- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408537160
感想・レビュー・書評
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編集という仕事をテーマにした小説。戦前から、戦中、戦後にかけて仕事を貫いていく中で、当時だからこその使命感やエネルギー、人間関係を織り交ぜながら物語が展開。話題の著者の知識の広さに驚きながら読め、この本もまた、何か朝ドラを見ているような、場面場面が頭の中に描きやすい本でした。
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司書さんにオススメしてもらい、読了しました。自然と主人公の視点で読めました。メインの登場人物は上品で強い方が多くて、私もかくありたいと思いました。こんなに主人公に感情移入できたのは久しぶりです。お気に入りは「悲しい人」の描写です。その人を見る美蘭先生の目が優しいからか愛しているからか。自分の人生にも、こんなエンドがあったらいいなと思います。文庫版にスピンオフがあるそうなのでそちらは購入しました。また、読み返します。
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戦前・戦時中・戦後の「乙女の友」という少女雑誌の変遷が描かれている。
豊な時代からどんどん戦時色が濃くなり色々な統制が厳しくなり、戦後は物がないなかでも友たちになんとか心の豊かさを届けようと奮闘する姿に感銘を受けた。
戦後「生きてさえいれば物はいくらでもつくれる」にコロナ禍の今にも通じるなと感じた。 -
戦前戦中に大和乃興行社という出版社で出された雑誌「乙女の友」に関わった人たちの話。有賀憲一郎主筆の後を継いだ佐倉波津子。表紙や挿し絵を書く画家長谷川純二、翻訳詩人霧島美雨、上里編集長など「友よ、最上のものを」と手掛ける。時は戦争が始まり、有賀や純二は戦地へ赴く。東京は空襲を受け、社屋は被害に遭うが残った者で資料などを運び出す。そして、平成になり老人施設に入居する波津子のもとに有賀や純二の血を引く若者が訪れ、当時を語るエピローグは感動的だった。彼方の友の情熱をこれから生まれる彼方の友たちに伝えてほしいと。
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波津子と有賀のホームでの別れのシーンは
ウルウルものだった。
純司と有賀の関係や
それぞれの屈託を思うと
読み終わった後も
思い出すだけで涙がでるぐらい……。
ラストも良かったよね~
鳥肌でた。
本当に良い本に巡り合えたと思える一冊。 -
面白い本というより、良い本
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読んだことのない作家だったが、候補作に上がった中から興味があったものをひとつ選んだというのが経緯。特に中盤以降は先が読みたくてどんどん進んだ。ラストはタイトルの意味も含めてうまく全体が収斂する。
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五線譜の暗号の返事がグッとくるね。
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良かった
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愛と知性と感性が、情熱によってカタチになって、時代を越えて受け継がれていく。
本物とは、そういうものなのでしょうね。
映像化して欲しい
ハッちゃんは、松岡茉優さんかなぁ