- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334926113
作品紹介・あらすじ
青春小説の金字塔、島田雅彦『僕は模造人間』(86年)、山田詠美『ぼくは勉強ができない』(93年)。偉大なる二作に(勝手に)つづく、00年代の『ぼくは〜』シリーズとも言うべき最新作!「本が好き!」連載中に大江賞を受賞したことで、ストーリーまでが(過激に)変化。だから(僕だけでなく)登場人物までがドキドキしている(つまり落ち着きがない)、かつてみたことのない(面白)不可思議学園小説の誕生。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
思わず借りてしまった、
二回目読了。
ほんとうは、高校生活ってこんなふうで、
それでもまだ憧れてしまう。
私もこんなふうに高校生活を送ってみたかったな。
望美は大人だね。
いとおしいものばっかり。
頼子、ナス先輩の小説、
望美の肘、金子先生、写写丸。
図書館で借りてるから、
裏表紙に書いてあるいろいろをまだ読めていない。
絶対いつか買う! -
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/666869 -
文学
-
160:長嶋さん特有のゆるゆるっぷり。ゆるい、何事も起こらないと見せかけて、登場人物たちの心はちゃんと揺らいでいる。マイペースに見える望美ちゃんにも、ちゃんと追いかける対象があった。たぶんそれは素敵なことなんじゃないだろうか。
-
2017/12/09
ヤドゥーの中毒性
-
すごく久しぶりだった。内容もほとんど覚えていなかったけど,思っていた印象とちょっと違って,でも期待外れという訳ではなく,当時そういう感想を抱いたことを懐かしく思った。
桐島よりこっちだと思うのだが,そう甘くはないのかな。 -
実は初めての長嶋有です。買取でやって来た本が気になり手に取りました。こういう出逢いも面白いものです。
とある高校の図書部の日常。図書委員でなく図書部。図書室にまつわるあれこれを図書委員とともに行ない、図書室を区切ったスペースを部室としてたむろする。皆それぞれ「ふつう」の高校生でありながら、クラスからはどこか「浮いた」存在。部室の中では部室の中での「ふつう」を得られるが、そこでも「役割」を演じるともなく演じる。自分の立ち位置というものだけでなく、ちょっとした受け答えの仕方などにも瞬間的に反射的に演じている。
図書部といっても部室ではまんがを読んだり携帯電話をいじったり。行き着く場として図書部があり、そのため部活の掛け持ちのものもいるというのは、遥か昔の高校生時代を思い出し、そうだったよなあと懐かしい感傷に浸る部分もありました。もしかすると青春小説というものは、そんな大人の感傷の受け皿としてあるのかも。
ひとりの女子高生の視点で描かれながらも、不意に不登校を宣言するもの、浮いた集団の中で浮いてしまうもの、将来に思いを馳せるもの、集団を冷ややかに見ながら集団から離れずにいるものなど、それぞれの思いが淡々と交差します。いや交差せずバラバラに飛び交っていたのかも。しかしひとりの視点で追えなかったものをカバー裏で明かすという飛び道具的なオチ付きで。はて、この部分は文庫ではどうなっているのだろう?