- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150312336
感想・レビュー・書評
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2016.11.6
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誰かの不幸が誰かの幸せ。ではなくどこかの自分の不幸せによってこの世界の自分が幸せになっている。不幸せになる分岐点を避けて今の世界の自分は幸せになること、それはその分岐点で不幸せになった並行世界の自分のおかげで今この世界の自分が幸せになっているということ。
並行世界を巡る話で、分岐点によって生まれる可能性を考慮し主人公が最終的にまとめた考え方。並行世界というものが知らず知らずにあるとしたら確かにそうなのかなと。
そう考えると今自分が、ある選択によって不幸せになってしまった瞬間、分岐された世界の自分は別の選択により幸せになっているのだから、なんだか不幸せを許せるような気がした -
平行世界って、あの時ああしていれば今ごろ…の積み重ね。人生にはいかに分かれ道が多いかを考えさせられる。もう1冊読んだら評価しよう。
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一気に読みきった。
もしパラレルワールドがあったとしたら行ってみたい。
可能性の全てを愛する -
どっちから読むかなーと思って、ナンバリング順で読むことにしたベタな私。
でも、両方読んでこっちの方が好みだったかな。
パラレルワールドで入れ替わった先にいる恋人が、オリジナルではないことの、気持ち悪さ。
何かが微妙にズレていて、でもその多層世界が在ることを受け入れざるを得ない現実。
冤罪の話もそうだけど、オリジナルは自分一人でありたくて、だから自分一人の幸せを願って世界がむちゃくちゃにならないんだろうかと思う。
そういう意味では、暦じーちゃんが思う、他人が幸せであることを幸せと感じられる良さ、はなかなか深いもののように思った。 -
フォロワーさんが推してたのでなんとなく気になってもう片方と一緒に購入しました。
「僕が…」→「君を…」の順に読みました。
期待してた通りに全体的に爽やかで、殺伐としたものばかり読んでいた分リフレッシュできてよかったです。
勿論、この世界観の中心における「平行世界」を巡る葛藤、苦悩はあるものの、“高崎”暦はそれを暖かく受け入れ乗り越えることができる人物であるため穏やかに読めます。
瀧川和音との関係を主としてるので、「SF世界観はあくまでベースのハートフルラブストーリー」と言って間違いはないでしょうか…?
SF要素については文系脳の私は「そーなのかー」と素直に受けとることしかできないので悪しからず…
ただしやはり、もう片方の「君を…」と対になる物語なだけにこの一冊だけでは少しボリューム不足かなとも。まぁ皆様2冊読むので問題ないと思いますが。
私みたいな普段殺伐とした追い詰めていくようなものを読む人には幸福が過ぎるかもしれません。でも、そんな人こそこちらを先に読むべきだとオススメします。
逆に大団円がお好きな人は、是非「君を…」をお先にどうぞ。 -
73歳、余命僅か、3日後に記憶にない予定あり。妻と息子と孫、並行世界の研究者としての人生。
この世界で幸せでなくとも、幸せである並行世界がある、というのは、ひとつの希望かもしれないですね。 -
どうか君と、君の愛する人が、世界のどこかで幸せでありますように。
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パラレルワールド物のSF
並行世界が科学的に実証され、一般にも認知されだした世界で、並行世界間で意識が入れ替わる"パラレルシフト"に纏わるエピソードを主人公の視点から語る。
主人公の成長に合わせて、幼年期、少年期、青年期と話が進むので、その時点での並行世界の世間での受け入れ方等が描かれてておもしろい
対になる君を愛したひとりの僕へを読むと全貌が分かるようになっている様子 -
どうりで、綾辻行人の『絶叫城殺人事件』が自宅に3冊もあるか理由がわかったよ(嘘)。
並行世界の自分の仕業だな。
などと、パラレルワールドの自分も感想を、あれあれ、でも、この本は買ってないかも。
実際、別日に2回手に取りながらも購入を見送り、3回目に購入したわけで。
まぁ、そんな話です(ウソ)。
と言うか、
君を愛したひとりの僕へ
から読んでるかもね。