- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396333751
作品紹介・あらすじ
恋愛には未知の物語がある。初めて恋心を意識したとき、幼なじみに異性を見出したとき、彼女とのあいだに微妙な心の距離を感じたとき、初恋の同級生と再会を果たしたとき、彼女と恋愛のルールを決めたとき、そして連れ添った相手との別れを予感したとき…さまざまな断片から生まれるストーリーを、注目の男性作家陣が紡ぐ、奇蹟の恋愛アンソロジー。
感想・レビュー・書評
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注目の男性作家達による恋愛アンソロジー
今から約20年以上も前の作品だが、やっぱりこと恋愛については普遍的なものってあるんだなぁと感じた。
同じテーマを手にした作家の方々が繰り広げる話でも、料理人によってこうも違うものかと、ワクワクしながら其々に楽しませてもらった。まだ未読の作家さんもいらしたが、最初の伊坂幸太郎さんの「透明ポーラーベア」で、個性が十分に発揮されている作風を感じた。恋愛をそういう切口で描かれるのかぁと脱帽した。
男性目線で繰り広げられる恋愛アンソロジーも新鮮で面白い。
贔屓目にみてしまうので伊坂幸太郎さんは除くとして、伊坂さん以外では、石田衣良さんの「魔法のボタン」が印象に残った。読後にニンマリと爽やかな余韻を楽しめたからかもしれない。
きっと時期をおいて再読したら、また違う景色が見えるんだろうなぁと思った。短編にも関わらず限られた頁数の中でも、各々が情趣に富んでいる作品だった。
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愛情をただただ育みたいと 願うこと
全エピソード、ほっこり。
こういう感覚って日常じゃなかなか 味わえないよね
伊坂さんはやっぱり会話がスキ。
作者の名前みてみんな王道やんって 思ったよね。 -
男性作家さん6人が書く恋愛の短編小説。自分が想像していた愛や恋のお話ではなかったけれど、作家さんたちのそれぞれ違った愛のお話を読めて楽しかった。伊坂さんの作品が人と人との繋がりを感じるお話で特に印象に残った。
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こちらは全員が男声作家の作品集です。
あたりまえですが、海や空と一緒で、恋には数え切れないほどの、形、色、匂い、感触、音なんかがあって、だからこんな作品集を読めば読むほどに、恋の醍醐味やら気配やらを楽しめるわけです。伊阪幸太郎さん、石田衣良さん、市川拓司さん・・中でも私が一番やられたのは本田孝好さんの「Sidewalk Tolk」です。この発想はまず考えないですからね。どれも面白かった。オススメの一冊。読むアンチエイジング(笑) -
6人の男性作家が書く恋愛小説。
市川拓司さんの「卒業写真」がよかった。 -
伊坂幸太郎さんの作品が読みたくて手に取りました。
男性が書く恋愛小説のほうが爽やか且つ共感できる部分が多くて好き。
伊坂さん以外の方の作品もさらりと読める上に、後味が良いので満足できました。
特に好きだったのは「透明ポーラーベア」と「百瀬、こっちを向いて」です。
オススメ度の高い短編集でした。
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男性作家6人の恋愛短編集。
有名な作家さんともあってどれも秀悦なのにびっくり。切り口もそれぞれで様々な恋愛模様が垣間見られたのがいい。
伊坂幸太郎さんはやはり安定の面白さがあるし中田永一さんは再読でもぐっとくるものがあって。胸にじわじわと切なさが迫りくる本多孝好さんは初読みだったけどかなりお好み。アンソロジーという形式、悪くなかった。 -
それぞれに人気のある男性作家6人が恋愛を綴ったオムニバス。短編集を読んで気に入った「百瀬、こっちを向いて」が収録されていたということで興味を持って詠んでみた。姉の元カレと動物園で再会するところから二組のカップルと姉の関係をコンパクトに描く「透明ポーラーベア」、幼なじみに失恋の痛みを打ち明ける「魔法のボタン」、スタバで9年ぶりに同級生に再会する「卒業写真」、可愛い同級生と恋人のふりをするハメになった冴えない高校「百瀬、こっちを向いて」、電話は週3、デートは週1、ルールを決めて恋愛する「突き抜けろ」、5年の結婚生活の後、離婚を決めて最後のディナーを共にする「Sidewalk Talk」。
短編なので、それぞれシンプルなシンプルな顛末の小品だが、人気作家達だけあっていずれも上手い作り。初見であればやはり、「百瀬、~」が最も気に入っただろうが、他の作品もなかなかの出来。石田衣良・伊坂幸太郎はやはり上手いし、最後「Sidewalk~」も切ない上に読後感のいい作品で、気持ち良く本を閉じることが出来る。