • 1

  • 本当に面白かった。
    日本では考えられない迫力、残虐性。
    それがあり得るやろうという現実感。
    きれいごとでない正義。
    あらためてドン・ウィンズロウの力を感じ、他の作品も続けて読みふけっています。

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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