ペナンブラ氏の24時間書店

  • 東京創元社
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感想 : 126
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488010188

感想・レビュー・書評

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  • 想像力を広げてくれた。映画化してほしい。

  • 2015年7月29日読了。
    PCシステムやネットワークと書籍のどちらの良さも存分に紹介できている、とても楽しい冒険小説。終わり方が、個人的にはあまり好きではないけれど、ハッピーエンドではある。

  • 不況のあおりを受けて失業した主人公、クレイ。
    彼はペナンブラ氏の書店で働くことになる。
    後半はちょっとした冒険物の要素もあり、
    どうなるんだ?大丈夫か??
    とドキドキしちゃった1冊。

  • 立川図書館でおススメしていたのとタイトルを見て面白そうだと思い読んでみる。想像した以上にIT技術を利用した構成であり、本当に現代の本とITを直結させた物語だと思う。実際にGoogleが頻繁に固有名詞として出てくるし、内容は海外作品なので微妙なニュアンス等で❓と感じることもあったが、本とITが好きな方には夢があって面白いと思う。

  • しばらく積読状態だったものを、遅まきながら開いてみた。設定をそのまま絵に仕上げた、素敵な表紙イラスト。

    失業がきっかけで不思議な書店に勤めることになった青年と、その周りのお話。青年・クレイが周りを少しずつ巻き込み、持ち前のデジタルリテラシーを使ってその書店の謎に挑もうとする。YA小説のくくりでもあるということで、20代前後のアメリカの読者にフィットするテクノロジー、お仕事、友人、失敗と成功、つながりの広げかたというものをベストな状態でガイドする役目もあるのかなと思うけれど、描かれる書店の場面にさしかかるとすぐに、ボルヘスの『バベルの図書館』や『砂の本』に結び付いた。デジタリアンがバベルの図書館に挑む冒険ものなんだな、と思って読み進める。

    ほぼ全編を通じて、本というかオールド・ナリッジについてのクレイとキャットの考えが違うところが面白かった。二人とも、オールド・ナリッジに敬意を表し、個人的な興味から衝動的に動いてはいるけれど、クレイはそこまでに至った時間の魅力を見出すし、キャットはそれを未来に広げていくことに魅力を見出している。まあ、彼女の年齢を考えれば、お仕事が面白くてたまらない年齢だし、何しろ世界中の憧れ、グーグラーだからなあ…自分の技術が高く高く報われる方向へ進むのは当り前だろう。クレイはいったん成功を経験しているので、ちょっとしたためがあるのかなあとも思いながら読んだりした。

    昔からSFやテクノロジー系のファンタジーというのは確かに一定数存在するんだけれど、この本のように、ネット上のサービス構築に関わる人の目線から描く場面が多くを占める物語というのは格段に増えているように思う。それだけ技術が身近になっているということではあるいっぽうで、デジタル・ディバイド的な感じで入り込むのが難しいという面も増えているんだろうなあとはうっすらと思う。だからといって、「誰にでもわかるようにやさしく書け!」とは決して言わないけれど。

    米光一成さんの弾むような解説にもあるように、これはRPGの西洋系クエストもの設定の物語(そりゃそうだ、アメリカだし)だけれど、個人的には、素晴らしい経典を求めて西へと向かう、『西遊記』をイメージできる物語だった。それに、アメリカでも森見登美彦氏のようなおっぱい星人は人気者であることがよくわかったし、何よりも、地味にクレイが部屋に帰りづらくなっているような気がしてちょっと気の毒だったので、家主と同居人はもうちょっと気を使うように!

  • 最初のほうはすごくわくわくしたんだけれど、後半はなんだか退屈になってしまった。ちょっと長いのかも。あと個人的には翻訳が退屈だ。翻訳がちょっと10代向けっぽくてなぁ。スカイエマさんの装画もすごくかわいいのだけれど……個人的にはいろいろと惜しい作品であった。

  • 予想以上に面白かった。

    24時間開いている謎の書店。そして、謎の本。
    この設定の時点でかなり興味をそそられますね。

    正直、翻訳物は得意ではないのですが、この謎の正体は一体なんなのか?って気になってグイグイ読まされてしまいました。

    残念なのは、◯◯とラストがちょっと説明不足というか、消化不良というか、大した謎ではなかった感じがする所でしょうか。

    読んでる最中は最高。ラストはフワッと着地って感じです。

    なかなかの秀作だと思いますよ。

  • 本(書籍)とテクノロジーは可能性は無限に広がってるんだな〜、と妙に明るい気持ちになった。

  • 図書館で予約しておいたのをすっかり忘れていた一冊。内容とかよく知らないまま、書店にあるのを見て面白そうだな、と予約したような気がする。

    ヤングアダルト作品に分類されるんですかね。何かYA作品に関する賞を受賞したって書いてあった気がします。

    現代風刺のきいた作品であり、リアルであり、小説的であり、読み易くて難解。本当に詳細まで書き込まれているので、どこまでが現実でどこからが架空の話なのかちょっとわからなかったり。
    例えば本書に登場する鍵のひとつ、ゲリッツズーンフォント、だったかな。それも実在するのかと思って読んでましたが、どうやらそうでは無いらしい。登場時に検索したけど出てきませんでしたからね!

    でもそのくらいありそう!って思わせる描写力なのです。だから入り込んでしまった。
    最初、その辺の読み方掴むまでは“よくわからない本だな…”って眉間に皺寄せながら読んでたんですけど、スタンスみたいなものが掴めたら一気にのめり込める…

    登場人物も一人一人が変わり者で奇妙なんだけど、それがまたリアル。

    ペナンブラ氏がとても好きなキャラクターなんですよね。お茶目でチャーミング、そして知的な老人。大好きです。魔法を使わないダンブルドア。ある意味魔法、使ってるかもですけど。

    ワクワクさせる要素が詰まりに詰まってますよ!

    結末も好き。

    ヒロインにはそこまで好感が持てなかったけど、『ウェアハウス13』のクローディアに置き換えたら軽減されました。

  • 昨日の出張の帰りの飛行機で読んでいたら勢いがついて残りを一気に読んでしまった。なんだろうこのカテゴライズできない知的活劇。

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