- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101121024
感想・レビュー・書評
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この作家さん、前から興味ありましたが初めて読みました。<BR>
まだ全部理解できてない。読むのにと言うか飲み込むのに時間かかりました。<BR>
全作品通して世界観に惹かれました。久し振りにヒットです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
迷宮、あるいは、神経回路のような小説です。
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不思議な物語である
話の筋がメチャクチャだか
テンポがいいので心地よく読める
キュビズムみたいに誰でも書けそうだか
安部公房しか書けない言葉
裁判のシーンは水ダウの小峠が出演した
「どんなにバレバレのダメドッキリでも芸人ならつい乗っかっちゃう説」を思い出しクスリとしてしまう
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奇想天外!
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衝撃だ。とらぬ狸が好きだ。饒舌でドタバタで、奇想の背景には何があるんだろうかと読むごとに思った。壁は砂、液体的な流動性もあって捉え難くも不思議と喜劇的にも感じられる。
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新潮文庫、昭和44年発行版を読んだ。
収録作は「S·カルマ氏の犯罪」、「バベルの塔の狸」、「赤い繭」(赤い繭、洪水、魔法のチョーク、事業)。
全編を通して悪い夢でも見ているような感覚であったが、面白かった。
「赤い繭」は国語の教科書にも載せられているが、なるほど一番まとまりがよく、短い中に安部公房のエッセンスの詰め込まれた作品であると気付かされた。 -
奇怪でつが、荒削りな勢いが感じられてまあ面白かったです
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第一部「S・カマル氏の犯罪」と第二部「バベルの塔の狸」を読んだとき、まるでピカソの絵のようだと思った。どこまでもどこまでも突き進む想像力が紡ぐ奇々怪々な世界。その「なんじゃこりゃ」と叫びたくなるような世界は、ピカソの絵がそうであったように、演繹という論理的な思考の展開によって極めて理性的に導出されているものだ。ただ、論理の出発点となる公理が、我々の常識の及ばぬ破天荒なものであるから、演繹の帰結としてとんでもないものが導き出される。あるいは出口のない堂々巡りを続ける。特に両作品の登場人物たち(「S・カマル氏の犯罪」で言えば裁判官を務める経済学者や数学者、「バベルの塔の狸」なら狸など)の会話は、本人たちが尤もらしい口調と論理展開でハチャメチャなことを言っているだけに思わず笑みがこぼれる。とても面白い。
第三部「赤い繭」には「赤い繭」「洪水」「魔法のチョーク」「事業」の短編が収録されている。こちらは直接話法で語られる部分が少ない分、前二部に比べてソフトな感じがする。 -
何も入ってこなかった