- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101181578
感想・レビュー・書評
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今まで元老院を中心としてまとまりのあるように見えたローマがかなり混沌とした時代に突入している。
その中でスッラはローマを外的から守り、さらに腐敗しつつあるように見える内部の体制も、少数寡頭制を再度実現するための行動をとる。
スッラの国政改革は、無期限独裁官という点ではかなり強行ではあったが、彼の意思をはっきり反映させるためには必要であったのであろう。
見事なまでに改革を実現した後の引き際は気持ちのいいものであった。
その後に登場するポンペイウス。
彼も過去に登場したローマの執政官たちに負けず劣らない戦略家であり、見事な外交力を発揮しているが、スッラの目指していた元老院を中心とした少数寡頭制の実現とは別の方向に向いてしまっているのがまたおもしろい。
この時代にローマの悩みの種のミトリダテスを倒し、オリエントを平定したポンペイウスがこの語どのようにローマを導くのか楽しみなるが、実際は別の人物が中心になってくるようでる。
強大国となったローマの今後がさらに楽しみである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特に印象深い内容はなし、ただ奴隷についての解釈で納得する件がある。奴隷の定義とは「自分で自分の運命を決めることが許されない人、である」それゆえか、自由市民は兵役があり税金がかせられる。奴隷は兵役も税金も免除されている。自分の運命を自分で決める権利を完全にもっていない人は、義務も課せられないのだ。なるほど、ならば戦国時代の農民とくらべてみよう。少ない田んぼから年貢を巻き上がれれ、労役につかられ働き手が激減し、田んぼの米も収穫できなくなり一家離散する。この状況よりは奴隷の方が食にこまらない気がしないでもない。なんと理不尽な。
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『ぼくらの頭脳の鍛え方』
書斎の本棚から百冊(佐藤優選)99
歴史についての知識で、未来への指針を探る
キリスト教文化中心主義にとらわれない日本が世界に誇る物語。
※10巻までを登録。実際はハードカバーで全15巻、文庫本で全43巻ある -
9784101181578 215p 2010・12・20 19刷
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グラックス兄弟の時代(前133-前120)、マリウスとスッラの時代(前120-亜前78)
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まだまだ混迷中なローマ。元老院と軍隊の力関係が徐々に変化していて、次の時代が近いことを感じさせる。しかし、いろいろなタイプのリーダーが、こんなにも大勢いるもんだ。
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大国になってしまったローマにおいて、いよいよ元老院が機能しなくなってきたというのは面白い。様々な民族をまとめる大国であれば、一人の人物に権力を集中させるがあるということか。確かに今のアメリカっぽい。次はいよいよカエサル登場!
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・マリウスvsスッラ → マリウス
・マリウス → キンナ → スッラ
・ポンペイウスとクラッスス -
2012.8.30