- Amazon.co.jp ・本 (505ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488028046
感想・レビュー・書評
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住む人が次々と不幸になる家って聞くとホラーな感じがしますが、実際には次のようなもの。
不幸な境遇の人が住むことになるが、あるきっかけで前向きに生きることを決意し、新しい人生のために新天地へと旅立っていく家の物語。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった!題名は「うつくしが丘の不幸の家」だけどこの家に移り住むそれぞれの家族は、いろんなだけど悩みはあれど希望がみえるラストで話しが終わっててどのストーリーも優しい気持ちになります。だんだん時代がさかのぼっていく構成で、ひとつひとつの謎が遡るたびに明かされていくので読む手が止まりませんでした。エピローグで最新の住人の正体がわかり思わず私まで笑顔になりました。心理描写も丁寧な文章で引き込まれて読みました。よかった!
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タイトルからして不穏な話なのかな?と
思っていましたが...とても幸せなお話。
各物語一つ一つがとても優しいお話でした。 -
出てくる男の人がクズばかりで辛かった。ラストがどんな良い結末を迎えても、私は暴力(肉体でも言葉でも)を振るう人が連作で出てくる本は辛いみたいだ。
本自体は、テーマにそって話しがつながっていて、それが救いになる形の、素敵な本だった。 -
町田その子、面白いね~~~
全体の文章構成、人の重なり、これぞ、その子節と言うべきか!
町田その子の作品は、必ず何かベースとなる人や物が存在する。
この作品では、それが家になる。この家をベースとして、それぞれの人や家族の人間模様が優しく暖かく描かれている。
これまで読んだ作品全てに於いて、読後感は「良かった」とホッとしてしまう。 -
不幸な部分にはハラハラしましたが、結末にスッキリ!
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「不幸な家」なんて、ぶっそうな内容か?はたまた、本当に不幸な話だったら…。でもそこはやはり、町田そのこさん。ちゃんと未来の希望につながっている。5つの家族の連作小説。
となりの家の信子さんが、すてきな人。彼女もいろいろ抱えているけれど、とても温かい。
「不幸かどうか決めるのは、他人ではない。私自身だ。」もいい言葉だ。
エピローグでは、え??ってなって、急いで戻って…。連作短編小説のおもしろさを堪能した。
町田そのこさん、やっぱりとても好きな作家さん。「52ヘルツのくじらたち」や「星を掬う」のようにちょっと重たい内容もあるけれど、登場人物がちゃんと未来を見て、希望がある。これからも作品を追い続けたい。