うつくしが丘の不幸の家

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 256
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  • Amazon.co.jp ・本 (505ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488028046

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    不幸といわれている家に引っ越してきた人。
    その理由は次々の住人が変わり、その変わった理由が不幸だから。
    ただ、結局そういう噂があるだけで、中身不幸な家族ではない。
    現在から、過去にさかのぼっていく物語。

    ただ、短編になっているのが少し私の好みではなかった。
    じっくりな300pくらいの物語を読みたいな。

  • 読むうちに分かりました。
    この家に住んだ人々は、確かに不幸を抱えていました。そこだけ見れば、「不幸の家」になるかもしれない。でも、その人々は、不幸を手放して、幸せに向かってこの家を出て行きました。「おわりの家」という章題は、「不幸の家」が完全に「おわり」ということなのでした。
    隣家の信子さんが素敵ですね。

  • 面白かった!
    歴代の持ち主達の家を通しての繋がり、
    周りから見えているものと当事者との食い違い。
    大事なことは目に見えないんだよなぁー。

  • ある家に住むさまざまな家族の苦悩、事件、周囲の人の温かみ、をいくつかの章に分けたショートストーリー集。
    勿論話は別々のように見えてそうではない。
    人を助ける優しさは、その人の苦悩のもとに培われる。その優しさに触れることで、次の優しさが育つ。
    幸せの家の優しさはそのように続いて行く。
    ほっこりするいいか話だった。

    最後の終わり方も、すごく好きだ。

  • 一軒の家とその裏庭にある枇杷の木を軸にして、そこに住む人々の些細な心の動きが優しく描かれている。 
    短編集だけど一周回って繋がった時は、ああ良かったな、としみじみ感動。

  • 一軒の家に、移り住む人達の連作。
    現在から過去に戻っていく展開が納得しながら読めて面白かった。
    幸せかどうかを決めるのは、自分だと言うことを教えられた。

  • 幸せとは、人との関わりの中で感じるものだと思いました。誰と関わるかは自分の取捨選択である、とも読み取りました。「仕方がない」で諦めて過ごす時間は後悔に繋がるので、信頼できる人に相談して、行動に移すようにしたいです。
    予約待ちで図書館で借りました。この後も予約待ちの方がいらっしゃるようです。

    • さてさてさん
      Fiftyさん、こんにちは!
      いつもありがとうございます。
      私もこの作品を昨年読みましたが、書名からイメージしていた印象とは全く異なる極...
      Fiftyさん、こんにちは!
      いつもありがとうございます。
      私もこの作品を昨年読みましたが、書名からイメージしていた印象とは全く異なる極めて幸せな読後感に満たされた素晴らしい作品だと思いました。書名に『不幸』と入っていることで、じゃあ幸せとは何なのだろう、と考えます。Fiftyさんがお書きになられているそれは”人との関わりの中で感じるもの”という言葉が、とても腑に落ちました。
      同時期に読んだ星を掬うが、気持ち的にはとても辛いお話だったので、私的には合わせて読んだこの作品で救われました。
      町田そのこさん、気持ちを揺さぶられる作品が多くて読む前にある意味で覚悟のいる作家さんだと感じています。
      突然失礼いたしました。
      今後ともよろしくお願いいたします。
      2022/01/19
    • Fiftyさん
      さてさてさん、こんにちは(^^)
      こちらこそ、いつもありがとうございます。

      読む前に覚悟のいる作家さん、まさに仰る通りです。星を纒う、は私...
      さてさてさん、こんにちは(^^)
      こちらこそ、いつもありがとうございます。

      読む前に覚悟のいる作家さん、まさに仰る通りです。星を纒う、は私は読んでみて、非常に苦しくなりました。

      コメントありがとうございます。
      2022/02/09
    • Fiftyさん
      纒う←漢字が違いますね…失礼しました
      纒う←漢字が違いますね…失礼しました
      2022/02/09
  • 初読みの作家さん。
    『52ヘルツの〜』を図書館で待っているが、たぶん年単位待ちだろう。
    本書を先に借りることができたので、初読み。

    各章の主人公達が、一応なんとなく幸せになっていくので後味は悪くないが、胸くそが悪くなる親やら男やらが結構たくさん出てきた。

  • 2021年50冊目は、やはり今年最大の出会いとなった「町田そのこ」さんの作品にしようと積読していた。
    交通の交通の便が決して良いとは言えないニュータウンのある一軒の家。
    その家に住む住人、買って住んだ人、貸してもらって住んだ人、それぞれの「しあわせ」を描いた連作短編集。
    タイトルを見ると一瞬ミステリー系かと思ってしまうけどそうではありませんし、町田さんの作品としては割と心が痛くならないかなあ。

  • 開けない夜はないですね。人間の強さと優しさをもらえる一冊です。

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著者プロフィール

町田そのこ
一九八〇年生まれ。福岡県在住。
「カメルーンの青い魚」で、第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。二〇一七年に同作を含む『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。他の著作に「コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―」シリーズ(新潮社)、『うつくしが丘の不幸の家』(東京創元社)などがある。本作で二〇二一年本屋大賞を受賞。
近著に『星を掬う』(中央公論新社)、『宙ごはん』 (小学館)、『あなたはここにいなくとも』(新潮社)。

「2023年 『52ヘルツのクジラたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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