犬の力 下 (角川文庫 ウ 16-5)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042823056

感想・レビュー・書評

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  • メキシコすげーって話は、ニュースとかでは見聞きしてるわけだけど、確かにあいつらはマジだな。裏切りものには死を、ってのは、まぁまだ分かる。でも一族郎党皆殺しって、いつの室町時代だよ、と。ブッダも言ってたけどね、目には目を、じゃあかんと。勇気をもって許すことが大事だ、と。でもメキシコ人は仏教徒じゃないしな。じゃあしょうがない。
    しかしなんでこういう話が面白いのだろうかね。やっぱ心のどこかで美味いもの食ってうはうはに暮らしたいとか思ってるんだろうかね。でもFXの成功談ばかりに目が行ってしまうように、失敗したら大変なんだよなー。死に方にそれほどこだわりはないけど、とりあえず顔の皮を全てはがされてから殺されるってのは勘弁してもらいたいよ。

  • 下巻。
    様々な登場人物が徐々に関係性を持ち、深めながらストーリーが進む。息をつく暇もない程の展開で一気に読了。
    麻薬犯罪の裏には国家権力が暗躍し、そのスケールの大きさがスリルを増幅させるのだろう。
    今度は、続編でもある「ザ・カルテル」を読んでみたい。

  • 12月-12。

  • 執念に感動。翻訳に感動。良作に出逢えて感謝。

  • 上巻、下巻ともに読破にそれぞれ3日ずつ、計1週間要した1000ページを超える長篇骨太作品。

    上巻でドン・ウィンズロウ独特の表現技巧、登場人物、用語に慣れたので、下巻は上巻より読みやすく感じられたが、拷問、虐殺等、残酷な描写が多く、やっぱりバイオレンスものは苦手。
    暴力とは無縁な平穏で安全な日々に感謝してしまった。

    ピッコーネ兄弟に対するバレーラ兄弟の報復が壮絶だった。
    ノーラにとってパラーダ枢機卿の存在がどれほど大きいものだったかが、ノーラの果たす役割からわかる。

    <タイトル「犬の力」について>
    旧約聖書の詩編22章20節
     わたしの魂を剣から、
     わたしの愛を犬の力から、
     解き放ってください。

    民を苦しめ、衆をいたぶる悪の象徴=剣、犬の力
    訳者は「犬の力」=悪に立ち向かう武器としての悪、すなわち怒りとして定義している

  • 麻薬戦争の話。
    読んでいて何回も力が入りました。
    読み終えて脱力。
    ザ・カルテルも読みたいですが疲れたので一旦休憩します。

  • 下巻になっても全くパワーも密度も落ちる事も無く一気にラストに至る。話の落としどころも文句なく余韻が残った。
    これだけの作品を書ける作者の力量にはただただ脱帽。
    ただあえて難を言うと、この作品は専門用語や様々な組織に対しての言及が多くて訳者も大変だったろうと思うが、マフィアの会話シーンで敢えてチンピラっぽい会話にするのは安っぽくて残念。そういう意訳は止めてほしかった。

    よくもこれだけ壮大で緻密なストーリーを描けたものでマイケル・マン監督の「ドラッグ・ウォーズ」やコカイン版「ゴッド・ファーザー」、「トラフィック」のよう。
    是非映画化かしてほしいけど、これだけの作品だと3時間でもきついだろうなぁ。かといってテレビシリーズは予算的に小粒になりすぎだろうし…。

    主要キャラは生きているとはいえ、この内容を受けての続編はどんな作品になるのか興味津々。

  • 「ザ・カルテル」の前に。ラテンアメリカの麻薬ビジネスはもはや一大産業。利権をめぐる抗争も、取り締まる側も圧倒的な執念だ。だだの愛がその隙をこじ開けるって感じ。

  • 凄まじいの一言。登場人物紹介を見ただけでも頭がクラクラするほど、入れ替わり立ち替わり様々な人物がそれぞれの波瀾万丈などという言葉が薄っぺらく感じられるくらい濃密な人生の一場面に驚愕し、怒り、涙し、疾走する様はまさに圧巻。ここまで読み応えのある作品には近年出会ったことがない。恐るべき才能。デ・ニーロが惚れ込んだ『フランキー・マシーンの冬』、オリバー・ストーンを虜にした『野蛮なやつら』とこのあとの作品群の多彩ぶりにも驚嘆するしかない。次はどんな手で来るのか、予測もつかない。

  • 登場人物の関係が頭に入らず、なんだかわからないうちに読み終わってしまった。

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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