マーケターのように生きろ: 「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動
- 東洋経済新報社 (2021年2月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492046852
作品紹介・あらすじ
【「何者でもない自分」が最強の武器になる生き方】
「やりたいこと」なんてなくていい。
「相手がしてほしいこと」をしよう。ただし、とことん、徹底的に――。
マーケティングの英知が生んだ【4ステップ】で
「仕事」「キャリア」「副業」「プライベート」…すべてで「求められる人」になれ!
STEP1 「自分がもっとも輝く場所」が見つかる…………市場を定義する
STEP2 「相手が本当に欲するもの」がわかる……………価値を定義する
STEP3 「自分がやるべきこと」がわかる…………………価値をつくりだす
STEP4 「自分を必要とする相手」に見つけてもらう……価値を伝える
【本書の効能】
①あなたが「本当に輝ける場所と方法」が見つかる
自分からではなく「相手からスタート」するマーケターのような生き方で、
どんな人でも「必要とされる場所」と「そこで輝く方法」が見つかる!
②「マーケティング」の本質がわかる
さまざまな場面で価値観が激変する世界では、
「市場を定義し、価値を定義し、つくりだし、伝える」マーケティングの知識は
すべてのビジネスパーソンに不可欠なスキルになった。
その本質を、マーケティング実務のカリスマが余すところなく解説!
【著者からのメッセージ】
自分に特別な才能がないことは自覚しています。
もしあったとしたら、あの「暗黒時代」はなかったはずです。
私が「人から必要としてもらえる」ようになったのは、
そんな暗黒時代から現在に至る20年で体得した、
「生きる知恵」としてのマーケティングのおかげです。
私はマーケティングを理解することを通じて、
仕事の幅を大きく広げることができました。
そして、キャリアプランを見直すこともできました。
のみならず、それを生き方のレベルにまで広げることで、
個人としての情報発信や趣味も充実させることができました。
本書ではそんな「生きる知恵」としてのマーケティングを、余すところなくお伝えします。
感想・レビュー・書評
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けっこうよみやすかった。
テーマは、あなたにもある、「いずれも世界に欠くことができない、大切なピース」があるはずなので、本書を通してそれを見つけていこう。です。
個の時代。際立った「個」がないと生き残れない。
自分からではなく、「相手からスタートする」
人から必要としてもらえるように生きる
マーケティングとは、価値をつくって、伝えて、届けて、交換すること
マーケティングの4つのプロセス
① 市場を定義する
② 価値を定義する
③ 価値をつくりだす
④ 価値を伝える
2つの生き方
マーケターのように生きる 出発点 相手 目的 相手の役に立つ
芸術家のように生きる 出発点 自分 目的 自分を表現する
⇒ よいものを生み出してたくさんの人に喜んでもらいたい いずれもゴールは同じ
口コミのみで売れた商品はない、本当にいい商品であればあるほど、それを多くの人にしっかり
伝えていかなければならない
顧客からスタートする ⇒ 顧客を理解する
What to Say 何を言うか How to Say どう言うか
マーケーティングとは 仮説を立てる そして、仮説をデータ検証する 二段階
価値の4象限がキモ
①実利価値 ②保証価値 ③評判価値 ④共感価値
商品は、「機能・品質」「主張」「外観(パッケージ)」の3つの要素に分解して考える
買ってもらうためには、①覚えてもらう、②好きになってもらう、③選んでもらう
構成は次の通り
はじめに マーケターのように生きれば「やりたいこと」なんてなくても輝ける
人生を180度変えた「マーケティング」の考え方
PART1 人の役に立ち、自らの価値を高める「マーケターのように生きる」という思想
CHAPTER1 マーケティングとは「思想」である
CHAPTER2 マーケティングとは「人類の英知の結晶」である
PART2 仕事もキャリアも人生も好転する「マーケターのような生き方」4ステップ
STEP1 市場を定義する
STEP2 価値を定義する
STEP3 価値をつくりだす
STEP4 価値を伝える
おわりに あたらめて「マーケターのように生きる」のすすめ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本屋で背表紙をさーと見ながら、タイトルが気になり、図書館で借りてみた!
ソフトバンクの部長さんという事で、ネット系、SNS系の話が多め。ビジネスにおけるマーケティング事例→個人の生き方に適用したら、、、との構成。
肝は自分がやりたい事を追求するんじゃなくて、むしろ、相手からスタートし、常に寄り添い、相手の役に立つことをゴール。すると、常に必要な人材でいられると。長谷部誠の「心を整える」でも、長谷部がブンデスリーガで生き残っていくために、チームの穴を埋める機能を果たすことを意識していた、と書いてあったな。
今の時代、個性が大事、たった一度きりの人生、自分の好きな事して過ごそうぜ、との風潮強いが、ある意味、古典的な主張でかえってスッと入ってきた(笑)
出世の法則にPIE(パイ)の法則っちゅうのがあるらしい。Pは仕事の実力、Iは印象、Eはどれだけ目立っているか。Pがある事は大前提だけど、その寄与率は1:3:6で、結局、どれだけ目立っているか?が重要だって。40代半ばの今からでもきっと遅くない(笑)明日からたくさんの人に会いに行こうっと。 -
・ 相手からスタートする:迷ったらより多くの人の役に立つことをしろ
・ マーケティングの本質は、「価値をつくって、伝えて、届けて、交換する」こと
・ マーケティングは「市場を定義する」「価値を定義する」「価値を作り出す」「価値を伝える」の4ステップで行う
・ 自分のこだわりに固執するより、いい歌になる方がいい(西野カナ)→「いい歌」の定義は自分の外にある
・ 人前でスピーチをするとき、自分が何を話したいか、会社として何を伝えるべきかばかりではなく、まずは相手が何を求めているかをじっくりと考えるのがマーケター流
・ あなた自身が会社や社会に提供できる「情緒的な価値」をイメージしてみましょう
・ まず「自分が価値を提供する相手」を誰にするかを決める
・ ライバルを見つけ出す:スタバを顧客が求める価値から「1人で楽しめるスイーツ」としてライバルとすれば「仕事の小休止にスイーツ感覚で楽しめる缶コーヒー」のような立ち位置もうまれる
・ 相手を理解するためには「知識」と「技術」が必要。「知識」でいうと、まずは患者さんが抱える問題を体系に理解している必要がある。そのうえで、「症状の聞き方」という「対話の技術」が必要となる
・ 価値の4象限(顕在的vs潜在的、機能的vs情緒的)
顕在的×機能的:実利価値=いま、役に立つこと
顕在的×情緒的:評判価値=「アクセサリー」のように意味があること
潜在的×機能的:保証価値=何かあったときに役立つこと
潜在的×情緒的:共感価値=「おまもり」のように意味があること
・ 買っていたけどやめた理由は「買う理由」「買わない理由」のコンビネーションなので、大変有益
・ 職場における日々のコミュニケーションでベースとなる報酬は、「頼りにすること」「評判や栄誉を作り出すこと」といった情緒的な価値なのではないでしょうか
・ 顧客インタビューの基本は、相手に気持ちよく自分のことを話してもらえるよう、よい聞き手になることです。これまでの武勇伝や伝説を聞き出すのです、それにより、相手が感じている価値や懸念を探っていく
・ 広告・宣伝、自己アピールは価値を提供するものの義務である。相手の課題を解決するためには、そして最終的に相手の役に立つためには、自らをアピールすることで検討のテーブルに乗らなくてはならない
・ 覚えてもらう:繰り返し伝える、自分ごとにしてもらう、心を動かす
・ どんな場面で思い出してもらうかをうまく設計する
・ マクドナルドの「思い出される場面」
朝食を食べたい→朝マック
仕事や勉強の合間に一休みしたい→マックカフェ
ひとりで夕食をとりたい→夜マック
・ 広告活動だけで熱狂的なファンをつくることなど、できるはずもありません。まずは「なんとなく好き」という状態を作り出し、実際に使ってみてもらい、価値を体感し続けてもらうことでしかファンはつくれないのです
・ ブランドの価値が損なわれるのは、何よりそのブランドが期待を裏切った時であり、値下げとは関係ない
・ 常に新しいことに挑戦し続けている人はニュースの供給源になりやすい
・ ホールネス:社会が個人を成り立たせ、個人が社会を成り立たせる -
好きなことで生きようとすることができるし、それが称賛される時代だけど、すべての人がそう生きられるわけじゃないし、時代は変わり、社会も変わる。その中で、平凡な自分がより必要とされる人間でありたいと思うとき、どうあるべきかということを書いた本。自分はエンジニアとして生きてきた中で、最近やりたいことにこだわることに危機感を感じて市場価値を上げるためにいろんなことをチャレンジしたいと思っていて、そういう考えを代弁して後押ししてくれる感じのする本だと思った。薄くて時間もかからず読めるので、いろんな人に読んでほしい。
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マーケターのように生きろ、とは自分を必要とされるカタチで売り出せという意味と捉えた。市場、製品(自分)、どこに誰に対して価値を見出すか、再定義していく。むかしと生き方(働き方)が変わった、変えるべきなんだなぁと感じる内容だった。
14冊目読了。
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◯新たなライバルを見つけ出したとき、マーケターはそこに新たな市場を見出すのです。(109p)
◯3社が文字どおり世界を制することができたのは、ひとえにそうした機能や使い勝手の「磨き込み」ゆえではないでしょうか。そして、その磨き込みは、絶え間ない相手との対話を通じて行われてきたのです。(183p)
◯実際にはそんな集団は存在しませんので、言ってみればすべて架空の話=フィクションなのです。ただ、そのフィクションは「真実の一人の顧客」から始める必要があります。(219p)
◯私はこれまでニュージーランド、イギリス、ドイツの会社で働いてきましたが、このPIEの法則はどこの企業でも見事に当てはまっていました。(260p)
★マーケティングを個人のキャリアに適用する発想は今までにもあったと思う。でもこの本は、まずマーケティングの説明が丁寧。そして人の役に立つという理念が貫かれている。
★出世するためにはアピールも必要と説く。それは自分のためではなく、より多くの人の役に立つための義務であると。なんて崇高、なんて大変。自分のことしか考えられない私はなんて下衆と思った笑。 -
マーケティングに直接携わっていなくても、知っておくべきことが多いと感じた
相手が望むことだけをしていても仕方ないと思う部分もあるが、相手のためになることをする必要はある
優れた商品・サービスを作ることと、それを世の中に知らせていくことは同じくらい大切なこと、むしろ
義務ですらある
また読み返したいと思った
持
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やりたいことが見つからない、けどキャリアアップはしていきたいとおもっている人向けの本。
やりたいことが見つかっている人にとってはあまり響かないかもしれないです。
キャリアアップとは理想とする自分への前進していることを指すと思っているのですが、そんな理想の自分が見つからない人は多いのではないでしょうか。
読書好きの方からすると、より多くの著者の経験に触れているので経験から好きなことややりたいことが見つかることがあるかと思います。
ただ、特に何か経験を得られる環境でもなく、何かしたいけど好きなことが見つからずに仕事と家の往復を繰り返している人には読んでもらいたい。