風に立つ (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.84
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  • (1)
本棚登録 : 2003
感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120057281

感想・レビュー・書評

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  • 伏線の張り巡らしかたが、さすがミステリ書き。

  • 冒頭から物語へと入り込ませる筆力は相変わらずでさすが!

  • あまりにもんベタな展開で、盛岡放送局がドラマにしそう。初柚月かも。

  • 近しい存在だからこそ心の内が相手に伝わりづらいというのは往々にしてあるな〜と感じつつ、言葉にしないと意図しないすれ違いが何年も続く可能性があると思うと、しっかり言葉で伝えることは大事だなと改めて実感させてくれる作品でした。

  • 初めて知った「補導委託」という制度。問題を起こした少年の引き受け先となった盛岡の南部鉄器の工房を舞台に、職人気質の父へのわだかまりを抱えた息子の心の変化を絡めながら、少年の更生の道のりが描かれる。

    子供に苦労をさせたくないという親心と、親の期待に応えられず息苦しさを覚える子供の心。どちらの思いもわかるだけに一概にどちらが悪いとも言い切れないのが難しいところ。
    全ては「何が幸せか」に行き着くんだけど、幸せの形も人によって違うから難しい。

    テーマはいいんだけど、悟の父親に対する拗ね具合があまりにも子供っぽくて辟易だし、春斗の父があまりにも簡単に懐柔されたのが小説だな〜っていう印象。

    元々春斗は非行少年というほどのワルではなかったから、本当にタチの悪い子を委託された時はこんなに上手くはいかないだろうなとも。
    健司と八重樫の口喧嘩も鬱陶しかった。

    柚月裕子作品としてはまあまあかな。

  • 盛岡で南部鉄器の工房を営む孝雄とその息子、悟。
    ある日工房に、裁判所の調査員がやってきて、孝雄が家裁に送られた少年を一定期間預かる補導委託をすることなっていると言われてー。
    職人気質で寡黙な孝雄。孝雄を慕う職人の健司とと共に少年、春斗と過ごすうちに悟の思いにも変化が。

    父の思い、母の思い、子の思い。言葉にしないと伝わらない。でも身近な人ほど言葉にしても伝わらない事もあるからこそ、きちんと向き合わなければならない。

  • 読売新聞夕刊にて読了。
    わたしはいつも新聞小説を読む方ですが、普段は読まない家族も毎日追いかけるほど、はるちゃんがどうなるのかが気になる連載でした。

    子どもに幸せになってほしいからレールを敷いてしまう親の気持ちもすごくよくわかるけれど、やはり子どもの人生は子どもが自ら選び取っていくもの。
    子どもは、親の勝手な期待や、親がなし得なかったことを実現する存在ではない。
    命と犯罪にかかわらない限り、子どもの気持ちに寄り添い、黙って見守ることが大切だと感じました。

  • ジミにじわっと来る本でした。

  • 感想
    親の気持ち。子供に伝わることはないのかもしれない。だけどそれでいい。思いを継いでもらうことはそれだけで重荷。だからさわやかに。

  • うーん、ストーリー的には悪くないとは思うんだけど、なんか浅いというか、綺麗事すぎるかな。
    文章もちょっと説教くさくて、青少年向けの道徳ビデオ見てる感じ。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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