あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ

  • 学陽書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (65ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784313812062

作品紹介・あらすじ

1992年6月11日。ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた国連の地球環境サミット。カナダ人の12歳の少女が、いならぶ世界各国のリーダーたちを前にわずか6分間のスピーチをした。そのことばは、人々の強い感動を呼び、世界中をかけめぐり、いつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになった。

感想・レビュー・書評

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  • あいたたたた。
    上が9歳だったけどリアクションゼロ。まったく手応えなく寝息が聞こえてきた。

    そもそも気候変動問題や貧富格差からして入ってないので、そこからだよね。こっちの問題意識を植え付けようとしてました。パパの勇み足。

    2年後にリベンジ!

  • フォローしている方のレビューを読んで、学校図書館にあったので改めて読んでみた。

    1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた国連の地球環境サミットで、日系カナダ人の12歳、セヴァン・カリス・スズキさんが行ったスピーチを書籍化したもの。

    12歳とは思えない力強く説得力のある言葉で、各国の代表を唸らせ、スタンディングオベーションを受けた。
    それはいつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになったそうだ。

    この時から遡ること30年ほど、レイチェル・カーソンも環境破壊に対する強い懸念を「沈黙の春」で訴えた。
    その時にあった問題は徐々に克服されつつあったが、また新たな問題が地球を覆う。

    そしてセヴァン・スズキのスピーチ。
    人類は経済活動を優先にし、問題解決のために足並みをそろえることがなかなかできない。

    そしてまた30年ほどが経ち、スウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリが怒りと共に立ち上がり、同じように国連でスピーチを行った。
    30年前は大きな拍手に包まれたセヴァン・スズキのスピーチ。しかし、グレタ・トゥーンベリのスピーチは世界一の大国である米国の大統領によってけなされた。
    自分たちさえよければ…という空気がこの世界を覆っている。

    コロナ禍で人間の経済活動が抑制されている今、地球にとっては幸いな時間なのかもしれない。2020.10.22


    以下、セヴァン・スズキのスピーチより印象的なフレーズ

    私たちを幸せにするのはモノではありません。より少なく所有すればするほど、私たちの暮らしはよくなります。私たちはより自由になり、モノにとらわれて、それを追い求めなくてすむ分働かなくてもよくなり、余暇もできます。そして、人生においてもっと大事なことがらをゆっくり考えるゆとりが出てきます。
    p45

  • 何年か前から読みたくてやっと読めた。

    すごく当たり前なことが書いてる。
    でもそれが出来てないし日々の忙しさに追われてなんて言い訳してしまってて10代の時ほどの情熱を忘れかけ考えること向き合うことからも遠ざかり出来ていない今の自分にはグサリとくるものがあった。

    当たり前だけど伝わってくるのは
    少女達のスピーチ、行動力にウラもオモテもないから。。

    12歳の行動力には驚いた。

    私もこういった環境問題に興味があり身近で話せる仲間がいたらなって思っていました。でもこの本を読んで、いたらなとかじゃなくて、自分から行動を起こさないと何も始まらないんですね。

    不言実行、良い言葉ですね。
    なにをいうかではなく、なにをするかでその人の値うちが決まる、、

    私は環境の話を10代の時に大人に話しても
    なんとかなるよ、とか
    自分達が若い時はそんなこと考えなかった、考えすぎとか
    その年齢で偉いねとか
    今までの私はそこで終わりでした。
    考えて話すだけじゃだめなんだ。

    一人一人が行動しなきゃ、そう教えてもらいました。
    響く人には響く、響かない人には響かないけど、、
    未来をつくり、これからを生きる子ども
    もちろん大人にも
    自然を愛する人、情熱を忘れかけた人、
    守りたいものがある人に
    子どもの時の気持ちをもう一度思い出すのにも
    少しでも興味があればぜひ読んでもらいたいな。


  • 30年前の国連の地球環境サミットでの
    12歳の少女による「リオの伝説のスピーチ」

    挿絵がかわいらしく英語での文も載っていて
    言葉や想いがストレートに感じられます。

    子ども向けですが、涙が溢れる一冊です。

  • 短くも心に響く素晴らしいスピーチ。地球環境をこれ以上破壊しないでという少女の叫び。

    特に心に残った言葉は、

    「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください」
    If you don't know how to fix it,please stop breaking it!

    「学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は私たち子供に、世の中でどうふるまうかを教えてくれます。例えば、
    争いをしないこと、
    話し合いで解決すること、
    他人を尊重すること、
    ちらかしたら自分で片付けること、
    他の生き物をむやみに傷つけないこと、
    分かち合うこと、
    そして欲張らないこと」

  • 私たちは19年前の12歳のセヴァンの言葉を今一度真摯に考えて、今からでも行動を起こし実現しなければならない。
    大震災に彼女の言葉を思い出し、本棚から取り出し読み返しました。

  • ここに一冊の本があります。
    「あなたが世界を変える日」(学陽書房)。
    よくご存知の方もあると思います。
    1992年にブラジルのリオで行われたサミットに,セヴァン・スズキちゃんが飛び入りで参加して演説したスピーチです。
    この本は僕がイベントなどの活動を始めた原点の一つです。
    洞爺湖サミットの前に改めて読んでみました。

    「こんにちは,セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。」

    そう言って,12歳の少女は演説を始めます。

    「エコというのは,子供環境運動(エンヴァイロンメンタル・チルドレンズ・オーガニゼーション)の略です。
    カナダの12歳から13歳のこどもたちの集まりで,今の世界を変えるためにがんばっています。
    あなたたち大人のみなさんにも,ぜひ生き方を変えていただくようお願いするために,自分たちで費用をためて,カナダからブラジルまで1万キロの旅をしてきました。」

    12歳の少女のスピーチに世界の首脳が耳を澄まします。

    「私がここに立って話をしているのは,未来に生きる子どもたちのためです。
    そして,もう行くところもなく,死に絶えようとしている無数の動物たちのためです。」

    彼女たちは,自分たちの損得抜きに,このことだけをただ訴えるために,カナダからブラジルまで自費でやってきました。
    途中どんな思いだったのでしょう。
    何が彼女たちを突き動かしたのでしょう。

    「太陽のもとにでるのが,私はこわい。
    オゾン層に穴があいたから。
    呼吸をすることさえこわい。
    空気にどんな毒が入っているかもしれないから。

    父とよくバンクーバーで釣りをしたものです。
    数年前に,体中ガンでおかされた魚に出会うまで。
    そして今,動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを,
    私たちは耳にします。

    それらは,もう永遠にもどってこないんです。」

    彼女のスピーチは今でも僕たちおとなの胸をえぐります。
    このような世界にしたのは子供ではなく,あきらかに私たち大人たちだからです。

    「こんな大変なことが,ものすごいいきおいで起こっているのに,私たち人間ときたら,まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。
    まだ子どもの私には,この危機を救うのになにをしたらいいのかはっきりわかりません。
    でも,あなたたち大人にも知ってほしいんです。
    あなたたちもよい解決法なんてもっていないっていうことを。

    オゾン層にあいた穴を
    どうやってふさぐのか,
    あなたは知らないでしょう。

    死んだ川に
    どうやってサケを呼びもどすのか,
    あなたは知らないでしょう。

    絶滅した動物を
    どうやって生きかえらせるのか,
    あなたは知らないでしょう。

    そして,
    今や砂漠となってしまった場所に
    どうやって森をよみがえらせるのか,
    あなたは知らないでしょう。

    どうやって直すのか
    わからないものを,
    こわしつづけるのはもうやめてください。」

    ここまで読むと,僕はいつも涙がとまらなくなります。

    「ここでは,あなたたちは
    政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。
    あるいは,報道関係者か政治家かもしれない。
    でもほんとうは,あなたたちもだれかの母親であり,父親であり,
    姉妹であり,兄弟であり,おばであり,おじなんです。
    そしてあなたたちのだれもが,だれかの子どもなんです。

    私はまだ子どもですが,
    ここにいる私たちみんなが
    同じ大きな家族の一員であることを知っています。
    そうです50億以上の人間からなる大家族。
    いいえ,じつは
    3千万種類の生物からなる大家族です。
    国境や各国の政府が
    どんなに私たちを分けへだてようとしても,
    このことは変えようがありません。

    私の国でのむだづかいはたいへんなものです。
    買っては捨て,また買っては捨てています。
    それでも物を浪費しつづける北の国々は,
    南の国々と富をわかちあおうとはしません。
    物がありあまっているのに,
    私たちは自分の富を,ほんの少しでも
    手ばなすのがこわいんです。

    カナダの私たちは
    十分な食べ物と水と住まいを持つ
    めぐまれた生活をしています。
    時計,自転車,コンピュータ,テレビ,
    私たちの持っているものを数えあげたら
    何日もかかるでしょう。」

    セヴァン・スズキさん,それは日本でも同じです。
    後進国の犠牲の上で先進国が成り立っているんです。

    「2日前ここブラジルで
    家のないストリートチルドレンと出会い,
    私はショックを受けました。
    ひとりの子どもが私たちにこう言いました。」

    「ぼくが金持ちだったらなぁ。
    もしそうなら,家のない子すべてに,
    食べものと,着るものと,
    薬と,住む場所と,
    やさしさと愛情をあげるのに」

    「家もなにもないひとりの子どもが,
    わかちあうことを考えているというのに,
    すべてを持っている私たちが
    こんなに欲が深いのは,
    いったいどうしてなんでしょう。」

    教育ってなんだろう。
    なぜ多くの日本人の子供は傷つけ合うようにしかならないんだろう?

    「学校で,いや,幼稚園でさえ,
    あなたたち大人は私たち子どもに,
    世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。

    たとえば,
    争いをしないこと
    話しあいで解決すること
    他人を尊重すること
    ちらかしたら自分でかたづけること
    ほかの生き物をみやみに傷つけないこと
    わかちあうこと
    そして欲張らないこと

    ならばなぜ,あなたたちは,
    私たちにするなということを
    しているんですか。

    お聞きしますが,
    私たち子どもの未来を
    真剣に考えたことがありますか。
    父はいつも私に不言実行,つまり,
    ないをいうかではなく,ないをするかで
    その人の値打ちが決まる,といいます。
    しかしあなたたち大人が
    やっていることのせいで,
    私たちは泣いています。

    あなたたちはいつも
    私たちを愛しているといいます。
    しかし,いわせてください。
    もしそのことがほんとうなら,
    どうか,ほんとうだということを
    行動でしめしてください。

    最後まで私の話をきいてくださって
    ありがとうございました。」


    洞爺湖サミットの前にもう一度彼女の思いを噛み締めたいと思います。
    自分に何ができるかを考えてみたいと思います。

    僕の子どものために,そして生まれてくる3人目の孫のために。
    そして
    未来のこどもたちのために。
    地球上にこれから生まれてくる子どもたちを悲しませないため
    に。



    「あなたが世界を変える日」
    BCID(ブッククロッシング登録番号)=219−6284259
    自分の本を旅立たせるブッククロッシングについては,こちらをご覧下さい。
    http://www.bookcrossing.jp

  • ずっと読みたいリストに入ってて、もっと早くに読むべきだった。
    このスピーチを教科書やテレビやポスターや、目に入るさまざまなところに置いておけばいいのに。

    短いけれど読んでいて泣きたくなる文章。
    30年前のスピーチだけど、今またみんなが聞くべきだと思える内容でした。

    "今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。
    どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。"

    このスピーチがあっても環境破壊や貧富の差が止まった気はしないのだから、人間の欲深さは本当に底がないのだなあ。かくいう自分も。
    もっと環境について知りたいなという気持ちにさせてくれる一冊でした。

    またしばらくたったら読み返そう。
    (YouTubeでフルスピーチが聴けました!)

  • オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、
    あなたは知らないでしょう。
    死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、
    あなたは知らないでしょう。
    絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、
    あなたは知らないでしょう。
    そして、今や砂漠となってしまった場所に
    どうやって森をよみがえらせるのか、
    あなたは知らないでしょう。

  • 「リオの伝説」と呼ばれた、当時12歳の少女セバン・スズキの演説。
    中学生の英語のテキストとしてもよい。

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