怖い絵3

著者 :
  • 朝日出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255004808

感想・レビュー・書評

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  • 2とは違い、知っている絵が数点。
    そして、メデューサの絵も。
    というわけで、足がない、ロープ状の生き物が苦手な方は
    目次を良く読み、ものすごく注意して読んで下さいw

    そういえば、昔はそんな習慣があったな、と思いつつ。
    そして絵師のあまりに自分勝手な思考に驚きつつ、な一冊でした。
    絵が財産を表している事も初めてしりましたし
    また使うかどうか分からない知識が…w

    今回は、ギリシャ神話とイエスの絵が多かったような…。
    いつものように、王族のものもありましたが。
    意識に残るせいでしょうか?

  • レッドグレイヴのかわいそうな先生 が衝撃的だった。あとは、ゲインズバラのアンドリューズ夫妻 では、描かれない貧困層というのは…複雑。ホガースのジン横丁より怖いかも。

  • 中野京子さんの本は面白いです。全部読みたい!

    「怖い絵3」美貌の寵姫、謎の死 (06/27)
    http://rimaroom.jugem.jp/?eid=706

  • 飛ばし読み。

    フーケの「ムーランの聖母子」が良かった。

    シーレの「死と乙女」は実際にウィーン旅行で観た作品だったけれど、奥にある物語は初めて知った。
    怯えているのは乙女(元カノ)ではなく、乙女に抱きつかれた死神(シーレ)なのか。。

  • ■ 1133.
    <読破期間>
    H23/3/ ~H23/4/

  • 第一印象が怖いのは『メドゥーサの首』『ジン横丁』『仮面にかこまれた自画像』
    絵の背景が怖いのは『豆の王様』『フェリペ・プロスペロ王子』『ファリネッリと友人たち』
    結構1や2の内容にも言及してるから、3を読みたい人は1と2を先に読むのをおすすめします。

  • 「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」 清楚な美少女が肩越しにこちらをふり返る。やわらかそうな白い肌、さびしげな澄んだ瞳。この娘は翌日には斬首されるのだ。怖いのはこの絵ではなく、彼女をそこへ追い込んだ運命である。対極にあるのが「メドゥーサの首」 たったいま胴体と切り離された女怪の頭髪である蛇どもがうごめき、うねっているのは死んだ宿主を見捨てていち早く逃れようとするためだ。 生首は死の瞬間を信じられぬというように大きく白目をむき、呪詛の言葉を吐きそうだ。 こちらは絵そのものがグロテスクで怖い。「皇女ソフィア」 中年女が幽閉された部屋の中からこちらを憤怒の形相で睥睨している。 生まれながらに高貴であるがゆえに飼い殺しされるところを、自らはね返し、権力闘争に明け暮れた揚句破れた者の姿である。 たおやかなどとはほど遠い人生であったろうが、ここまで他者を圧倒する存在感を持つ人が存在したこと自体が嘘のようだ。絵に物語がつくと途端に生きてみずみずしく見えてくるから不思議だ。

  • 一年弱のペースでリリースされ3冊目のこちら。
    ここまで一気に読んできたけど、教養としてすごく面白かった。

    3冊目で日本画との対比も少しだけ出てたので、もう少しそのあたりも押してほしい。

  • 「ヴィーナスの誕生」華やかだけど、そういえばヴィーナス誕生の経緯ってすごく恐ろしかった。「生まれてきたことを悩む」という解釈に納得。愛のはかなさ、憂いか・・・・

    「聖家族」ルネサンス以後、父親中心の家庭像を示すためにつくられた。でも、マリアは処女でないといけなかったので、ヨハネはおじいさん。それまでは「聖母子像」「イエス誕生」で同じ題材が描かれ、ヨハネは忘れられていたのに・・・・

    「かわいそうな先生」BYレッドグレイブからも、ガヴァネスの哀しいお話が。かつて女性は職業についていることすらさげすまれた

    ホガースのカリカチュアは面白いが怖い

    「アンドリュース夫妻」は背景にびっしりと山や農地、家畜など財産が。
    でも農業の中核だったヨーマンはきえ、都市へ。
    誰もいないことの怖さ
    「進歩の課程では必ず恩恵が受けられない人も」

  • 怖い絵シリーズの完結編。絵画は多いとはいえこんなにもたくさんの絵に隠された意味があるとは驚きだ。レッググレイブ『かわいそうな先生』など、少女雑誌を思わす華麗な絵のどこに怖さがあるのか、解説を読まなければ絶対に解らない。単純に絵を見るのも楽しいが、解説を読んでじっくり見るのもまた楽しい。

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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