サクラサク、サクラチル

著者 : 辻堂ゆめ

• 双葉社 (2023年7月26日発売)

感想・レビュー・書評

[よつばさんの感想 · 2023年8月26日]

「お前のためを思って」どの口が言う！
高校生の高志を支配する毒親への怒りでフラストレーションが溜まりまくった。

東大出身でエリート街道まっしぐらの父親と夫に依存する母親。
高志へと向かう教育虐待の凄まじさに恐怖を覚えた。

我が子への愛情は微塵も感じられない。
自分達の承認欲求を満たす為の道具として利用される子どもが不憫で、居たたまれない気持ちになる。

人間性を伴わない高学歴に意味はない。

ネグレクトを受けていたクラスメイトの星と共鳴し、親に復讐を企てた彼等を心の底から応援した。

毒親の呪いから解放された二人の幸せを祈る。

[dadebonsanさんの感想 · 2024年3月4日]

2人の男女の高校生が………………
それぞれ違うタイプの《毒親》に育てられ
復讐？になるのかな………………
改めて《普通》って簡単ではないのか？

[babibibon0825さんの感想 · 2024年1月20日]

毒親にどんな仕返しをするのか、ワクワクしたが、自分の将来のことを考えたらこの仕返しは失敗だと思う。
この女友達にしてやられた感があって、ちょっと引いた！
自分だけ大学生になるって何？今は、告白しないで！ふざけるなって感じ！

[mayuuumiyさんの感想 · 2024年1月13日]

教育虐待って、あるな。我が家は、こんなにひどくないけど、近いものは、ある？…大丈夫？と思いつつ、読み進めていった。やっぱりこんなにひどくないと思えた。前向きな「復讐」で、良かった。

[masamikitaさんの感想 · 2024年1月9日]

辻堂ゆめさんの本はこれが初めてでしたが、読みやすく面白かった。いっきに読了。
進学校あるあるが詰まってた。
重い内容のところもあるけど、現在高校生の人にぜひ読んでほしい。

[kuruko281さんの感想 · 2023年12月20日]

流石、辻堂ゆめ
ご自身の出身校をネタにここまでの作品を仕上げるとは
ただ、ここまでの親いるのだろうか
まさか、自伝ではないよね

[三日月さんの感想 · 2023年12月8日]

息子を東大に合格させたいがゆえに、罵声を浴びせ、殴ったり蹴ったり、罰としてご飯も食べさせない染野くんの両親。
そんな歪んだ愛情を異常だと感じることなく育った染野くんが本当に可哀想だった。
ただ心の支えは優しい姉だけ。
そんな姉も東大に落ち、浪人してまた落ち、両親から罵詈雑言を浴び精神を病んでしまった。
クラスメートの星さんの親はネグレクト。
そんな星さんと染野くんが互いに深く共鳴して、自分たちを追い詰めた親への復讐計画を決意し実行する。

悲しいけど、虐待とかネグレクトってこの世の中からなくなることはないんだろうな。当の子どもたちは未熟で視野が狭いし、親は普遍的な対象だからそれが異常だとわからないんだろう。怖すぎる。
東大に合格したからといって幸せになれるわけじゃないのに。
物語はなんとなく想像通りの展開だったけど、SNSの書き込みの犯人がきつかった。
最初から最後まで苦しい読後感でした。

[1756868番目の読書家さんの感想 · 2023年11月26日]

あーよかった！ほっとした。救われた。
途中までは辛くて苦しくて仕方がなかったけれど、最後はとってもスッキリ！
最高の復讐計画でしたね。

[pomme03さんの感想 · 2023年11月19日]

教育虐待を受ける少年と、ネグレクトを受ける少女が出会う話。教育虐待がかなり強烈で、だけど本人は虐待に気付いていないという構図に胸が痛んだ。少年の受験を阻害してくる嫌がらせの謎も相まって続きが気になり、どんどん読み進めてしまった。
最終的に親を裏切ることが最初から示唆されているので、果たしてちゃんとハッピーエンドになるのだろうかと気を揉みながら読んだが、最後は全員が幸せになる終わり方で嬉しくなった。

[rentamao1556さんの感想 · 2023年11月19日]

最初の描写が衝撃的
両親の度がすぎる虐待にもムカムカして、最初の描写がどこに繋がるのか、ハラハラしながら、どんどん引き込まれていった。
予想外の結末だったが、よくやったと褒めてあげたい。

著者プロフィール

神奈川県生まれ。東京大学在学中の2014年、「夢のトビラは泉の中に」で、第13回『このミステリーがすごい！』大賞《優秀賞》を受賞。15年、同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー。21年、『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補、『トリカゴ』で大藪春彦賞受賞。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」