- はたらく血小板ちゃん(2) (シリウスKC)
- ヤス
- 講談社 / 2020年6月9日発売
- Amazon.co.jp / マンガ
- 購入する
遊んでるシーンが多くて血小板の体内での働きがイマイチ印象にのこってこない。もう少し専門的な内容にしてほしかった。ただの漫画の域を出ない作品。
2021年3月25日
- はたらく血小板ちゃん(3) (シリウスKC)
- ヤス
- 講談社 / 2020年12月9日発売
- Amazon.co.jp / マンガ
- 購入する
前作に続きお仕事シーンが少ない。タイトルははたらく血小板なのにえがかれてるのは仕事以外のシーンばかり。もう少しバリバリ働いてるシーンが欲しかった。
2021年3月27日
- 櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み (角川文庫)
- 太田紫織
- KADOKAWA / 2013年5月25日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
前作の「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」と比べ「骨」の登場が少なく、ミステリアスさに少々欠ける。
半分以上が薔子さんの家族の問題を描いた内容に終始しており「骨」とはほど遠い内容である。
従って櫻子さんの活躍も前作より少ない感じがして少々私としては内容的にお物足りなさを感じる一冊だった。
2018年10月6日
- アイドル誕生! :こんなわたしがAKB48に! ? (小学館ジュニア文庫)
- 柏木由紀
- 小学館 / 2018年6月20日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
同郷ということで買って読みました。・AKB48メンバーになるための奇跡はよくわかったが飾り言葉が多くて読むのがけっこう疲れます。まあプロの物書きでもないのである程度しょうがないのかもしれないが、もう少し読んで疲れない文体にしてほしかった。
2018年8月1日
- ポ-ランド孤児・「桜咲く国」がつないだ765人の命
- 山田邦紀
- 現代書館 / 2011年9月22日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
今から約九十年前、ロシアでの戦争のさなか孤児となったポーランドの子供たちがいた。自国民を助けようと立ち上がったポーランド救済委員会は孤児となった子供たちの救済のを各国に求めたがその要請に応じたのは日本だけだった。
1920年~22年にかけて700余名の在ロシアポーランド孤児が日本を経由して祖国へと旅立っていった。この日本ではほとんど知られていない史実を描いています。
冒頭からのしばらくはロシアでポーランド孤児が生まれた歴史的背景が細かすぎるぐらいに描かれているので少々冗長な感じと思えるが、孤児を理解するためには必要だと思う。
その後本題である孤児の救済の状況へと移り、ロシアからの輸送、日本滞在中の国民諸氏の手厚いもてなしの様子などがえがかれてくる。
後半は孤児たちが過ごしたその後の人生へと進んでくるのだが、最後、高齢となった孤児の代表の方々がポーランドを訪問した天皇陛下と謁見する話のところは涙をこらえきれないものがある。
本書は戦災孤児救出ということでつながった日本とポーランド両国間の絆をその歴史的要因から救済の実態、その後の孤児たちと日本との関わりまでも精緻に描ききったこれ以上ない秀作だと思います。
2017年10月23日
在日の中国人段文凝さんの自伝的エッセイみたいな感じです。 日本と中国の習慣、文化の違いを中心に描いているというよりはその狭間で戸惑いながら目一杯積極的に生きていく姿が描かれています。元気と勇気をもらえる作品になっていると思います。
2017年10月22日
- 中国語で読む 我的(わたしの)ニッポン再発見!
- 段文凝
- 研究社 / 2016年6月18日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ネットのAmazonで半分中国語のテキストとなっているとは知らずに買った作品。
商品の内容説明をよく読んでいなかった(もうちょっとハッキリとかいっておいてくれればいいのにと思う)。
読み物として読めたのは三分の一くらいだったので少々損をした気分です。
2017年10月14日
- 日本人の知らない日本語 なるほど~×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 蛇蔵&海野凪子
- KADOKAWA / 2009年2月20日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
日本語学校を舞台とした漫画で構成されていますが、我々日本人のための日本語のバイブルともいえる作品。
外国人視点で見た日本語の不思議さ難しさ、その奥に隠されている日本の心みたいなものが読んでいてたいへん面白くなおかつ興味深く感じられます。
内容が漫画なので読みやすく、とくに日本語をより深く知りたい人にとって格好の入門書となるのではないでしょうか。
シリーズが何冊かあるので是非とも全巻読破を目指したいと思います。
2015年4月10日
- 北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- オーサ・イェークストロム
- KADOKAWA/メディアファクトリー / 2015年3月6日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
著者であるオーサ・イェークストロムさんが出演してる番組をテレビで偶然で見かけ興味を持ち、ネットで検索してこの本を知りました。
アメブロにある彼女のブログに載せられている4コマ漫画を本にした作品です。
スェーデン人の視点で見た日本、とても面白かった
。
日本の良いとこ悪いとこ改めて気づかさたような気がしました。。
それに内容が4コマ漫画なのでとても読みやすく、また絵がとてもかわいです。
わたしはすっかりこの人の4コマ漫画のファンになり、ブログの読者登録もさせてもらいました。
第二弾をという話もあるようなので、もしそうなったらまた是非手に入れて読みたいと思います。
2015年3月30日
-
二回読んでも面白かった。更に頭に入りやすくなるね。
再読了日:2015年3月30日
- 富岡日記 (ちくま文庫 わ 10-1)
- 和田英
- 筑摩書房 / 2014年6月10日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
富岡製糸場の歴史、もっと大きく言えば日本の近代史を語る上では貴重なのでしょうが、素人さんがが書いた文章であるためか文章の綴り方が少々変でかなり読みづらいです。
半分ほど読んだ時点で読み続けるの苦しくなり、「積読」の状態に戻してしまいました。
続きを読まなきゃと思ったりもしますが、気が重くなったりしてなかなか手が伸びません。
★の数は貴重な記録としては5個なのかもしれませんが、
読みづらさを考えると3個以上は付けられない作品といわざるをえない気がします。
2015年3月16日
- 珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 岡崎琢磨
- 宝島社 / 2012年8月4日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ストーリー自体は悪くないが、読んでいて文章の構成が少々煩雑、場面のつなぎ方があまり丁寧でなく、この場面がいままでとどのような関係があるのか理解するのに少々時間がかかる部分がけっこうある。
特に主人公切間美星と青山大和のあいだに美星の元彼の話しが絡み出したところからその傾向が強くなってきています。
・・・以前の展開をしっかり記憶してないと話しがよくわからなくなってしまうという感じ。
ミステリーの部類に部類分けされているが、本格ミステリーというわけではなく極めてライトです。
読みやすいといえば読みやすいが、物足りないといえば物足りない。
ミステリーという感覚ではなく主人公切間美星と青山大和このふたりのいたってベタでないクールなラブストーリー・・・、こういう風な感覚で読んだ方がいい作品だと思います。
2012年12月22日
- 4ページミステリー (双葉文庫)
- 蒼井上鷹
- 双葉社 / 2010年12月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
収録されてるミステリーすべての作品が4ページで完結というこの本自体に少々ミステリーを感じる一冊。
興味本位で手にとって読み始めたけど、途中で読むに耐えなくなり、読むのを止め積読状態にしてしまいました。
通勤にとかの合間に数編づつ読むのはいいかもしれないが、続けて読むのは不向き、さすがにミステリーばかり60遍は読んでて途中で飽きてくる。
それに収録されてる作品が良いと思える作品は数点ある物の、無理に4ページでまとめたという感のある作品や、はたまた超難解でまったく意味不明、凡人には理解不能の作品も数多くあり、全体的に読んでて疲れる。
苦痛に耐えつつも間隔を空け、何とか読み終えました。
良作と思えたのは全体の五分の一くらいかな。
暇つぶしに一日数本づつ一月くらかけて読むにはいいかもしれない。
2012年9月5日
- ([お]9-1)困ってるひと (ポプラ文庫 お 9-1)
- 大野更紗
- ポプラ社 / 2012年6月20日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
難病患者を取り巻く日本の行政の現状を、作者の経験を元におもしろおかしく描いてる作品です。
ジャンル分けすると「闘病記」という部類に入ると思うのだけれど、一般的なそのイメージからはかなりかけ離れており、どちらかというとコミックエッセイとでもいうかそういう雰囲気を持っている。
読んでいて消して暗く沈むような気持ちになることがないどころか、逆に明るくさせてくれる力を持っている。
とにかく文体がコミカルで楽しい。
それでいて、障害者を取り巻く福祉制度などの矛盾点はしっかりとつかれているので考えさせられるところはしっかりと考えさせられる。
「闘病記」といえば一般的に「暗い、悲しい」というイメージがつきまとうのだが、この作品はざっと言ってしまえば「明るくておもしろ悲惨」(おもしろ悲惨という言葉があるかどうかはわからないが・・・)という感じなのである。
作者には悪いけど、落ち込んだときに気分転換を図る・・・そういったときにもぜひ勧められる一冊だと思う。
2012年8月27日
- ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~ (メディアワークス文庫)
- 三上延
- KADOKAWA / 2011年10月25日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
前作に続き古書を絡めた短編ライトミステリー、今作は五浦と栞子の関係がほんの少し前より深まり、互いに名字でなく名前で呼び合うようになりました。
二人の関係が三作目以降どのようになるのか更にすごく気になるような展開になってきています。
そして、今回の作品になってあらためて描き始められてるのが栞子と文香の姉妹を置いて家を出た母親のこと。
栞子以上の鋭い洞察力と本に対する知識を持っていたという母親のエピソードが今回の作品の後半あたりからぽつぽつと描かれており、
なぜ母親が家を出たのか?母親はほんとに栞子たち姉妹を捨てたのか?
そのような疑問を抱かせる展開になっており、次回作において、登場する個々の本にまつわるエピソードと同様に栞子自身の過去について、また母親との関係についてもどのような展開になっていくのか興味をそそられる内容になっています。
次回作の発売待ち遠しい、今作もまたそう思えあせてくれる一冊でした。
2012年10月26日
- ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
- 三上延
- KADOKAWA / 2012年6月21日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
前作に続き軽くて読みやすいです。
今作は三種類のエピソードが納められており、中でも私が一番気に入ったのはウスペンスキー著「チェブラーシカとなかまたち」という作品を題材とした第二話の「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」です。
一巻目に登場したに坂口しのぶが再び登場、彼女とその母親との確執を中心に描かれていますが、「チェブラーシカとなかまたち」をキーとして栞子が親子の本来の心を解いていくようなお話しです。
最後がかなり感動的でけっこう泣ける話でしたよ。
それから、今作は前作以上に栞子の母、篠川智恵子の影が濃く見え隠れするようになってきており、この関係は次回作で一定の決着をみられるのかなと言う雰囲気になってきています。
今作のプロローグとエピローグの篠川文香の書いている日記が、次回作でのこの親子の関係の展開を何となく暗示している感じがしています。
今作もまた前作同様、次回作の早期発刊が待ち遠しく感じられる一冊でした。作者の後書きで冬頃と書かれているので、もうそろそろかなと思いワクワクしています。
2012年11月18日
- 最後の一日7月22日―さよならが胸に染みる物語 (Linda BOOKS!)
- リンダブックス編集部
- アース・スターエンターテイメント / 2012年5月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2012年7月20日
- 日航123便 あの日の記憶 天空の星たちへ
- 青山透子
- マガジンランド / 2010年4月29日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
1985年8月12日に起きた日航ジャンボ機墜落事故について、事故原因やその究明課程に対する様々な疑問やそこに見え隠れする恣意的ものを描き出しているばかりでなく、
発見されたボイスレコーダーやフライトレコーダーあるいは手帳や写真から見えてくる極限の状況の中でも乗客を守ろうとする先輩客室乗務員や運行乗務員の姿勢、プロ意識の高さ、
そして、今現在の日本航空という会社あるいは航空業界そのものの問題点にまで言及されています。
作者の新人客室乗務員時代の同僚であり、この事故で亡くなった先輩諸氏に対する思いの深さと尊敬の念、日本航空あるいは全航空業界への憂いがよく伝わってくる作品であると同時に、
プロ意識とは何か、真の危機管理とはどういうものなのか、
また、私たちはこの事故から何を学んだのか、また、何を学んでいないのか、
今の日本航空あるいは航空業界、はたまた社会は亡くなった人の魂にたいしてほんとに報いているのかを私たちに問いかけてくる作品であり、
その問いに対して、必ずしもすなおで率直に答えることの出来ない
現在の状況であることに涙と怒りを感じさせる作品でもありました。
2012年6月18日
- 「由美子へ」取材ノート: レクイエム北原遥子
- 榊原和子
- 青弓社 / 2008年7月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
元宝塚歌劇団雪組娘役で退団後は女優として活躍し、日航ジャンボ機墜落事故で24才の若さで亡くなった北原遥子さんの生涯を、手紙、雑誌記事、インタビューなどを交えて描いた作品。
その中には、生まれ持った美貌をけっして武器とは考えず、日々努力を重ねることで夢をつかみ取っていこうとする一女性の姿を垣間見ることが出来ます。
その努力を異常発生から墜落までのわずかな時間で水泡に帰させ、
その先にあるはずだった輝かしい日々を永遠になき物とした日航ジャンボ機事故という物のあまりの残酷さに胸が痛むと同時に、
はっきりとした原因も解明されず、また関係者の誰も責任を問われないまま事故が終結していることに憤りを感じてしまう。
この本を読んでもっとも感じたのは、彼女は確かに有名人ではあったが、自分の人生というものを持った一乗客のひとりに過ぎないということ。
犠牲者520人の中には男女を問わずたくさんの「北原遥子」がいたであろうこと。
また、その「北原遥子」の周りにはその人を作り上げたたくさんの人たちがいたであろうこと。
私のような一読書家のみならず旅客運送業(特に航空業界)、
またそれを目指す人々にこの本を読んでそして「感じて」もらいたい。
2012年6月26日
- 阪急電車 (幻冬舎文庫)
- 有川浩
- 幻冬舎 / 2010年8月5日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
日常何気なく乗り降りしてる公共の交通機関、そこは公共というだけあっていろんな人々が乗り降りしている。
時間帯によっても様々だ。
朝は勤め先へと急ぐサラリーマンやOL,学校でこれから勉学に励む(であろう)高校生や大学生。
昼は、朝の忙しい一仕事を終え買い物あるいはランチに出る主婦、もしくは私のように失業してはからずも暇と時間を持てあまさざるおえなくなったおっさん(笑)。
夜は夜で残業で疲れたきった中年のサラリーマンがいるとおもえば、合コンやコンパで盛り上がって朝以上にパワーを増したと思える若年者集団。
日常の光景といえば確かにそのとおりだが、朝急いで会社へ行くサラリーマンは仕事上で難しい案件を抱えてるかもしれないし、OLはもしかしたら結婚と仕事の狭間で悩んでいるかもしれない。
鞄を抱えた女子高学生はもしかしたら受験で悩んでるかもしれないし、大学生はこの就職難の時代の中、就活で頭がいっぱいかもしれない。
朝、ひと仕事終え買い物やランチへと出てきた主婦たちは、楽しくしゃべりながらも頭では今夜の夕食のこと考えてると同時に、人には言えない子供や旦那との間の問題に悩んでるかもしれない。
残業で疲れて中年サラリーマンは明日の仕事のこと考えてるかもしれないし、世代の離れた若い部下の扱いに苦しんでるかもしれない。
公共交通機関と呼ばれる乗り物たちではそういったいろいろな人生が交差する場となっている。
この作品は、電車という一公共機関の中という空間で、それぞれの人生や思いを背負って乗っている乗客たちが、同乗した客からかけられた言葉、たまたま耳に挟んだ会話、目に飛び込んでくる車内外の風景や人々の姿、それらをを介して 互いの人生ふれ合わせ思いが交差様を流れるように自然に、それでありながら印象強く描いている。
白いドレスを着て元彼と同僚の披露宴に行った「討ち入り」女性,彼氏のDVに苦しむ女子大生,社会人5年目の本好きの男性、重たい国際的ネズミのキャンバス地のバッグを持った女子大生、老婦人と孫と思われる女の子の二人連れ、恋人同士とおぼしき若い二人連れ、わいわいと騒ぐ女子高生のグループ、ブランドもののバックを持ったおばさんの集団、ホームで電車を待つ小学生・・・、
その一人ひとりの人生が宝塚線の電車というキャンパスの上で少しづつ交差しほのぼのとした暖かさを紡ぎ出していく。
この作品を読むかぎり、舞台となっている宝塚線のは私の印象では極端に人の多い幹線でなく、そうかといってほとんど人が乗ってないような超ローカル線でないのもないように感じる。
人が多すぎて物理的隙間が乏しければ誰が何を話してるかどういう行動をとってるかなんて聞けもしないし見えもしない、それどころかこちらの方に見聞きする余裕もない。
逆に人がいなければ当然のことながら関わり合いは極端に少なくなる。
朝夕多少の雑踏はあるかもしれないが少し声を出せば誰かに届く、少し首を振れば車内を見渡すことが出来る。
作品のキャンパスとなっている宝塚線の持つこのような絶妙の空間と人と人距離感こそがこの作品の重要な要素であり作品に独特の「匂い」を与える要素となっているように思う。
長々と書いてきたが、兎にも角にも乗客一人ひとりの感情がごく自然にごくごく一般的な日常の様な感じで描かれているが、
それでいて心にどっしりと残るものがある、そういう作品だと私は読んでいて感じた次第です。
2012年7月8日
- ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)
- 三上延
- KADOKAWA / 2011年3月25日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ビブリア古書堂という古本屋さんを中心として、4遍の古書にまつわるミステリーに近い話が収録されており、それぞれの疑問を店主の篠川栞子がたぐいまれなる洞察力をもって課といていくというような内容。
それぞれの話自体にたしかにミステリアス感を感じるのだが、私が読んでて一番感じたのは、主人公の篠川栞子自体が謎深い存在であるということ。
読み進めていくたびに、この主人公の自身のミステリアスさをより深まっていく感じで、各エピソードの話とともにそちらもかなり気になる存在になっていきいきました。
2012年10月2日
- 非選抜アイドル (小学館101新書)
- 仲谷明香(AKB48)
- 小学館 / 2012年4月2日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
AKB48の非選抜メンバーとしての自分の位置に嘆くどころか、
その位置から自分の役割を見いだし、更には自分の生きていく道すら見いだそうとする作者の強さを感じる作品。
この作品にアイドル本レッテルは適当でない。完全な自己啓発本で有る。
人気で他のメンバー勝てなければその分を歌やダンスなどの他のもので生き残ろうとする。
この作者もそれは例外でなく、この人の極めつけがAKB内での便利屋家業だ。
AKB内のすべてのチームの歌の振り付けを覚え、メンバー負傷病欠時の代役はこの人と言われるまでになったという。
「非選抜メンバーのプロフェッショナル」とも言える立場になろうとしてるのだと思う
AKB自体が輝いていられるのも、表に立たっている選抜メンバーが選抜なりの、
また作者のような、後ろで支える(いわば裏方ともいえる)非選抜メンバーが非選抜メンバーなりの役割を果たしていればこそなのだろう。
彼女は「非選抜メンバー」のプロフェッショナルになろうとして今生きている。
もしこれから先、選抜メンバーとして選ばれることが有るならその時は「選抜のプロになろうとするだろう。
どんなポジションでも、そのポジションのプロを目指すと言うことの大切さを作者はこの本で教えてくれている。
2012年6月12日
- 女たちの太平洋戦争―北の戦場 樺太で戦った乙女たちの生と死
- 谷川美津枝
- 光人社 / 1995年9月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
終戦直後、ソビエトの南樺太侵攻によりそこに住む女性たちが受けた悲劇と辛酸を10人の証言者の話をもとに描いています。
テーマがテーマなだけに当時の様子はよく伝わりますが、いまいち文章が稚拙で読みづらいところがある作品です。
いきなり出てくる固有名詞に対してなんの説明も無かったりするので、
その人物と証言者がどのような関わりがあるのかがわかりにくかったりするところなどが
多数あり。
作者にもう少し文章力があればもっと訴える力のある作品になったのではないでしょうか。
2012年7月11日
- ずっと、ずっと、あなたのそばに: 映画「いま、会いにゆきます」-澪の物語 (小学館文庫 わ 6-1)
- 若月かおり
- 小学館 / 2004年10月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
文章が稚拙で表現力に欠けると思いますと思います。
もう少し場面の細かな描写とか微妙な感情の動きの表現がほしかった。
「私は~した」「あなたは~だった」系の事実の羅列がのみの表現が多くその間の細かなディテールの表現に乏しいと思います。
作者は本作が処女作みたいなのである程度仕方がないのかな・・・。
2012年7月11日