- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309025803
感想・レビュー・書評
-
赤ん坊のシンプルな気持ちに自分を省みる。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出産を控えた身として、世間の母親像がプレッシャーだったけど、考え方、捉え方はそれぞれでいい。
肩の力が抜けた。 -
“「似ているね」と言うのは枷になる。「それぞれだよ」と言う方が自由に生きていける。
私のところにいる赤ん坊も、親と自分が似ているかどうかなど微塵も考えずに、私が想像もできないような新しい生き方をしてくれたら嬉しい。”(p.74) -
タイトルに惹かれて手にとった。
子どもと一緒に過ごす親として、母や父という概念をなくし、母親も父親もそれぞれが「その子の親」として、できることをする、という考え方に共感した。
とはいっても、女性差別とかそんな大層な議論を展開することが主旨ではなく、あくまで「個人の考えです」というスタンスが、肩肘張って読まずに済むので、読む側も楽な気持ちで受け取れる。
特に「思い出作らず」の章に書かれている時間(過去、現在、未来)の考え方が好き。
私も、カメラばかり構えていないで、「いま」の子どもと、「いま」の自分の目で見つめ合いたい。 -
ナニコレ!最初の1・2ページ目でギュッと掴まれた。「女性の社会進出が進んで少子化が進んだ」からのくだり。ウンウン頷く箇所の多い事(笑)カラッとした文体で、物事を中立で捉えているのが面白い。自分はこう思うが、こう思う人もいるだろう的な、決めつけがないのが面白い。
子育てエッセイも色々あるけれど、子供を可愛がってる感は溢れつつも世の中に迎合していない立場で綴られているのは中々ないので、読んで良かった。
同じ経験をしたからといって何かを分かり合える訳ではない。私の悲しみは私の悲しみで、相手の悲しみは相手の悲しみ。似た経験でも同じではない。
相手に認識されずに世話をする、それはすごく面白いこと。新生児にとって私は親ではなく、世界だ。世界を信用してもらえるようにできるだけ優しくしようと思った。 -
母ではなくて、親になる、
素晴らしいと思う。 -
かなり赤裸々に率直に語ってらっしゃる部分もあって(不妊治療や流産、旦那様のこと)戸惑ったりもするのだけど、ナオコーラさんの文章は基本スゴく心地いい。自分に合っているのだろう。
一番印象に残ったのは、「人に何かしてあげる役回りが自分に巡ってきたことが、とにかく嬉しい」という考え。生きていると確かに巡ってくるいろんな役割の中で育児もその一つ、というのはハッとさせられると同時に自然と腑に落ち、それを素直に喜べるのはいいなと思った。この気持ちは忘れないようにしたい。
これからの子育てに気負わない力をもらえた気がする。