- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488027858
感想・レビュー・書評
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銀活に平成元年に入社した同期6人が20年以上ぶりに、北関東にある都市の単館シアター最終日に同窓会で集まる。
そこは、20年以上前に、映画のフィルムを次の劇場に輸送する時間がないため、自分たちで運ぶケヌキリレーをしたスタート地点だった。
上映される作品はケヌキリレーをしたフィルムの作品。
集まった面々は、それぞれ当時のことに思いや記憶をはせる。
女性はいつまでたっても、仕事でも、家庭や家族で、しがらみがあって、時代が流れても、改善されていないんだなと実感させられる。
さり気なく読みやすく描かれているが、古内さんの描き方は心に直に語りかけてきて、ハッとさせられる。
自分も、10年前、20年前の自分に、頑張ってきたよと胸を張って言えることができるだろうか。
少しでも成長してるよ、と言えるように今を過ごしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章はとても丁寧で読みやすいのだが、題材と時代に感情移入できず。作品と自分の好みの相性が良くないだけ、ということなんだろう。
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あんまり感情移入しきれんかったなぁ
自分の人生っていくつになっても探し続けてるんだろうな -
古い時代のお話は懐かしくもあり、不便だったからこそ得られるものもあったりと想いを馳せることができた。にしても映画に、対する思い入れがない私にとってこのお話はかなりキツかった。共感出来ないどころか長すぎてせっかくのリレーも間延びしてしまった。麗羅さんのお話が好きだったかな。あとはどうも苦手な人たちで好きな作家さんだけにとてもとても残念。
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もう少し年齢が上だったら、自分の人生とドンピシャだったかも。それでもポケベルとはわかるし、そんな時代もあったなぁと懐かしい。
しかし、物事の移り変わりって早いね。今の時代も数十年経ったら、「あぁ、そんなことあったわ」と懐かしく思えるんだろうな。 -
映画好きな人は面白かったかもしれない。昔見た映画を思い出したのは私だけだろうか。最後に年月が飛んだのには驚くとともに作者の素晴らしさを感じた。
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映画会社の同期6人の思い出のフィルムリレー(ケヌキ)をそれぞれの視点で楽しめました。
女性初の営業職とあってセクハラ、パワハラなど色んな苦しい思いに耐え男性社会でがむしゃらに頑張ってきた咲子と麗羅。2人の関係が素敵でした。
男も女も上手くこなしているようでもそれぞれの葛藤があり、悩んで立ち止まって手探りで仕事に向き合う日々。
映画の変遷も面白かったし、新卒の頃の自分を思い出して懐かしい気持ちになりました。 -
題名がフランス語でシネマだと知らぬまま図書館で借りたので、始めは映画の専門的な話についていけない感じもあった。
でも咲子と麗羅の章で号泣。
いつの間にか作品に入り込んでいた。
「頑張らなくていいんだよ」と言われると涙が出てしまう私は、咲子と同じように気負いすぎているのかな。
周りの視線や期待を気にする前に、自分の気持ちを大事にできるようになりたいなぁと思った。 -
中堅映画会社に入社した男女6名が再会。
20代のケヌキ(フィルムリレー)のエピソードに絡めて各々の人生観、仕事観が描かれていく。
フィルムからデジタル、映画館からシネコン等、映画環境の変化や内情も描かれ、お仕事紹介として興味深く読めた。