鼓笛隊の襲来 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087466621

感想・レビュー・書評

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  • はたして自分の認知と、隣りにいる人の認知はどこまで重なることができるのか。認識や存在の不完全性や、前作「<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4087464989">失われた町</a>」にも通じる喪失感、不合理さがかえって怖いぐらい。

  • 2011-3-5

  • 日常と非日常の間隙を縫うように、ごく自然にあり得ない出来事が描かれていて、不思議な読後感。当然のように象がしゃべったり、街が浮いていたり。常識的感覚を気づくかどうかの匙加減で揺り動かされる感じが、ちょっと気持ちよかったりもする。

  • 不思議な世界の短編集。
    三崎亜記の真骨頂のホラーでいろんな角度から紡いでいて、どれも味わいがある話がならんでいる。
    高橋克彦の「記憶」シリーズを彷彿とさせた。直木賞候補作にもなった傑作集。

  • 再読。短編集。よくこういう設定を思いつくなあといつも感心するのだが、短編にも惜しげもなくフシギナ世界設定が使われている。「同じ夜空を見上げて」は「ターミナルタウン」に続くのか。他にも細かいワードが別の作品に少しだけつながっていたりして、にんまりしてしまう。そんな技巧の底には大切なことがそっと語られていて、ぼんやりと物思いにふける幸せを与えてくれる。

  • 赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。

  • 赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が勢力を拡大しながら上陸する。避難する人々、近づく大音響。---『鼓笛隊の来襲』 そこにいるのに誰も気づかないあの子に気づいてしまった私。---『校庭』、ほか日常に紛れ込む不条理を描く短編集。

  • 読みやすいのでスラスラ読み終えた。
    遠距離・恋愛がほっこりして一番すき。

  • 日常の中にもしかしたらこんな世界が隣に広がっているかもとひやりとさせられる話がたくさん詰まってます。遠距離恋愛は巫女はちょっと複雑ですが概ねいい話です。校庭はちょっとホラーが入っていてどきどきします。この後どうなったのか想像力をかきたてられます。

  • 2015 12/27

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著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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