すべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034665

感想・レビュー・書評

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  • しゅーかつにおすすめの本はないかと多くのひとから聞かれ、そったらもん自分で探せや(つうかわたしも一応しゅうかつしてるしー!ぷん)と思っていたけど(爆)
    超 お す す め。
    驚くほど細かい基本的定義から、マクロ・ミクロ的視点からのフロー・スポット両側面から、経済を見ている本。
    うあーこういうひとになりたい!と、経済学部のひとじゃなくても思うんじゃないかな。
    今年読んだ経済系新書のなかで「貧困大国アメリカ」に次ぐ良書だと思います。

    文章は、経済の基礎知識があればきわめて簡単に読める雰囲気でありがたいです。前半部分をがちっと理解したら、後半はだだだーっと読めます。

    面接で時事とか金融ネタ聞かれるひとは電車で読んだらいいかも!

  • サブプライムショックをはじめとする、バブル崩壊のメカニズムについて説明されています。
    有名な投資家であればあるほど、リスクの高い場所に投資してハイリターンを得ようとするんですね。
    分かりやすくて良かったと思います。専門家の意見は参考になりました。

  • 不況→金融緩和→ジャブジャブ→投機→加熱→熱狂→崩壊→不況→・・・

  • 話題の新刊で読もう読もうと思いつつついつい後回しになってしまっていて読めなかった。
    サブプライムローン問題にも言及しつつ
    証券化・バブルあたりの話を分かり易くまとめてある。
    非常に読みやすく、この本であれば経済が分からない人でも読めると思う。
    と読了後感じた。
    証券化技術の発展と、リスクを変質させ市場価格を設定する(させる)ための金融工学の発展が
    全てのバブルというものに行き当たるのだと感じた。
    最後のこれからの経済の見通しあたりは少し尻すぼみ感はあるが、
    序盤の証券化、サブプライムローンの仕組みの成り立ちから発展した仕組み、市場においてプロがなぜミスを犯すのか
    現代(金融)資本主義における資本と頭脳の分離
    といったあたりの話は非常に分かり易く解説してあり行動経済学的観点も取り入れられた良書。

    やはり市場は合理性よりも感情、惑いと情報で動いているのだと改めて思った。

  • 最近 貨幣や株式というものについて考えさせられます。

  • バブルを市場参加者の心理、行動面から分析し解説している。
    市場とはねずみ講であるってところにすごく納得できました。

  • キャンサーキャピタリズム
    リスクテイクバブル
    バブル発生のメカニズム

  • 2008年11月29日読了

  •  とても面白かった。

    ・なぜ米国内の住宅ローンであるサブプライムローンが世界的な金融危機を招いたのか?
    ・なぜ、一流の投資家たちが巨額の損失を出したのか?彼らは本当に気づいていなかったのか?
    ・サブプライムショックでは、なぜ米国でも欧州でもなく、日本の株価が最も下落したのか?
    ・そもそも証券化にはどんな意味があるのか?格付けにはどんな意味があるのか?

    これらの説明がとても分かりやすかった。勉強になった。

    これらの元凶ともいえる、著者の言うキャンサーキャピタリズム(癌化した資本主義)が根絶されるまで、まだまだ時間がかかりそうだ。
    キャンサーキャピタリズムとは、僕がまとめるとこんな感じ。

    金融資本が自己増殖し、当初は経済を活性化させる。しかしその後過剰に増殖し、世界中の投資機会を食い尽くす。食い尽くした後は、自ら投資機会を作り出し、実体経済に大きな負担をかける。最終的には、実体経済を破壊し、自身をも破壊する。まさに癌だ。なんとも憂鬱になる。

    病んでるなぁとは思うものの、これが治まるとは到底思えない。なんというか人間の欲の集合体のように感じる。欲のかたまりであるがゆえに、そう簡単にはなくならない。何度も苦痛を感じ、悶絶しないと無理なんだろうと思う。

    最後に、プロ中のプロであるがゆえに、バブルに乗らざるおえない、そしてギリギリまで残らなければならない、成功すればするほど、自らリスクを高めてしまうプロたちの宿命には少しだけ同情する。

  • 産業資本主義から金融資本主義に資本主義そのものが変質したこと、金融資本主義では最終的に破綻してしまうことが書いてある。非常に切り口として新鮮で、ロジカルな書きぶりでした。

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著者プロフィール

小幡 績(オバタ セキ)
慶應義塾大学准教授
1967年生まれ。1992年東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現財務省)入省、1999年退職。2000年IMFサマーインターン。2001年~03年一橋大学経済研究所専任講師。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。2003年より慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應義塾大学ビジネス・スクール)准教授。専門は行動ファイナンス。2010年~14年まで年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)運用委員。主な著書に『ネット株の心理学』(毎日コミュニケーションズ)、『リフレはヤバい』(ディスカヴァー携書)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『成長戦略のまやかし』(PHP新書)、『ハイブリッド・バブル』(ダイヤモンド社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(東洋経済新報社)がある。


「2020年 『アフターバブル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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