サクラサク、サクラチル

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 1554
感想 : 134
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575246513

感想・レビュー・書評

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  • 2人の高校生が手を組んで親に復讐をはかるという、著者の近作『二重らせんのスイッチ』とどこか似た構造。受験勉強と称して子供を徹底管理(虐待)する親の描写はかなり不快感を蓄積させる。ただ、そうなるとあの毒親があの復讐によってどういう末路を辿ったのかというカタルシスが欲しかった気はするなー

  • 心が苦しくて辛くて読まない方がいいかも。と思ったけど
    さすが辻堂ゆめさん。
    当たり前に思っている環境が,本当は当たり前ではなくて
    それを知らない子どもたちは
    目の前の現実が当たり前だと思ってしまう。
    誰かに「それっておかしくない?」って
    一言言ってもらわないと気付けない。

    ラストの「復讐」が惨いものだとばかり思ってた。
    何だか見てはいけないような方法なのかなと。
    でも違った。
    これは最後まで読んで欲しい。
    2人の未来に幸あれ。と心の底から願う。

  • こちらは、予約購入した作品^_^

    高校生の受験の話が主軸なので、
    正直購入を迷ったけど、買ってよかった。

    今回も刺さるところたくさんあって、
    付箋だらけになっちゃった^_^
    言葉で表しにくい部分をしっかり言語化してる
    ところがすごいと思った。

    親子関係を描く作品だと大体、
    親の立場も、子供の思う事も分かる部分が多かったけど、
    本作は、ずっと主人公の二人を応援して読んでた。

  • そういう復讐だとは思わなかった!

  • 主人公の家庭環境が凄すぎて、ちょっとリアリティに欠けてるなって思ってしまった私は、本当の現実を知らないのかしら?壮絶な環境の中で戦う2人を応援しつつ、最後はどうなるのかハラハラでした。そしてあのエンディング。ミステリーも青春も社会問題も、綺麗に盛り込まれた新しい物語でした。

  • もう少しハードな復讐を期待していたけど、クールな復讐だった。入学シーズンに読んだのも良かった。

  • 高校生2人の両親への復讐のお話。
    すっきりした!自由であることは素晴らしいけれど難しい。

  • 読後感がすごく良かった。一気に読みました!
    親への復讐の形がとても前向きなもので、人生は変えられるそんな勇気がもらえる。

  • いわゆる毒親に支配された高校生の男女の復讐物語。

    二人の出会いが、いわゆる普通の家庭とはどういうものなのか理解するきっかけになる。

    今思うと、自分の家ももしかしたら毒親だったのかもしれない。
    大学は国立しか学費を出さない。
    卒業式や授業参観にもきてもらったことがない。
    三者面談も来てくれたことがなかった。

    それでも親に対して復讐したいとは思わず、はやく大人になりたいと思ってた。

    この二人にとっての復讐は、成功なのか失敗なのか受け取り方はそれぞれであると思う。

    最後の最後、同じ気持ちだよと二人で認識するシーンは少し胸がざわついた。

    大学受験はゴールではなくスタート。
    これから受験するみんなにもそうやって思ってほしいなぁと思えた。

  • 東大に合格しなければ許さないという両親の圧力に必死で応えようとする高3の高志は勉強漬けの日々を送っていた
    ある日、ひょんなことから会話を交わすようになったクラスメイトの星に高志を取り巻く環境が『虐待』だと指摘される
    星もまた母親からネグレクトを受けていた
    やがてお互いの境遇に共鳴し、支え合うようになる
    そんな二人は自分達を追い詰める親に『復讐』しようとある計画を始動することに

    何だか物騒なプロローグから始まる
    殺人事件が絡むのか?と読み始めたら虐待の話だった
    凄惨な表現はないものの、執拗な虐待シーンが中盤以降も続くので読み進めるのは中々辛かった
    高志と星さんはお互いの存在が救いとなっていたが、私にとっても救いだった
    一人でこの状況に立ち向かうのは過酷すぎる
    『復讐』に関しては賛否両論あるだろうなーと思う
    プロローグの物々しさやされてきた虐待を思うと多少肩すかしをくらった感は否めないけど、二人が希望を持って未来に旅立つことが何より大切なことだと思うと最良の『復讐』だったのかもしれないと思う

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。東京大学在学中の2014年、「夢のトビラは泉の中に」で、第13回『このミステリーがすごい!』大賞《優秀賞》を受賞。15年、同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー。21年、『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補、『トリカゴ』で大藪春彦賞受賞。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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