夜行

著者 :
  • 小学館
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レビュー : 524
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864565

感想・レビュー・書評

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  • 森見登美彦先生の新作。ある画家の絵をめぐるホラーミステリーと思ったら平行世界ものだった……要するに難解だ。

  • うん、うん?

  • 難解

  • うーん。なんとも言えないなあ。
    全てにおいて謎に包まれてるというか、フィルターを通した感じ。結末が明確に語られることはほぼないし、なんとなく終わっていく。
    その雰囲気は悪くはない。悪くはないのだけど、なんかカタルシスが得られなくて、よく分からないホラー作品といった印象。

  • 1ページ目から、「鞍馬の火祭」の話。

    今年 10月22日は、この間の台風21号の被害で、火祭が、中止になるとか、、、、報道を聞いたばかりであった。

    さてさて、5話からなるのだが、なんとも幻想的な小説と言っていいのか、摩訶不思議な体験談なのか。

    漆黒の黒と朝日のような赤光のような明るさの社会とのつながり。
    10年前に、鞍馬の火祭で、集まった友人の一人の行方不明者。

    登場する出町柳、百万遍交差点、子供達が、通った大学が、目に浮かびながら、話にのめり込んでしまった。

    鞍馬に集まった5人の仲間。
    どちらに、主人公は居るのであろうか?
    世界は夜と、言ったが、最後 山から射して来るのは曙光で、あったのだから、、、、
    皆、元の場所へと、戻ることが出来たという事なのだろうか?

    幻想的であるわりに、少し、暗い闇のような中で、怖いような感じの気がする小説でもあった。

  • 前情報なく読んだら、シリアスな展開でびっくり。有頂天家族のノリを想像していたため、求めていた味と違ったなあと思ってしまいました。

  • ダ・ヴィンチプラチナ本  2016年12月

  • 岸尾道生という画家が描いた「夜行」という連作が誘う夜の世界、その体験を鞍馬の火祭りで再会した学友たちがそれぞれ話し出す。
    『夜は短し歩けよ乙女』や『有頂天家族』では軽快な語り口とコミカルな登場人物で森見節ともいえる形を築き上げた森見登美彦さんの新たな世界観を味わえる。それは奇妙で静謐ながら仄暗い恐ろしさを秘めてる。
    繋がる夜の世界の朝の世界。どこか寂しげに交わることがない面と裏。夜行の世界にいた岸尾は暗室に篭り夜道を散歩するという偏屈さの中で何を見つめていたのだろう。だからこそ、曙光の世界にいた岸田と長谷川はまるで別人のように感じられてしまう。
    夜を重ねて朝になる。決定的に交わらない一線を隔て、学友たちは交差する世界を体験した。
    明白な結末はない。後味の悪い終わり方かもしれない。だからこそ読了後の夜行と曙光の混じり合う世界に戻ってきたときの安堵感たるや。そして物語の美しさを鑑賞できた満足感たるや。まるで目の前に「夜行」と「曙光」を並べてるような心地良さに浸る。

  • 10年前に友人が失踪した、京都の祭り。
    この日に集まった当時の仲間がそれぞれに語る気味の悪い昔話、すべての話に登場する暗く奇妙な絵「夜行」。その絵の謎と、10年前の夏祭りの夜に起こったこととは。

    森見登美彦の小説は今ひとつハマれないことが多いのだけど、この小説は不気味でゾワゾワする怖さが良かった。「このままページをめくっていて、すごくすごく怖い展開になったらどうしよう」と常にハラハラしつつ、読むのはやめられなかった。

    同じような文章や展開が繰り返されたり、辻褄が合わない部分が多かったり、悪夢か繰り返される感じなのだが、それを毎日、寝る前に静かな部屋で読んでたのも良かったのかもしれない。

  • 失踪ものというか、神隠し系のお話が大好きです。
    世界の儚さで胸がドキドキします。

    十年ぶりに集った、学生時代の友人五人。彼らが十年前に見物に行った鞍馬の火祭りで、長谷川さんは姿を消した。
    「私」が昼間に見た長谷川さんの幻を皮切りに、四人はそれぞれ、旅先での体験を語り出す。
    それらは一貫して「夜行」という連作の銅版画で繋がった、奇妙な物語だった。

    予想以上に背筋の寒くなるホラーテイストな内容で驚きました。でも読む手の止まらない素晴らしさ。
    絵の中でこちらに手を振る顔のない女、なんの前触れもなくいなくなる仲間たち、闇の奥でうごめく得体の知れないもの、終わらないかに思えるような夜……暑い夏にぴったりです。
    永遠の夜と一度だけの朝の対比は鮮明で、恐ろしいのに、爽やかな読後感でした。
    丁寧な描写の反復や改変によって、色々な登場人物の心が重なっていく感じが素敵です。川端康成や西行法師の引用も印象的でした。
    最後まで読めば、各人の話は「帰ってこれなくなった」可能性の物語だと分かりますが、はじめは次の話に進むたび「だれか突っ込んでよ!」という気分でした。
    特に良かったのは尾道、津軽、鞍馬です。
    すべて気味の悪い体験なのに、不思議と旅行したくなりました。夜行列車はやっぱりロマン満載ですね。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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