- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167913649
感想・レビュー・書評
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初作家さんでしたが、読み易く面白かったです!
他作品も読んでいきたい! -
「わかんないよ。あんたたちにはわかんない。何がわかんないのかも、わかんない」
想像以上。衝撃の連続。ラストはまさに頭を鈍器で殴られたような衝撃が走った。
本作の中には自分の知らない世界が広がっていて、今も今までも困ることなく生活できていることがどれほど幸せかを思い知らされた。
わたしには、どんな言葉がかけられるのだろうか。 -
凄い...最近読んだ中で1番重たく、読後動けなくなりました...。
色々な角度で「貧困問題」を描いていて、貧困から脱却した人、脱却しようと藻掻く人、絶望する人と、ここまでかという程に現実の厳しさを突きつけてくる作品でした。
最後まで報われないけど、のぞみとネガの2人でいたあのひと時だけは絶対意味のあったものだと思う。
強く生きて欲しいです...。。 -
表紙の写真が気になって手に取ったけど、そんな本じゃなかった。
冒頭からいきなり事件が起こる。
重い。苦しい。でもページをめくる手は止まらない。何があったのか知りたくなる。
徐々に明らかになるにつれて、さらに重く苦しくなって、読むスピードはさらに加速する。
読み終わって、あらためてタイトル「希望が死んだ夜に」を見て、何とも言えない気持ちになった。 -
初読み作家さんでした。とても読みやすく一気読み。しかし…なんとも、やるせなく悲しくなりました。
ちょっと前に読んだ「譲られなかった者たちへ」でも、生活保護受給のことについて詳しかったですが、こちらでもそういったことも絡みつつ…『貧困の連鎖』といいうテーマが辛かった(>_<)
刑事2人の捜査場面と、ネガとのぞみの場面とが交互に描かれ、ネガとのぞみの部分はとてもいじらしく、青春小説としての味わいもあるだけに、ラストが悲しくて悲しくて…。
どんな国でも格差はあると思うし、私の知識は乏しいものではありますが、今の日本の抱える問題についても、じわじわ考えさせられました。
印象的だったところ少しだけ。
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勉強するのにこんなにお金がかかる国は、日本くらいだよ。
男のくせに 情けない 引け目
生きていくことの較べたら、どれもくだらない。無視してよいはずだ。
母にだけ苦労をかけて、自分は努力する余裕があったのだ。
わたしたちは日本に住んでるんだよ。なんでアフリカの子どもと較べるの?(中略)外国人ならまだしも、日本人の大人が言うなんて変。それとも、なに?飢え死にしそうにならないと、不幸だと思っちゃいけないわけ?
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変わり者と言われるが、とても優秀な、生活安全課少年係の巡査部長、仲田蛍が、静かにかっこよかったな。
希望が死んだ夜みたいに真っ暗なこの国で・・・主人公たち2人が若すぎるだけに辛かったけれど、仲田の存在に少し救われました。 -
読後は陰鬱な気持ちになる。
話の大筋としては、ある少女が同級生殺害の嫌疑で逮捕され、「自分がやった」という自供までしているものの、その動機は話さないといういわゆる「半落ち」の状態から、刑事二人が事件の裏にある真実を見つけるというもの。
物語の根幹となるのは昨今問題視され始めた「子どもの貧困」である。
ミステリとしても読み応えあり、子どもの貧困の一端を学ぶとしても読む価値はあるかもしれない。 -
わああああ、希望が死んだ夜みたいに真っ暗なこの国。
なかなかツラい本です。
救いはどこにあるんだろう。
今の世の中、どうしようもない閉塞感を感じる。
ところでこの作者初めて読んだけど、文章が独特というか、ブツっと切れる感じがたまにある。
体言止めと似た感じか。
句点使いが多いのかな。
そこが少し気になった。