甦る殺人者: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801094

感想・レビュー・書評

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  • 事件カルテシリーズはこれで三作目。推理カルテシリーズは1作目のみ読了しましたが、個人的には短編の推理カルテのほうがよみやすいと感じます。事件カルテは長編版で、読み応えはあるのですが、医療系のネタを追っかけていくのが、ちょっと大変なので…。

    で、本作ですが、中盤くらいで辻があやしい点はなんとなく透けて見えてきたかなと思います。ただ、(素人には)DNAのトリックというかカラクリまでは想像できませんでしたね。まさに医療ミステリーというところでしょうか、無理なく事件を説明できる内容になっていますので、うまく考えられた構成ということができるでしょう。

    天久のキャラについては、本作では珍しく(推理カルテⅠでもありましたが)謎を解明できないことに苦悩する姿が描かれています。事件カルテシリーズの前2作ではこういったシーンはなく、人間天久鷹央を感じることができる貴重なシーンだと思います。

  • 2020.6.20

  • シリーズを追うごとにのめり込む。いずれも医学的所見を交えたストーリーで、今回はDNA。複雑だったが興味深かった。異常と正常は紙一重。環境やめぐり合わせにも左右される怖さがある。2020.3.15

  • 「真夜中の絞殺魔」
    慌てて捜査を進めた訳。
    彼女なりに自分の下した診断に不安を持ったのも確かだろうが、誰に問おうと彼女なら誤審はまず有り得ないと思うだろう。
    全ての真相を抱え闇の中に葬り消えた彼女には自分の息子を護る事しか頭に無かったのか気になるが、屍人には何も問うことが出来ないからな。

    「溶けた怪物」
    罠にかけた事件の犯人。
    全てを知り尚且つ罪を重ね続ける程の不安定さを持っている彼は狂気の塊に近しい者だったのかもしれないが、虐待が一番の原因な気がするな。
    他人には気付かれぬ様、身内を糾弾し死に追いやるなんて冷静に考えるだけでも恐ろしいが余計な自信が今回の最後の失敗に繋がったのだろうな。

  • 天久鷹央の事件シリーズ、連続3作品読みましたが、これがBEST!!

    ミステリーとして、真相の衝撃度もそうですが、そこに至るまでの過程がすごい!
    なるほど、それが真実か!と思わせておいての逆転の繰り返し。
    医師ならではのミステリーです。
    短編もいいけど、長編の方が好きです。
    このシリーズ、次も早く読みたい~!

  • 今回の相手はシリアルキラー。殺人現場に残されたDNAはすでに死んだ男で、さらにそれは鷹央が過去に死亡診断書を出した男だった…。知識として知っていた部分があり、犯人とトリックには早々に気づいてしまったのですが、それでもこれだけのリーダビリティはさすがだと思います。このトリックならばこのシリーズでなくても良かったのでは、と思ったのですが、エピローグで鷹央が話す、人間が「本物の怪物」になるきっかけに、鷹央ならではの苦悩が滲み胸を抉られました。そんな中、ラストは二人の落ち着いてきた関係が伺えてとても良かったです。

  • 天久鷹央シリーズ長編。
    殺人のシーンからはじまりぐいぐい引き込まれる。
    主人公の天久が後手にまわり焦る様子もめずらしい。
    予想はつきつつも最後まで一気読みさせられた。

  • 知念実希人はよく読んでいる作家さんですが、このシリーズは漫画チックな表紙が何となく読むのを避ける要因でした。
    読んでみると知念実希人らしい最後まで先が読めないストーリーで面白かったです。
    この天久鷹央シリーズ他のも読んでみようと思いました。
    最近こういった漫画チックな表紙が書店で増えてますが、合うのと合わないのがあるかなぁ(^O^;)

  • 今作も面白かった。怪しい教団絡みかと思えばただのザコだし、元産婦人科の医師があっさり殺されたのは少なからずショック。猫とかでキメラがいるっていうのはネットニュースで見たことがあるけれど、人間でもあり得ることなのだなというのは初めて知った。

  • 怖かったー。゚(゚´Д`゚)゚。夜中に読む本じゃない。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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