風に立つ (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.84
  • (66)
  • (142)
  • (90)
  • (12)
  • (1)
本棚登録 : 1985
感想 : 115
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120057281

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新聞の連載で読破。
    ここ最近の新聞連載小説の中でもとても面白かった。
    盛岡?かな、伝統行事のことも知ることができたし、見に行きたいと思った。
    更生のサポートをする仕事があるなど、きちんと表現するあたりは、さすが柚月さん、という印象です。

  • 補導委託制度から親子間の長年のわだかまりが氷解しつつあるあり方を描いた作品。
    近くにいる者ほど気がつかないもの。親としてのヤセ我慢もあるだろうし、子として直接聞かなくとも自分のことはわかっていて欲しいとの願いもある。
    平易な文章ながら、終わりのほうは、ぐっとくるものあり。
    久々に泣ける作品を読んだ。

  • 盛岡市にある南部鉄器の工房が舞台。親子の話だが、40代の息子が親に大事にされてなかったとか言ってるのが、40にもなってまだそんなこと言ってんのかよと白ける。

  • 目に見えるものが、全てではないですよね
    でも、言葉に、しないと伝わらないのも、事実で…
    今の世の中、相手の顔色を探りながら会話しないといけないし、言葉にしたからといって、良い訳でもなく、難しいです

    ただ、家族は、探りあうのじゃなくて、楽しいこと、辛いこと、共有しあうのが、いいのかな〜と思います

  • 家族の関係性について、とてもリアルな物語で引き込まれた。
    終盤は考えさせられる場面も多く、本を閉じて自分の家族のことを考える良い時間がとれた。

  • 2024/01/10リクエスト 48

    岩手の南部鉄器工房で、補導委託を引き受けた父と息子の悟、そこで暮らす春斗。
    恵まれた家庭環境にありながら非行に走った春斗。補導委託先の工房での父と息子の関係、春斗と両親の関係、工房で長年働く健司の家族、アルバイトに現れる八重樫の育った環境、など様々な家族模様が、春斗家族の問題にも、悟と父親の問題にも影響する。
    最後にきっちり話が回収されるが、裁判所での場面、突然に悟の父親である孝雄が、西沼耕太の話を始めるところは、ねじ込んだ感じで、何とも違和感を感じた。
    けれど読みやすい文章のためページが進む。
    今までの刑事や暴力団をテーマにしたものから、今回の家族系に軸足を移すのかな…

  • 家族だから伝わらない想いがある――。非行少年を預かることになった不器用な父と子。『盤上の向日葵』の著者による、傑作家族小説。

  • 補導委託についての物語。

    舞台は岩手南部地方、非行少年の行動理由や父親の過去などのミステリー部分はありますが、家庭小説と銘打っているように、著者には珍しい不器用な家族たちの人間ドラマでした。
    ちょっと三浦しをんテイストな感じもしました。
    補導委託とチャグチャグ馬コを知れたことは勉強になりました。
    著者の家族が東日本大震災で亡くなっているそうなので、故郷の岩手を舞台にして希望のある物語にしたかったのではないでしょうか。

  • なにしろ 良かった! 柚木作品 万歳!

  • 味方と応援者は違う。なるほど。

全115件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚月裕子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×