- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061498914
感想・レビュー・書評
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人間の細胞は数年で全て入れ替わる
なのに何で身体が崩れたりしないのか?
それはね…
生物に興味ないけど素養として知っとかないと、くらいの気持ちで読み始めたら、まあ面白い!!一気に"生物"の世界へダイブしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ようやく読了できて、もっと早く読めばよかったなと後悔。
生命という名の動的な平衡は…「時間軸の上を一方向に折りたたまれている」
「決して逆戻りできない営みであり、同時にどの瞬間でもすでに完成された仕組み」
うなりました。他の本も読みます。 -
難しい
文系にはとっても難しい
蒼井優頭いいなと思った -
面白かった。
巧みな比喩で分子生物学の世界がわかりやすく表現されています。
特に面白いのがDNA二重らせん発見のプロセスとそのダークな舞台裏とか、あるいはノックアウトマウスの実験の意外な顛末、あたりでしょうか。 -
私たち生命体は、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかない。しかも、それは高速で入れ替わっている。子流れ自体が「生きている」ということ。
生命とは動的平行にある流れである
生命には時間がある -
生物とは何かについて書かれたベストセラー本。ブックオフで見かけて、タイトルはよく聞くけどそういや読んだことないなと思って購入。
生物についての本というと、堅そうなイメージだけど、エッセイ本のような本(特に目次)で、難しいところはあったけど読みにくいとは思わなかった。
自分は高校の頃、生物を履修していない(物理を履修していた)ので、このへんの知識は疎いのだけど、生物とは本当、神秘的なものなのだろうなと思った。
特にDNAは不思議なもので、たった4種類の連なりでできているものがその生物の情報としてあるという。それは何となく知っていたけど、二重の螺旋が対の関係となっていて、一部が無くなっても情報がわかるというのは、さながら符号理論の誤り訂正のよう。ある意味、4進数の符号といえるのかもしれない(もちろん、そんな単純ではないのだけど)。
野口英世の業績は、今となっては間違いだったというのは驚き。なので、研究人生を送っていたアメリカではさほど評価されてないらしい。具体的にいうと、黄熱病の原因の菌つきとめたと発表したそうなのだけど、実際の原因は当時の顕微鏡では見ることができなかったウイルスなので、間違いだったという。本当、ウイルスって小さいのだなということが分かる。
ちなみに、著者によるとウイルスは生物ではないそう。つい先日、「コロナウイルスにも生きる権利がある」と発言した人がいるというニュースがあったけど、そもそも生きてるものではないのか(調べてみると、フェイクニュースだった)。
後、最近よく聞く、PCRについても書かれてあった。この技術が誕生したのは1980年代後半のようで、分子生物学者にとって画期的なことだったらしい。それが今だに、新型コロナウイルスの検査に役立ってるのだから、本当にすごい発見なのだなと思う(いまいち仕組みは分からなかったけど)。
それと、これは聞いたことあったけど、分子レベルだと半年から1年で完全に入れ替わっているという話は、本当不思議だと思う。分子が入れ替わらないと何か問題があるのだろうか(腐りやすくなるとか?)。
後、「内部の内部は外側」の話は全く理解できなかった。テレポートか何かかと。SF本でも読んでいるような感覚だった。
ちなみに、この本が発売されたのは2007年ということで、ES細胞の話はあっても、iPS細胞についての話はなかった(iPS細胞が発見されたのは2006年)。そう考えるとまだまだiPS細胞は新しい技術で、これから実用になってくるのだろうなと思った。 -
生命とは何か?っていう問いを分子生物学、細胞生物学とかから探っていく。
理系出身の著者だけど文才もあるし、読んでいて楽しくなるような本。こういう、内容は理系の分野のものだけど、それをわかりやすく噛み砕いてある本すこだわ。生物学的な話から飛躍して、生命とその営みがどういうものか、哲学?もしくは文学?的な問いまで発展して考えさせられる。
とりま生命とか自然って追求すればするほどそれがいかに深淵で人知では計り知れないものか知らされるんやな。。尊すぎる。。 -
生命の定義は何か?
生物が原子に比べてこれほど大きなサイズなのは
どんな意義があるか?
生命活動はエントロピーを・・・
そして秩序を維持するには
機構自体を流れの中におく。
結果的にその機構は増大するエントロピーを系外に排出している。
科学書でありながら、叙情的。
アメリカの科学書のスタイルをとっているのかもしれない。
研究主体は人間であるということ、
科学と人間の距離に関して敏感なセンスを持つ、
面白い本だ。 -
高校で学習した「生物」と「化学」がやっと繋がった。さらに「物理」にもつながって、生きていることの不思議さがますます実感できる。
日本とアメリカの研究室事情もわかり、科学エッセイ、科学歴史としても面白い。
今まで不思議に思っていたことが、やっぱり研究者にとっても不思議なことだったのか、となんだか嬉しくなってしまう。