怖い絵3

著者 :
  • 朝日出版社
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感想 : 162
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255004808

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズ、時代背景を知れば知るほど現代の日本に生まれて良かったと思う。
    かなり悲惨。
    印象に残ったのはレッドグレイヴの「可哀そうな先生」。絵はさほどの名画ではないが、背景の事情が中々興味深い。
    当時、上流階級の家庭教師(ガヴァネス)をしていたのは、本来良家の子女でありながら働かざるを得なくなった女性達だった。
    ということは、メアリ・ポピンズもそうだったのだろうか?
    良く知らない絵もあって新鮮だった。

  • 2017/11/12 追記
    今人気の 美術展 上野の森美術館 10.07 〜 12.17 「怖い絵」展
    これを読むと興味出てきます。→ 「怖い絵」展開催までの悪戦苦闘 (Yahooニュース 2017/11/12)

        〜 〜 〜 〜 ☆ 〜 〜 〜 〜 ☆ 〜 〜 〜 〜

    2009/7/5 図書館予約   2009/10/10 借りる
    2009/10/21 読み終わる
    あとがきに、
     「歴史を知れば、絵はもっと魅力を増し、絵によって歴史への関心が かきたてられるでしょう」
    と書かれています。
    本書にとりあげられた「怖い絵」は、歴史の挿絵のようで、時代のイメージをふくらませてくれます。

      〜 〜 〜 〜 ☆ 〜 〜 〜 〜 ☆ 〜 〜 〜 〜

    「怖い絵」 、 「怖い絵 2」 と読んだので、行きがかり・・・、
    次は、2009.6に出版されたばかりの、 「怖い絵 3」を読もう。

    本書も3冊目ともなると 凄みもなくなるようだ。
    歴史は、戦争や人災・天災、と悲劇が多い。
    見るからに恐ろしい絵、一見何の変哲のない絵、ため息が出るほど美しい絵・・・。
    絵を描くに当たっては、時代やモデル、画家、絵の注文主 など さまざまな要因があるわけだから、
    悲劇の影を読み取ることは、容易でしょう。

    だが、何が怖いって、自分が被害者になること! さらに、自分が加害者しなることほど怖いことはありません。
    先日読んだこの本は、すごく怖い〜〜〜。
    ⇒ 百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY

    内容 :
    清楚でロマンチックな「ヴィーナスの誕生」だが、その美神の憂いの陰には? 
    ミケランジェロの「聖家族」に描かれた聖ヨセフの抹殺された事実とは? 
    本物の恐怖が味わえる名画20点を収録。スリリングな絵の見方、教えます。

    著者 :
    早稲田大学講師。専門はドイツ文学・西洋文化史。
    著書に「オペラでたのしむ名作文学」「メンデルスゾーンとアンデルセン」など。



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    【要約】


    【ノート】

  • 怖い絵シリーズ最終巻。
    やっぱり中野京子さんの語り口は巧い、ひきこまれる。

    今回はどの絵が怖い…というのがなかったなぁ。
    あ、やっぱりレーピンは好き。めちゃめちゃ好き。
    『皇女ソフィア』を見ても、登場人物の表情が目を引いて圧倒されてまさに圧巻。
    そしてゴヤの『マドリッド、1808年5月3日』は、運命に翻弄され巻き込まれる民衆の怒りを絵筆に乗せたゴヤの想いを感じて泣きそうになった。
    それは中野先生の筆致によるところもあって、ますます迫力を感じた。

    歴史的背景やその時代時代で様々な慣例の違いがあったとしても、人の想いや悲しみ、嫉妬、愛欲、そして恐怖などの根底となる感情はどんなに時を経ても変わらないんだね。

    三巻を通じて好きな画家が増えました。
    中野先生、知的好奇心をバリバリ刺激してくれるおもしろい本をありがとう。

  • シリーズ3作目ですが、相変わらず面白いです。「ヴィーナスの誕生」なんて怖い要素など無いと思っていたのに、見方を変えると絵自体も怖く見えるので不思議。知らない作品も多くて勉強になりました。

  • 文章内で絵の色に言及することがちょいちょいあるのだが、本に載っているのは白黒の絵なので、いちいち検索しなければいけないのが面倒。小さくもあるので、「どこ?」となるのもしばしば…。
    どうせなら「おわかりいただけただろうか」とばかりに○とかつけてほしい。

  • 一番最後の『夢魔』のエピソードが一番心に残り、あとは殆ど覚えていない。
    3冊も一気に読むとマンネリしてきたのもあるだろうが、絵に対して雑多にいろんなエピソードを書き連ねているだけのまとまりの無い文章が読み手に対するインパクトを薄くさせているのだろう。
    急がずにジックリ執筆して出版した方が良かったはずだ。

  • 背景を知ると絵の見方が変わる。

  • H28/7/4

  • シリーズ1.2に比べて失速感があるような。
    怖さという意味ではインパクトにかける絵が多かった。ボッティチェリはすごく楽しみにしてたのに、人間の真に迫るようなエピソードもなく、なんだったかな?みたいな印象。
    シーレの「死と乙女」、ホガースの「ジン横丁」、ドラクロワの「怒れるメディア」が印象的。とくにメディアの乳首が(笑)

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野京子の作品

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