希望が死んだ夜に (文春文庫 あ 78-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 224
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913649

感想・レビュー・書評

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  • 無さそうでもあり、あってもおかしくない様な事件とストーリー。
    話は重いが読みやすく一気読み。
    不思議な警察コンビの話としてシリーズ化されそうだな

  • 友達からのススメ

    読み終わった直後、「しんどい」という思いが強かった
    本作は冬野ネガと春日井のぞみが関連する事件を刑事の真壁巧と相方であり変わり者の仲田蛍の2人が追う作品となっている
    主なテーマは貧困問題、人生の希望、絶望だと思う
    私自身何度も何の希望を持って生きれば良いのか悩んだ事はあったが、冬野ネガと春日井のぞみを見て恵まれていたんだなと思ったが、途中2人の担任教師が冬野ネガに言った「アフリカの人たちと比べたらマシ」の文を思い出し思い直した
    各々の絶望や辛いは同一単位として測って良いものではない
    又、何を将来の展望とするか、希望とするかの大小も各々で良いのだ
    最後の真壁巧の言葉を生きてじっくり見つけようと思う

    色々な物事が見失いやすい世の中だが、自分だけは見失わないようにしよう


  • 前々から気になっていた作品。
    切ない、やりきれない、光がみえない。
    読後はそんな気持ちになり、泣きました。
    子供の貧困問題に深く深く切り込んだ一作。
    大人が健康に働いて生活の基盤を築けないことで、子供たちの生活まで破綻してしまう世界の縮図が作品を通じて描かれていた。
    親自身は子供に対して持っている愛情に疑いはないことが多いが、その愛情が100%子供を幸せにできるかといったらそういうわけではないことを、思い知らされました。
    主にホワイダニットの作品ではありましたが、二転三転するどんでん返しもきまっていて、夢中になって読むことができました。
    仲田さんの推理の際の着眼点が、人に優しくて好きでした。

  • 大人の事情に振り回されてしまう、影響を受けざるを得ないこどもは、無力でしかないのかな。

  • なかなか衝撃的なミステリーだった。
    久々にガツンと来た。先が気になって一気読み。

    結末もそうだけどテーマも衝撃的。
    貧困、希望、シングルマザー、生活環境、進学、、、、
    なんかもう色々重かった。

    のぞみは自殺だったのか他殺だったのか
    ほんとは何があったのか
    謎が謎を読んで最後まで目が離せなかった。

    そして最後ののぞみの遺書がやばい
    ちょっと狂気じみてるけど、死ぬのが怖いから生きる。そんな希望もあるのかぁって悲しくなった。
    残された方はしんどすぎるでしょ。

    テンポが良くて引き込まれた。天祢涼さん初めてかもー他のも気になるなー

  • 一日で読み終えました。
    貧困問題に焦点をあてながら、2人の少女のやり取り。最後のどんでん返し。末文。
    これは凄い本でした。久しぶりに読むのを止められない本に出会いました。

  • 女子中学生冬野ネガが同級生春日井のぞみを殺害した。
    殺害は認めたものの動機は明かされない。

    当事者である少女たち、そして捜査をする刑事たちふたつの視点で物語は進んでいく。
    真実にたどり着いたとき、衝撃とともに悲しみがあった。
    置かれた環境、周囲の大人たちの言動、日本における経済格差、これらが少女たちを苦しめた結果に起こってしまった悲劇であると感じた。
    少しでもこのような子どもたちを救える社会になってほしいと願う。

  • とても読みやすく、深い作品でした。
    ラストは泣きました。
    シリーズ2作目が9月に文庫化されるそうなので読みたいです。

  • 一気読み!!
    ミステリかと思って読み始めたら、貧困問題、毒親、先生、バイト先の店長、終盤には、、、!!と、自分勝手身勝手な大人ばっかだだし、社会問題いっぱいだし、これは、結構深刻で残酷で切ない話だった。

    最近一気読みばっかだな。
    やっぱりミステリはおもしろいな。

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著者プロフィール

1978年生まれ。メフィスト賞を受賞し、2010年『キョウカンカク』で講談社ノベルスからデビュー。近年は『希望が死んだ夜に』(文春文庫)、『あの子の殺人計画』(文藝春秋)と本格ミステリ的なトリックを駆使し社会的なテーマに取り組む作品を繰り出し、活躍の幅を広げている。

「2021年 『Ghost ぼくの初恋が消えるまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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