- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087466621
感想・レビュー・書評
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2011/03/31購入
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キーワードは
見ているのに、見えていないもの
と
私とあなたの見ているものは同じかどうか
でしょうか。
相変わらず三崎亜記は
世の中の根本は覆さないのに
確実に想像力を感じさせる「不思議」を書くなぁ。
いい話もあるけど、
今回は現代への警告ととれる話も多いと感じました。
一編が短くて、すぐ読めてしまう一冊です。 -
鼓笛隊、僕の街にもやってくるかな?
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鼓笛隊は恐ろしい。ボクの町にもやがてやってくるのだろうか?
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「一風変わった世界の話」
三崎亜記の短編集です。
日々の日常がほんの少し。ほんの少し変わったら、どんな日常になると重いますか?
例えば、
今住んでる町だけが空中に浮かび上がったり、
あなたの大切な人がある日突然消えたり。
そんな、私たちの生きている日常ではない世界をテーマしています。
そして、それを通じて「当たり前の日常」が実はとても幸せな事なんだと感じる事ができる。
そんな作品。
個人的に、三崎さんは読めば読むほど味がでる。スルメ味なんです。 -
三崎ワールドって、こういうのだ!
って感じられた一冊。
理不尽や不可思議が普通にあって、
そこで生きる人の想いが、じわっとくるような。
長編よりも短編のほうが、
三崎ワールドがぎゅうっと、堪能できる気がします。
実は、かわいらしく「遠距離・恋愛」がお気に入り。 -
リアリティの障壁を避けるため、現代社会以外をを背景にする物語があります。その背景が過去ならば時代小説、未来ならSF、現代あるいは時代不詳ならファンタジーと呼ばれます。しかし、それらは背景であって、物語の主題はヒューマニティだったりミステリーやサスペンスだったりします。
一方で、背景としてではなく、世界そのものを描こうとする物語もあります。科学の進化によって変化した未来の世界を描くのがハードSFだし、過去ならば歴史小説になります。
三崎さんは現代の中にちょっとした不条理を持ち込み、不思議な世界を作り出します。例えば台風の如き鼓笛隊だったり、ラピュタのような浮遊都市だったり。とはいえ、それらは科学的な裏付けを与えられたものでは無くファンタジーの世界です。そして、描いている対象は、三崎さん自身が奇妙な前提を与えた世界その物のようです。
う〜〜ん、ハードファンタジーとでも呼びましょうか。
ファンタジーの世界では珍しい描き方だと思います。 -
三崎さんの作品は、突拍子もないことが淡々と、実に物静かに語られます。
でも、その淡々とした雰囲気こそが、物語に登場する人々の気持ちや、そこで起こる少し不思議な出来事を逆にくっきりと印象づけることに成功していると思います。
やっぱり好きですね。 -
いつもの短編集とは違って、人の別れや感情と言ったそれぞれのテーマが強く押し出されていたように感じました。
これだったら、奇抜な設定に頼ることはない気もします。
三崎亜記のリアリズム小説も読んでみたいな。