旅する練習

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1830
感想 : 185
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065221631

感想・レビュー・書評

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  • どうなんだろう
    あんまりハマらんが所々の描写とひたむきさと真摯さは素直に感動した

  • 小説家の叔父サッカー好きの姪っ子2人が取材旅行と本の返却という目的で徒歩旅行。土地勘が無いのでサッパリ距離感も分からず大変さも分からないのだが、歩き続ける旅は経験した事があるので身体の辛さは何となく理解できる。間の取材メモが私は好きになれなかった。柳田國男の小難しい上に小難しく表現でここは1.5倍速で読んでしまった。終わりはそうでなければならない理由が分からず、お涙頂戴にしなければ評価されないという事なのか納得いかない。

  • アビと言う鳥をはじめて知った。

    亜美ちゃんの真っ直ぐな性格は好きだな。
    周りに居る人たちを明るくしてくれそうだ。

    最後にこんなにも悲しい話が待っているとは。
    明るい未来を想像していただけに悲しかった。

  • ロードノベル
    サッカー大好きな亜美(あび)ちゃん中学生と小説家の叔父が鹿島アントラーズの本拠地を千葉県我孫子市(あびこし)から利根川沿いを歩いて旅する
    人に出逢い、サッカーの練習、サッカーの話をしながら

    日常を描いた人間関係を
    自分に当てはめたり客観的に観る他の小説は大好物だが、ロードノベルも良い

    シンプルな描写に好きなものを描き、夢を語る 

    ただそれだけを望むのに最後に驚く

    より思いは強くなる

    死んだように生きるなと
    ありのままの自分を大切にしようと

    今この瞬間は練習なのか、本番なのか、
    人生は一度きり

    迷う事もあるけれど、周りに助けられ、支え合って生きる人生をうんと愛すべき




    #旅する練習
    #乗代雄介
    #小説
    #本
    #読書
    #私の本棚

  • こちらも秀逸な一冊。サッカー好きの姪っ子と、カシマスタジアムまで歩いていくという「旅」をする「私」。道々、鳥や花、史跡などをみては小説を書き留めている。姪の方はリフティングやドリブルの練習などをしている。途中、同じ方向を目指す女子大生と仲良くなり様子が一変するが、それでも旅は続く。なぜかジーコも絡んでくる。最後のページは衝撃。旅にはいろいろなことが起こる。出会いや成長もあれば、落胆や悲しいことも。旅=人生=練習の連続だとすると、練習なのに辛いことが起こるのは辛すぎる。練習しても慣れることはないだろう。でも旅は続く。今進んでいるこの旅は、練習なのか本番なのか。

  • 始めたの人
    タイトルに惹かれて手にした
    なんとも・・・
    まさかのラスト
    は~~なんて事でしょ
    おじさんの日記は・・・

  • 2022.08.09(火)晴

  • ☆4.5
    全てがこのラストに繋がっていた。
    随分と抑えた文調だと思いながら読んでいたが、
    過去形の文が多くなり始めたあたりから薄々・・
    まさかの結末に茫然として声も出なかった。

    叔父さん(筆者)が、旅の途中で書きとめる風景描写がとても繊細で、表現力の豊かさを感じた。
    名所や旧跡からその土地の文化、文人を知ることができるし、筆者がいかに植生や鳥の生態に詳しいかがわかった。
    紀行文として一冊にまとめた本を読んで、同じ道をいつか巡ってみたい。
    亜美のリフティングの数が後ろに記録してあり、
    練習を繰り返す度に成長する姿が見受けられる。
    気に入ったカワウを見習って、毎日自分のシューズを磨くことに決めたことも旅の成果だろう。

    旅には発見と気づき、出会いがある。
    偶然出会った大学生みどりさんから聞いたジーコの話は、亜美に「本当に大切なことを見つけて、それに自分を合わせて生きるのって、すっごく楽しい」と気づかせた。
    みどりさんにとっても、2人との出会いが、
    一人で歩く、橋を渡る、自信をつける練習の旅だったから、「鹿島に引っ越して仕事を探す」決断を
    自ら選択することが出来たのだと思う。

    何を練習するかは人それぞれ、練習の旅をどこまで続けるかもやってみないとわからない。
    "人生"という旅のしかたを学ぶヒントをこの本から貰った気がした。

  • 芥川賞候補、第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞、ダブル受賞作。
    叔父と姪のロードムービー。
    なかなか良かったが、ラストは評価が分かれるところ。

  • 鳥のことも、真言のことも、ジーコのことも、ほとんど知識がなかった。人生に希望を持てた!と感動したのに。。。何この寂しすぎる後日談。練習のまんま終わってしまう旅もあるということか。。

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著者プロフィール

1986年北海道生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年『十七八より』で「群像新人賞」を受賞し、デビュー。18年『本物の読書家』で「野間文芸新人賞」を受賞する。23年『それは誠』が「芥川賞」候補作となる。その他著書に、『十七八より』『本物の読書家』『最高の任務』『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』等がある。

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