拉致と決断

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103165323

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  • ★2014年1月22日読了『拉致と決断』蓮池薫著 評価B
    北朝鮮に拉致されて連れ去られ、それ以降24年間どのような思いで、どのような生活を送っていたのか?知りたくて、予約。ようやく順番が回ってきました。
    拉致という非人道的、暴力的な方法で人生をここまで変えられた人が、その監禁(軟禁)状態の時にどのような思いになれば、人生を生き抜けるのかその内面の葛藤が良く描き出されていると思った。勿論、未だに来た朝鮮に残された拉致被害者に配慮し、書けなかった部分もかなりあると思う。しかし、ギリギリの所を上手く表現し、読み手に彼の思い、そして何よりも厳しい国内の経済、食糧事情を伝えている。

    この本を読んで、いかに今の自分達、日本、先進国が恵まれているかを実感した。これは、一読の価値のある本である。拉致被害者の一日も早い帰国と問題の解決を願いたい。

  • 北の現状は戦後の日本のようかも。洗濯機なし、コンロは一つ、食料少なし。

  • 蓮池さんが帰ってくるまで、拉致なんてないと思ってた。
    富山出身の友達が、「さらわれるから海に一人で行ってはいけない」と言ってた時には、まっさかーと思ってた。

    でも本当だった。
    蓮池さんの経験した困難が、状況が、克明に記されていた。
    全ての日本人が読むべき本だとおもう。
    学校の指定図書にしないのが不思議なくらい。

    世界にはこういう国があることを知り
    今もなお取り残されている人と一日も早く連絡が取れることを祈ります。

  • 蓮池薫さんという拉致被害者が書いた記録である。
    彼は大学時代に拉致され、その後20年間、北朝鮮で過ごした。

    人民の生活の苦しさ、工夫、逞しさ、
    それらが伝わってくる文章だった。

    この人自身も北朝鮮内では比較的恵まれた環境にいたのだと思う。

    もちろん、きわめて不幸な経験であったことを疑う余地もないが。

  • 拉致されていた当時の記述、現在の北朝鮮に対する想いが冷静に綴られている。もしかしたら、まだ拉致されている日本人がいて、その人たちの境遇を慮っているのでは?と思ったら、あとがきにそうかいてあった。蓮池さんが本当に自由に発言できる日がくるといいのにと思った。

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  • 日本に帰国できて、10年でやっとかけたんだなという重みのある内容でしだ。北朝鮮の暮らしぶりがよくわかる。これから平和に解決してほしいが、あまりに思想がちがいすぎてつらくなる。

  • 著者が北朝鮮でどのような暮らしをしていて、どのような事を考えていたのかがよく分かり面白かった。欲を言えば、交流があったと言われている他の日本人拉致被害者についても触れて欲しかった。

  • 蓮池さんの24年間に亘る拉致生活のすさまじい体験は重い。今現在も国家によって蹂躙されている北朝鮮国民、そして未だに帰国できない拉致被害者の方々・・。言葉にできない。

  • 北朝鮮での拉致生活が書かれている。
    10年たってようやくここまで書くことができたのだろう。
    まだ書けないこともたくさんあろう。

    VIP?準VIP?扱いだってにせよ、日本とは比べることのできない生活であったろう。

    子供たちを残しての帰国という決断は本当につらかっただろう。
    いまだ解決しない拉致問題。
    1日も早い解決を望む。

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著者プロフィール

翻訳家。新潟産業大学経済学部准教授。
訳書に、孔枝泳『私たちの幸せな時間』、『楽しい私の家』、『トガニ 幼き瞳の告発』、
金薫『孤将』(いずれも新潮社)、クォン・デウォン『ハル 哲学する犬』、『ハル2 哲学する犬からの伝言』(ポプラ社)など多数。著書に『半島へ、ふたたび』(第8 回新潮ドキュメント賞受賞)、『拉致と決断』(いずれも新潮社)、『夢うばわれても 拉致と人生』(PHP 研究所)などがある。

「2021年 『韓国の小説家たちⅡ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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