ハーメルンの笛吹きと完全犯罪: 昔ばなし×ミステリー【世界篇】 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 198
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309417899

作品紹介・あらすじ

【目次(全8篇)】「空色の魔女」    仁木悦子「笛吹けば人が死ぬ」 角田喜久雄「メルヘン街道」   石川喬司「絵のない絵本」   鮎川哲也「青ひげよ、我に帰れ」赤川次郎「遠い美しい声」   小泉喜美子 「みにくいアヒル」  結城昌治「赤い靴」      加田伶太郎

感想・レビュー・書評

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  • 青柳碧人さんの昔話ミステリ的なものかと思ったら違った。世代の差かもしれないが前も新保さんの編集本であれ?と思ったから好みの違いかも。鮎川哲也がこんなグロいものを書いてたことに驚き。加田伶太郎は既読。他の方達のは‥‥。

  • 【収録作品】「空色の魔女」 仁木悦子/「笛吹けば人が死ぬ」 角田喜久雄/「メルヘン街道」 石川喬司/「絵のない絵本」 鮎川哲也/「青ひげよ、我に帰れ」赤川次郎/「遠い美しい声」 小泉喜美子/「みにくいアヒル」 結城昌治/「赤い靴」 加田伶太郎

  • 『カチカチ山殺人事件』に引き続いてのテーマ別作品集。

    「メルヘン」と「死」が非常に近い間柄というのは確かに、と頷ける。すなわち「ミステリー」と「メルヘン」との相性が悪いはずがないわけだ。

    収録作品は50〜60年代頃を中心に活躍された国内作家によるミステリー短編8本を収録。尚且つ、未書籍化作など読みづらいものを優先して編されているようだ。
    (当方、この辺は不勉強なので間違っているかも…)


    個人的には…

    角田喜久雄「笛吹けば人が死ぬ」は王道の兄弟入替トリックに教唆殺人ギミックも組み込まれ短編ながら存在感強い一本。

    鮎川哲也「絵のない絵本」は何から何までかなり突飛な作品。偏った女性観に目を瞑れば、収録作中で最もメルヘン要素を堪能出来ると思う。

    加田伶太郎「赤い靴」は童話モチーフではあるがキッチリ正統派なミステリー。この折り目正しさが先生の作風だそうなので、いずれ伊丹英典シリーズや他の作品も読んでみたい。

    トータルで見ると『カチカチ山』同様、満足度はまずまず、といった所だった。

    完全犯罪要素は…うーむ?



    新装版1刷
    2021.8.1

  • 仁木悦子が読みたくて購入。
    思いがけず赤川次郎の「幽霊列車」コンビに再会。懐かしく読みました。

  • なじみのある作家さんが多いので読んでいて楽しかった。
    赤川次郎さんは、映画などをモチーフにする作品も多いだけあってさすが。夕子のキャラが、ちょっと違って感じるのは初期のものだからかな。
    小泉喜美子さん、ミステリでなくて意外。

  • 昔から、お伽話は、大好きだった。
    兄の為に、両親が、戦後購入した時は、箱入りの『少年少女世界文学全集』100巻は、相当高価であっただろうけど……
    最後まで読んだのは、兄達より私だった。(笑)
    その中でも、お伽話は、読みやすく、よく読んだものである。
    世界の、慣習やしきたり、宗教など、日本の事でさえ、余り理解できていない時、色んな国の話は、深く、心に残っている。

    この本は、そのお伽話に、ミステリーをプラスしての話であり、8人の作家が、描いている小説である。

    「笛吹けば人が死ぬ」なんて、物語から、よくもこんな風に想像させる話になるものなのだと、感心させられる。

    赤川次郎氏が、よく、題名に、昔の諺などをアレンジしたものが多いけど、やはり、直ぐに手にして、読みたくなる。

    新装改題編、三十年余り前の本だと知ったけど、この年になると、1年は、アッと言う時間であり、三昔も、この間の如き……(笑)

    北村薫氏を女性だと思いながら読み始めた時を思い出す。

    最後に、今の時代と違って、女性の物の言い方が、書かれてあったけど、違和感なく、読んでいたのは、やはり、古い人間かも知れないと、自分の事を確認してしまった。

    御笑味やご笑納という言葉は、よく手紙文で書いたけど、最後に『御笑読』と書かれていたのを見て、こんな言葉もあるのだと、笑ってしまった。

    欲を言うと、活字が小さかった事だけど、この歳を重ねた者の月日と同様に 面白くて、アッというまに読んでしまった!

  • 白雪姫、ハーメルンの笛吹き、みにくいアヒルの子……誰もが知っている世界の童話や伝説から生まれた傑作ミステリーアンソロジー。昔ばなしが呼び覚ます残酷な罠! 8篇を収録。

    【目次(全8篇)】
    「空色の魔女」 仁木悦子
    「笛吹けば人が死ぬ」 角田喜久雄
    「メルヘン街道」 石川喬司
    「絵のない絵本」 鮎川哲也
    「青ひげよ、我に帰れ」赤川次郎
    「遠い美しい声」 小泉喜美子
    「みにくいアヒル」 結城昌治
    「赤い靴」 加田伶太郎


    久しぶりに赤川次郎を読んだ。懐かしい感じとおじ様を振り回す女子大生というのが好きだなぁと思った。なんかそういうのが多い気がしてる。
    仁木悦子の「空色の魔女」も良かったけど、さゆりちゃんがかわいそすぎる。おじさん夫婦のところで幸せになって欲しい。
    鮎川哲也の「絵のない絵本」、お月様が見ていた一部始終がすごかった。女をフライにするの斬新じゃない?!しかも、それをキャベツと一緒に食べちゃうなんてすごくない???
    結城昌治の「みにくいアヒル」はなんかかわいそうだった。最後はもうプライドだったんだろうなぁ。本当にかわいそう。


    ちょっとオチとかがよく分からないのやあまり趣味ではない話もあったのか、少し読むのに苦労した。なんとなく、日本昔ばなしミステリーの方が面白かったな。


    2023.3.11 読了

  • 赤川次郎さん懐かしい!
    今読んでも面白いんだ!
    三毛猫シリーズくらいしか記憶になかったけど、三毛猫含め他のも読みたくなりました。きっとかなりの作品数だろうから楽しみが増えて嬉しい!

    初の加田伶太郎さん。王道ミステリーしてて好き!
    少しホラー要素も加わっていて怖かった~。

    アンソロジー作品は、読みたい作家さんが増える点がいいね。

  • ちょっと知らない話もありましたが

    世界の昔話を元にしたショートでした。

    原作とは かなり離れた感じになっていますが
    楽しめました。

    色々な作家さんが 一度に読めるので
    お好みの作家さんを見つけるにも良いですね。

  •  
    ── 仁木 悦子・角田 喜久雄・石川 喬司・鮎川 哲也・赤川 次郎・
    小泉 喜美子・結城 昌治・加田 伶太郎《ハーメルンの笛吹きと完全犯罪
    ~ 昔ばなし×ミステリー【世界篇】20210106 河出文庫
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4309417892
     
    ── 阿部 謹也《ハーメルンの笛吹き男 ~ 伝説とその世界 19881201 ちくま文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4480022724
     
    ── 結城 昌治《軍旗はためく下に 19700101 中公文庫》旧版
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B079QDVZKK
       
    (20210608)
     

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著者プロフィール

1928 - 1986。小説家。ミステリーや童話を手がけ、1957年に長編デビュー作『猫は知っていた』で江戸川乱歩賞を受賞。明快で爽やかな作風で、「日本のクリスティー」と称された。1981年には「赤い猫」で日本推理作家協会賞を受賞。無類の猫好きとして知られる。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

仁木悦子の作品

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