1リットルの涙難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.65
  • (377)
  • (394)
  • (803)
  • (50)
  • (13)
本棚登録 : 3794
感想 : 548
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344406100

作品紹介・あらすじ

15歳の夏、恐ろしい病魔が少女から青春を奪った。数々の苦難が襲いかかる中、日記を書き続けることが生きる支えだった。最期まで懸命に生きた少女の言葉が綴られたベストセラー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 後天的な障害は、当たり前にできていた頃の自分を知っているからこその辛さもあるんだろうな。
    全て甘やかすのではなく障害でてきないこと以外は、他の子どもたちと同じように自分でやりなさいと接する母親の育て方が素敵だと思った。

  • 何年ぶりかの再読でした。
    以前読んだ印象とはまた違って、今は親目線での気持ちがとても心に刺さります。

    人の重荷になって生きている気持ち、想像するだけでも苦しくて仕方がありません。
    それを支える家族や医師たち、信頼関係や愛情が最後のときまで気持ちを支えてくれていたのだと感じます。

    私自身も悩んで壁にぶつかって、足踏みの毎日だと生きていましたが、もっと強くならなきゃと思いました。

  • いつ死んでしまうかわからないアヤちゃんでもこんなに頑張って生きていたんだということに心が動かされました。健康な体で両親や友人にも恵まれている私はちゃんと一生懸命生きているのかな。と自分を振り返るきっかけになりました。私も彼女を見習って目標を持って1日1日を大切に生きていきたいと思います。

  • 昔母親とドラマで見て、私の隣で母親が号泣していたな〜とふと思い出し、小説を読んでみようと電子で読みました。
    やはりドラマとは違ってリアルに綴ってあるため胸が痛くなりました。
    いつ何が誰に起こるか分からない中で目の前の人を大切にしたいと思いました。
    ドラマを見たことある方も是非一度小説を読んで頂きたいです。

  • 筆者の木藤亜也さんは「脊髄小脳変性症」という病気にかかる。この病気は、運動をするのに必要な脳の神経細胞が変化し、ついには消えていってしまう病気であり、病気の進行とともに、徐々に全身の運動能力が蝕まれ、寝たきりの状態となってしまう。通常は、発症から5~10年で亡くなるのが普通である。
    木藤亜也さんは、中学生、14歳の時にこの病気が発見される。そして、25歳の時に亡くなる。その間の(といっても、20歳までの)ご本人の日記の抜粋を中心に書籍化したのが本書である。
    この病気は、人の助けがなければ生きていけない。日記には、時に、自分の世話をしてくれる人たちへの遠慮や感謝が書かれていたり、逆に、なぜ自分がこのような病気にかかってしまったのかという不運をうらむ気持ちや、日々進行していく病状に絶望を感じたりということが記録されている。それは、涙を誘う記述であるし、また、けなげであり、この子が頑張っているのだからと励まされる気持ちになったりもする。
    本書の救いは、本書の最初の出版が、木藤亜也さんが存命中になされたことだ。それは、本人や家族の励みや救いになったはずである。亡くなられたのは、1988年5月23日なので、既に35年が経過する。これだけの長い間、読み継がれてきたことがよく分かる。

  • 毎年秋に子供らに読書チャレンジイベントをしている。秋が終わるまでに〇〇冊読んだら、冊数に応じて音楽をプレゼント!プラス課題図書。課題図書は今まで良かった本プラス、WEBで調べた小・中学生向けの本を調べ、本書もそれに追加。

    私はまだ読んでいない本だったので読んでみる。

    脊髄小脳変性症という難病になってしまった少女の日記ベースの本。中学生くらいまでは元気に過ごし、志も高く持っていた少女の病状がどんどん進み出来ることがどんどんできなくなってしまう様は読んでいて心痛い。

    私も娘の親なので、巻末の少女のお母さんの手記もとても興味を持って読んだ。我が子が難病になった時の姿勢、大変さ、強さ、弱さ。

  • そうなりたくて障害になったわけではない、話したいのに話せない、歩き回りたい、走り回りたいのに体が動かないことへの悔しさがひしひしと伝わってきた。
    障害って一括りに見がちだったが、生まれた時から障害を持って生まれる人、途中から障害を持つ人が違うのはもちろんだけど、中途の中でも元気な人と徐々に後退していく人がいると改めて分かった。自分の意思がある中で出来なくなることが増えるのは悲しいだろうな。
    障害とか病気は、いつなるかわからないし、なってはじめて「普通」じゃないことを痛感するんだろうなと思う。自分は当たり前の生活を、毎日感謝して送れているだろうか。
    失ったものではなく、残されたものに目を向ける、という言葉が素敵だなと思った。

  • 昭和63年(1988年)、25歳で亡くなった女性の日記を、母親である潮香さんがまとめ、昭和61年に出版したものが文庫化。
    脊髄小脳変性症という、次第に身体の自由がきかなくなり、歩くことはおろか、排便も言葉の発音もできなくなってしまう病気にかかった少女が、発病から文字が書けなくなるまで自らの気持ちを日記に記す。
    原因不明で治療法も分かっていない病気と闘っている様は恐怖で一杯だと読むだけで分かる。希望さえも持つのが辛い、そんな感情が伝わってきて、私もボーッと生きていてはいけない、と強く思った。

  • 私と年齢が比較的近いため、日記の中にある辛さも分かり、胸が痛くなる。「なんで私だけが…」というもどかしさ、辛い運命のレールの上を走る現実、徐々に不自由になっていく。ただ、木藤亜也は決して諦めなかった。その生を乞い、抗う姿に私は言葉が出なかった。特に彼女と近い年齢層の10代後半の人にぜひ読んでもらいたい一冊。

  • 本当に泣きました。心強く生きてる人って本当にかっこいい。

  • いつ読んでも涙が止まらない。
    頭はクリアなのに、動かなくなっていく身体
    どれだけ悔しいだろう、やるせないだろうと。
    そして、この病気に限らず、病気になった人への「かわいそう」という言葉にやっぱり違和感を感じる。
    病気になった人を突き放すような失礼な言葉だなと思う。思い遣っての言葉かもしれないけれど、間違っても病気になった人に対して外には出したくないと思う言葉。

    病院は患者にとっての生活の場
    そして、病気を共に受け入れ、乗りこえるような気持ちで、
    最期には頑張ったね、お疲れ様という気持ちをもって仕事していくべきだなと改めて。


  • ドラマ見てたなあ…。
    考える機能はそのままに、体が上手く動かなくなっていく病気。
    周りの人と自分を比べて沢山の葛藤があっただろう。年齢関係なく、等しく病気は辛いものだけれど、愛情ある家族に見守られてキラキラ輝く明るい人生を送っていくはずだった少女の発症は、同じ年頃の自分にとって読んでいてとてもとても辛かった。
    読んでいる自分でさえ辛いんだもの、ご本人・ご家族はどれだけの思いを抱えていたのだろうか。
    若くして難病に見舞われながらも、強く明るく優しく一生を生きた亜也さん。私だったらどう感じるか、どう行動できるか、何度も問いかけながら読んだ。
    病気になったり、不慮の出来事が起こったり、様々出来事が起きても何故人が生きているかって、時々わからなくなるけど…
    何故生きているのかその意味が大事なのでなく、与えられた生を懸命に生きることが既に尊いことなんだなと思わされた。

    亜也さん。あなたが前向きに力強く生きた一生は、こんなにも多くの人に勇気と元気を与えています。
    ありがとうございます。お疲れ様でした。

  • 意識は清明、知能は保たれたまま身体の機能だけがどんどん衰えていく脊髄小脳変性症という病気。
    中学から高校という、人生で最も楽しく、キラキラと輝く時期にその病気にとらわれてしまった亜也さん……
    その境遇を思うだけで、涙がでてくる。

    でも、彼女はどこまでも清らかで前向きで…健康な人を妬むことも、自分を排除した人たちを恨むこともなく、『今の自分にできることをする』ということに真っ直ぐだった。病気や運命を呪うこともあっただろうに、書かれているのは前向きな言葉と迷惑をかけてしまっている家族や友人への謝罪の言葉ばかり。

    もし亜也さんが、こんな病気になっていなかったら、どんな輝く人生を送っていただろうと考えると悲しすぎた。
    思春期の子どもたちには是非読んでもらいたい一冊。

  • 脊髄小脳変性症。進行性の病気。できることがだんだん少なくなっていく亜矢。そんななかでも、自分にできることを必死にやっていく姿勢に心が打たれた。亜矢を見守るお母さんも本当に強い人。冷静に対処している所が。
    特に印象に残った場面。それは、亜矢が歩けなくなり、這ってトイレまで移動する時。後ろでお母さんも同じ姿勢になり、ボロボロ泣いている…。想像して涙がでた。
    この作品は、ヘタな自己啓発本を読むより、よっぽど大切なことを教えてくれると思う。
    文中にたくさん出てきた、亜矢の好きな本を自分も読んでみたいと思った。
    当たり前は当たり前じゃない!

  • 四つの希望と六つの恐怖

  • 胸が苦しくなるくらい泣ける
    けなげな姿が あったんだろうな
    たまらなくなりますね

    愛知県で脊髄小脳変性症を患ってしまった少女。
    14才から20才までの日記帳をもとに
    1988年5月に永眠するまでの闘病を
    主治医、母親の手記を加えてまとめられている。
    本人が流す1リットルの涙には
    母親も読者も涙を流すことになる。

  • 亜也さんが本当に素晴らしいです。

  • 読後感じたのは『えらい』です。
    何故えらいのかは上手く言えませんが、一つ間違いなく言えるのは『自分には出来ない』事だと思う。
    ご本人は相当辛かったはずだけど…

  • 健康に生きれてることは奇跡ってことを実感する。

  • この本を読んだ後、自分が生きていることの奇跡に感謝したくなる。

    一昔前にドラマが大ヒットした原作。
    ただ、当時そこまでドラマを見る人ではなかったので結局ドラマすら見ないまま10年以上経過した。

    何となく読んでみたいと思って古本屋で買った本。
    これが、こんなにも心を揺さぶるとは。

    私は昔医学部を目指していました。
    目指す理由は、人を救いたいからでした。
    友人が突然亡くなって悲しい思いをさせたくないからこういう思いをずっと抱いて生きてきました。
    結局、医学部受験に合格できず違う進路に進むことにしました。それから6年が経ってこの本を読みました。

    あぁ、こんな人を救うのが自分がなりたかった医者なんじゃないか。と思いました。
    ずっと長い苦しみ・できないことが増えていく亜也さんの日々の状況を考えたとき、胸がとても痛くなりました。
    自分はもう医者になることはできないが、こういった亜也さんみたいな人に貢献できる仕事をやっていきたい。

全548件中 1 - 20件を表示

木藤亜也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×