僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫 JA オ 12-1)

著者 :
  • 早川書房
3.83
  • (154)
  • (259)
  • (196)
  • (29)
  • (3)
本棚登録 : 3282
感想 : 192
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312336

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 並行世界ねえ。。なかなか面白かった

  • てっきり私は2冊とも栞との恋愛の話になるかと思っていたので、いい意味で裏切られた。
    ラスト2ページに感動した。この言葉で、あの世界の暦も報われたんだと思うと救われる。こちらを後に読んで正解でした。
    実際に犯罪も起こり、ミステリーな要素もあったのが楽しかった。

    ただ、あの世界の和音はなぜあんなにも理解してくれていたのかは謎のままだったのが残念。

  • 人生は選択の連続で
    あの時選ばなければ違う道もあったのかもしれないし、
    自分の選択とは関係なく違う道になってたのかもしれない。
    この話が幸せであればあるほど、君を愛したひとりの僕へが切なくなる。

  • パラレルワールドの設定はこれまでにもあったろうけど、すぐ近くの並行世界、遠くの並行世界という設定はこれまでになかった。映画は見る順番によって解釈が変わるという宣伝だったけど、小説はこちらから読むのが正しそう。
    暦と和音のこれはこれで正しい愛。栞との関わりはない。もう一つも、やっぱりホントのヒロインは和音かな。

  • 僕が愛したすべての君へ(ハヤカワ文庫JA12-1)
    著作者:乙野四方字
    発行者:早川書房
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    facecollabo home Booklog
    https://facecollabo.jimdofree.com/
    いくつもの並行世界で恋をする。

  • 『君愛』からの『僕愛』。油断して読み始めたところ、冒頭の年齢設定にまず驚かされる。て第一章が始まって暦の引取先を読み、もう一度『君愛』の記述を確認。そして、和音の立ち位置に三度驚く。いや表紙イラストをよく見なさいって。『君愛』の世界線と『僕愛』の世界線が裏表になっているのかなという予想は外れ。それはそうか。『君愛』の暦はラストでやっとのことで適切な世界線を見つけたのだから。テーマは縦軸と横軸みたいに別の角度から切り取った物語になっていた。読む順番は『君愛』→『僕愛』の順で良かったように思う。逆順に読んで『君愛』のラストだったら悲しいよね。映画も観てみたいな。監督も制作会社も別で同時公開ってすごい。

  • 読む順番によってストーリーが変わるのは面白い。人が想像できるものは必ず実現できる、という言葉があるが、この本のストーリーで出てきた世界が出来てしまうことの恐怖も覚えた。

  • 人にも、自分にも、優しく在ろう。日本的なエンディングで、これはこれで満足。でももう一回だけ言いたい。栞。。。

  • 私は可能性ごと全部愛したいけど、これは傍観者だから言えることなんだろうなって思ったりもした。

  • 並行世界SF。世界を揺るがすような大きな事件はなく、比較的普通の人の目線で捉えた並行世界の物語になっています。面白い着眼点。

  • 平行世界が確立している世界での話
    人は皆日常の中で隣の、またはその隣、もしかしたらもっと遠くの平行世界に移動してるかもしれない
    現実味のない設定だけど読んでるうちにもしかしたらって思わせられる
    そんな世界の中で誰かを愛した時、果たして平行世界のその人も愛せるだろうか
    「可能性ごと愛する」素敵だと思った

    もうひとつの方もすぐ読もう

  • 選ばない可能性があるお陰で、選ぶことができた。って考え方いいなあと思った。他への尊重が自己への尊重へ循環してる感じがする。

  • 世界観の作り方が上手いと感じた。何重にもなるパラレルで混乱しそうになるけれど、軸は外さないので、ちゃんと起点に帰って来られる。さっぱり分からない世界から読みはじめたのに、ちゃんと理解してオープニングに戻ってきて、同時にそれが終わりでもある。すごく複雑だけど、紐解いていくのがクセになる(笑)
    登場人物の物の考え方も好きだった。近未来的な純愛モノという感じ。読後に幸せを感じられた。

  • 読み始めたと思ったら、一瞬で読み終わってしまった。。
    SFだけどガチガチの硬派なものではなく、ちょっと理系オーラが漂ってるくらい。ものの1時間くらいで、新しい概念の世界観を垣間見て、そこでの恋愛ドラマと1人の人生を味わえる、ある意味コスパが高い作品です。
    ※図書館で借りたので満足度が高いのですが、買ってたらどうだろう。。

    並行世界の存在が実証されていて、朝食にご飯を食べた自分とパンを食べた自分、自分自身が選択肢の分だけある微妙に異なる世界を行き来しているという世界。
    この舞台装置は間違いなくドラマ生まれますよね!
    読みやすい筆致の中で展開されるストーリーは期待を裏切らないもので、読後感も良好でした。まぁ本気で並行世界があるんだったら、とんでもない数に増えていってドラマどころじゃないんじゃないかって気もしますが。。
    一番でかい伏線は未回収で、対になっている「君を愛したひとりの僕へ」を読むと回収できる仕掛けなのかなと。

    本書のタイトルそのものにある、人を愛することについての考え方。自分なりにも考えて、大事にしていきたいと思いました。

  • 素敵だなぁって思う
    私はこっちから読んだ

  • 並行世界の存在が実証された社会で生きていく主人公に、その社会ならではの事件がいくつも起こる。設定がすごく自分好みで良かった。
    厚みがないように感じたのが残念。
    170918

  • あらすじ(背表紙より)
    人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された時代―両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦は、地元の進学校に入学した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音に声をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は恋人同士だというのだが…並行世界の自分は自分なのか?

  • 誰もが意識することなく『並行世界』を揺らぎながら生きている、ということが常識となった世界。
    両親が離婚したあと母と暮らす10才の暦は、ある日、祖父が死んでしまった世界から、祖父ではなく愛犬のユノが事故死した世界、自分が母ではなく父と暮らしている世界へとシフトする体験をする。やがて高校生になった暦は、同級生の和音と知り合い、やがて交際を経て家庭を持ち、子供にも恵まれるが…


    並行世界では、暦と和音は出会っていない。
    あるいは恋人同士ではない。
    あるいは結婚していない。
    あるいは…
    無限にある可能性の全てを含めて、ひとりの人を愛する事。
    そして、自分自身の可能性の全ては、愛する人のために何を選び、どう行動するのか。


    パラレルワールドSFでタイムトラベル/パラドックスSF。この設定で、ただ幸せに着地する事は滅多にない。そして、全く不幸に着地する事も、滅多にない…気がする。

    同時刊行の2冊、たまたま手に取った順で読んだけれど、読了して、こちらが先で良かった、と思った。好みの問題かもしれない。逆順で読んでいたら、逆の事を言っていたかもしれない。
    並行世界では、逆順で読んでいるかも。

  • 小難しい話があまりないので、SF入門としては読みやすく勧めやすい本だと思った。
    技術の進化と感情の対比は古典的だが、登場人物の台詞には考えさせられるところがあった。主人公たちの言葉は恋愛に向けられたものというより、色々な「好き」に対するもののように私は感じた。

  • 2冊セットのもう片方。
    思ったより2冊に繋がりが無く残念。ヒロインが変わっているので完全に別の話。
    こんな内容なら2冊だけじゃ無くもっと沢山書けそう。2冊同時の意味が全く無いと感じた。

全192件中 21 - 40件を表示

著者プロフィール

1981年大分県生まれ。2012年、第18回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞した『ミニッツ ~一分間の絶対時間~』(電撃文庫)でデビュー。初の一般文芸作品『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』(ともにハヤカワ文庫JA)を同時刊行して、大きなヒット作となる。ほかに『ラテラル ~水平思考推理の天使~』(電撃文庫)、『正解するマド』(ハヤカワ文庫JA)など、トリッキーなアイデアを武器とした作品を得意とする。

「2021年 『アイの歌声を聴かせて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乙野四方字の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×